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自立を始めた元親友の手紙を、私が封印した深い理由|幸せを見失ったシングルマザー

  • 2026.4.10

"シングルマザー"として「最強のチーム」を自称し、共に奮闘してきた、親友のサユミと玲奈。しかし、サユミの再婚を機に、2人の歩む道は残酷なほどに分かれていきます。しあわせをつかもうとするサユミへの嫉妬から、自暴自棄な恋とネグレクトにおぼれていく玲奈。友情が確執へと変わり、ついには警察沙汰の修羅場へ…。対照的な道を歩む2人の女性を通し、本当の自立と家族の絆を問う、愛と再生の物語です。『幸せを見失ったシングルマザー』最終話をごらんください。

数か月後、玲奈から謝罪の手紙が届く。恭司の言葉で目を覚ました彼女は、工場ではたらきながら、自立の道を歩み始めていた。サユミは返事を出さないまま、手紙をそっとしまう…。

ある日、友人から届いた手紙

ママリ

あの嵐のような夜から、数か月。

季節がめぐり、ポストに一通の手紙が届いていました。差出人は”玲奈”でした。

おそるおそる中を開くと、そこには、以前のトゲトゲしさは消え、どこかよわよわしくも、しっかりとした筆跡で、謝罪の言葉がつづられていました。

変わり始めた友人

ママリ

「サユミ、あの時は本当にごめんなさい。

最低なことを言ったと、今は心から恥じています。

あの夜…恭司さんに言われた言葉が、ずっと頭からはなれませんでした。

私が今まで「愛」だと思ってすがってきた男たちは、だれもあんなふうに、私や子どもを守ってくれなかった。

そんなダメな男たちに子どもをあずけて、たのしんでいた自分が…目の前の不安や孤独から逃げていた自分が、どれほどおろかだったか……やっと気づきました」

手紙によると、玲奈は夜の仕事を辞め、今は地方の工場で寮生活を送りながら、まじめにはたらき始めたそうです。

いつか母親として、もう一度子どもたちに会わせてもらえる自分になるため…一から、自立を目指すと書いてありました。

かつて、「最強のチーム」だった私たち

ママリ

「……彼女、やっと自分と向き合えたんだね」

手紙を読みおえた私に、恭司さんはやさしくほほえみました。

「人は、底を打ってはじめて気づくこともある…。彼女が自分の足で歩き始めたなら、きっとだいじょうぶだよ」

私はその手紙をそっと引き出しにしまいました。

返事は出しません。私には、守るべき「今」があるからです。

まどに目をやると、恭司さんとシン、リンが庭でたのしそうにプランターの世話をしています。おなかの中の赤ちゃんも、ポコッと元気にうごきました。

(玲奈…玲奈…さよなら。元気で…)

かつて「最強のチーム」だった私たちは、別々の道を歩むことになりました。

玲奈がうしなったものは、もう元には戻らないかもしれない…。彼女もそれはいたいほど、理解しているでしょう。

彼女が、大切なものから目をそむけてきた代償は大きい。でも、きっといつか…彼女なら、彼女の「答え」を見つけることができるはず。

私はしあわせになることをおそれず、このあたたかな日常を大切につみかさねていく…。

それが、私自身の選んだ「答え」なのだから。

あとがき:選んだ「答え」の先に

物語の結末は、安易な仲直りではありません。「返事を出さない」という選択は、おたがいが「一人の人間」として、自立して生きていくための最終ステップです。

底を打った玲奈が、虚飾をすててどろくさく生き始めたことに、一筋の希望が感じられます。

かつての「最強のチーム」は解散しましたが、それぞれが自分の足で「答え」をさがしつづける日々…。読後感に広がるのは、きびしい現実をのり越えた女性たちへの、しずかなエールです。

※このお話は、ママリに寄せられた体験談をもとに編集部が再構成しています。個人が特定されないよう、内容や表現を変更・編集しています

著者:ゆずプー

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ママリ

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