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オーダー式「食べ放題」で料理がなかなか来ない…返金は無理!?支払い拒否できる条件とは【弁護士解説】

  • 2026.4.4
オーダー式の食べ放題サービスの利用時に料理がなかなか提供されない場合、返金請求は可能?(画像はイメージ)
オーダー式の食べ放題サービスの利用時に料理がなかなか提供されない場合、返金請求は可能?(画像はイメージ)

休日に家族や友人と食べ放題サービスを行っている飲食店に行く予定がある人は多いのではないでしょうか。料理を直接取りに行くバイキング形式の店もあれば、店員が料理をテーブルまで運ぶオーダー式を採用する店もあります。

ところで、ネット上では、こうしたオーダー式の食べ放題サービスを利用した際、「料理がなかなか提供されず、時間だけが過ぎていき損をした」「終了の直前になってようやく料理が来た」など、怒りや落胆の声が上がっています。食べ放題であるにもかかわらず、料理がなかなか提供されず満足できなかった場合、返金や支払いの免除を請求することは可能なのでしょうか。芝綜合法律事務所の牧野和夫弁護士が解説します。

店側の「債務不履行」に該当すれば返金請求が可能

オーダー式の食べ放題のサービスの利用時、料理が届くまでの時間が遅かったり、店員のミスで料理が届かなかったりして時間を浪費し、客が満足に食べられなかった場合、法的な問題が発生する可能性があります。

「食べ放題」とうたっている以上、客が制限時間内に満足に食べられるよう、スタッフを増員するなどして速やかに料理を運べる態勢を整えておくべきだと思います。

例えば、食べ放題の料金として5000円払ったにもかかわらず、食べ物が速やかに運ばれなかったことで制限時間内に料理を1~2品しか食べられなかったとします。この場合、個別注文よりも食べ放題にした方が得だという印象を客に与えたものの、実際はそうでなかったことになります。

つまり、景品表示法の「有利誤認」や「優良誤認」として景品表示法違反に当たる可能性が考えられます。

同法違反の場合は、これまでは、まずは消費者庁から行政指導や勧告が行われ、それらに従わない場合には、消費者庁から措置命令を受けて、さらに、その措置命令に違反した場合、2年以下の拘禁刑または300万円以下の罰金が科される可能性がありました(同法36条)。

つまり事業者は、消費者庁から行政指導や命令を受けても是正すれば刑罰を科されることがないため、いきなり罰則とはなりません。それがこうした有利誤認や優良誤認表示が後を絶たない理由でした。

こうした不当な表示行為について厳格に規制するため、行政指導や命令を経ずに直接刑罰(100万円以下の罰金)を科すことができる「直罰規定」が盛り込まれた改正景品表示法が、2024年10月1日に施行されました。

食べ放題のサービスを利用して1~2品しか食べられないとすれば、店側の明らかな「債務不履行」となり、客は店側に対して差額相当分の支払いの拒否か、すでに支払った場合は返金請求が可能でしょう。また、食べ放題に制限時間が設けられている場合、時間延長の申し入れを求めることもできます。

店の混雑や人手不足の結果、店員のミスが頻発するケースや人手が回らずに対応が遅れるといったケースもあるでしょう。ただ、こうしたケースは、店が時間延長や返金を拒否する理由にはなりません。

確かに、店が時間延長や返金を拒否する理由になりそうにも思えますが、店側は本来、混雑や人手不足、店員のミスも考慮して食べ放題メニューを提供する義務があるでしょう。そのため、時間の延長や返金を拒否することは難しいと思います。

オトナンサー編集部

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