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アフリカで3人の少女が“笑いが止まらない症状”に→病原菌ではなかった【まさかの要因】に驚愕…

  • 2026.6.5
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(C)サイエントーク / 科学のポッドキャスト

ポッドキャスト番組『サイエントーク/科学のポッドキャスト』は、研究者のレンさんと、イギリス駐在員のエマさんが科学の魅力を夫婦の会話に乗せて“エンタメっぽく”届ける番組。

4月1日の配信回では、現代社会で増え続ける「怒り」のコンテンツについて、「感情の科学」という視点から2人が深く掘り下げました。イライラした時の対処法から、1930年代に始まった感情の研究、そして謎の集団パニック事件まで…盛りだくさんの内容です。

クッションを殴ると怒りが増す!?正解は「深呼吸」

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※Google Geminiにて作成(イメージ)

配信冒頭、レンさんがエマさんにクイズを出しました。「腹が立った時にやった方がいい行動は、『クッションを殴る』?それとも『深呼吸する』?」

エマさんは少し悩んだ後、「クッションを殴る」を選択。確かに、クッションを叩くとスッキリして怒りやストレスが吹き飛ぶイメージがありますよね。しかし、正解は「深呼吸をする」なのだそう!さらに驚きなのが、クッションを殴ると怒りはむしろ増えてしまうのだとか。

「すっきりするどころか、火に油を注ぐ感じ」とレンさん。ジョギングなど一見健康的な運動も、体が覚醒してしまうため怒りが収まりにくいのだそうです。なんとなく「怒りは発散すればスッキリする」と思っていましたが、実は逆効果だったのですね。

感情の研究は1930年代、猿の実験から始まった

そもそも、怒りなどの「感情」はどのように研究されてきたのでしょうか?

レンさんによると、始まりは1930年代。猿の脳の一部を切り取り、それによって感覚や感情がどう変わるのかを調べる実験が行われていたのだそう。

「今だったら動物愛護的に無理かも」と話す2人。当時は今のような倫理観がなく、かなり大胆な実験が行われていたのですね。ともかく、その実験により、耳の近くにある「扁桃体(へんとうたい)」というアーモンドくらいの小さな部分が、感情にとって非常に重要な役割を果たしていることがわかりました。

「感情」が、そんなに小さな場所によって変化していたとは、驚きですね!

人間の基本的な感情は「たった6つ」だけ?

研究が進むと、人間には基本的な感情が6つあるという考え方が出てきました。「怒り」、「喜び」、「悲しみ」、「驚き」、「恐怖(怖い)」、「嫌悪(嫌い)」の6つです。

レンさんがエマさんに「6つわかる?」とクイズを出すと、エマさんは「恐怖」がなかなか出てきませんでした。確かに、平和な日常を送っていると「怖い」という感情に触れる機会は少ないかもしれませんね。

この6つの基本感情は、人種や文化に関係なく、すべての人間に共通するもの。「反射みたいに、自動で出てきてしまうもの」と考えられていたのだそうです。

基本的な感情を司る神経回路があり、そこに何らかの影響が与えられると自動的に「怒り」や「悲しみ」の気持ちが湧き出してくるという考え方です。ボタンをピッと押したら「怖い!」と感じる…と想像してみると、少し面白いですね。

1962年、アフリカで「笑いが止まらない」事件が発生

ところが、この考え方に「ちょっと違うのでは?」と反論する人たちが現れます。彼らは、「感情は、身体の状態や過去の経験から脳が作り出している『幻覚のようなもの』だ」と主張しました。6つの感情を司る神経回路があるわけではない…という考え方です。

その根拠として挙げられるのが、1962年にアフリカのタンガニーカ(現在のタンザニア)で起きた不思議な事件。3人の少女から始まった「笑いが止まらない症状」が、周囲の人々、近くの村…と次々伝染。18ヶ月に渡り、この奇妙な症状は拡大し続け、収まらなかったのだそう。

最初は感染症が疑われましたが、調べても病原菌は出てきません。結局、原因は、当時の学校で強制されていた西洋式の教育による極度のストレスでした。確かに、感情を司る神経回路があり、特定の影響で反射的に感情が飛び出してくるのであれば、このような出来事は起こりにくそうです。

脳が感情を「作り出している」からこそ、ストレスなどで制御できなくなったら暴走してしまうのですね。この考え方にも一利ありそうです。

こんな出来事の影響もあり、今では「感情は人間の脳が作り出している」という考え方がメジャーなのだとか。

感情の科学は、知れば知るほど奥深い

感情は脳の「扁桃体(へんとうたい)」という部分が司っているということがわかりました。小さな部分によって感情が左右されてしまうとは…人間の身体はミステリアスです。また、「感情は反射的に出てくるものだ!派」と「感情は、人間が作り出しているものだ!派」がいたというのも面白い話でした。

猿の実験が行われたのは1930年代、そして、アフリカで笑いの伝染事件が起きたのは1960年代のこと。脳や感情の研究が進んだのは、意外と最近なのですね。


サイエントーク / 科学のポッドキャスト
怒りはなぜアテンションを集めるのか?感情の科学と私たちにできること #ポッドキャスト #249

[配信日時]2026年4月1日
[出演者]レン、エマ
[番組URL]https://open.spotify.com/episode/45C4oFqPZcNnqUk3lhr8O0?si=DM_7devoQ4KdK-rWw3GFDQ

(C)サイエントーク / 科学のポッドキャスト


【参考文献】
・ 「深呼吸は有効・サンドバッグ叩きやジョギングは無効」の根拠論文 怒りの対処に関するメタ分析(Kjærvik & Bushman, 2024)
 https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38518585
・ 1930年代の猿実験と扁桃体・側頭葉の関係 クリューバー・ビューシー症候群(NCBI StatPearls)
 https://www.ncbi.nlm.nih.gov/books/NBK544221
・ポール・エクマン公式サイト「Universal Emotions」基本6感情の提唱者による一次情報
 https://www.paulekman.com/universal-emotions
・タンガニーカ笑い病の解説(Mental Floss)
 https://www.mentalfloss.com/history/strange-months-long-laughing-epidemic-1962-no-one-could-stop

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