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「その程度のミスなら、見つけた人が直せばいいですよね?」10歳年下の後輩のリーダーに指摘。だが、返ってきた言葉にため息が止まらない

  • 2026.4.4

すれ違う温度差、思いがけない反発

薄暗くなった夜のナースステーション。私は電子カルテの画面を見つめるふりをしながら、やり場のない特大のため息をこぼした。

数時間前の、日勤から夜勤への引き継ぎでの出来事が、頭の中で何度も繰り返されている。

「ここ、最終チェックが漏れてるよ。リーダーを任されてるんだから、詰めが甘いと周りが困るよ」

私は、10歳以上年下の彼に声をかけた。つい最近、日勤のリーダーという大役を担うようになったばかりの後輩だ。

「あ……すみません。でも、その程度のミスなら、見つけた人が直せばいいですよね?」

「……は?」

予想だにしない開き直りに、私は言葉を失った。

たしかに、今までなら私がそっと修正して、無言でフォローしていたレベルの些細な抜けだったかもしれない。

けれど、今は状況が違う。彼にはリーダーとしての自覚と、自分の仕事に対する責任の重さを知ってほしかった。だからこそ、甘やかすことなく「あえて」言葉にして伝えたのだ。

しかし、私の思いとは裏腹に、彼の態度はあからさまに硬化した。

苛立ちを隠そうともしないその表情に、私の胸の奥で冷たいものがスッと流れるのを感じた。

静寂の中で繰り返す自問自答

「そういうこと言ってるんじゃないよ。あなたがリーダーとしての責任を背負う立場になったから言ってるの」

「わかってますって!今日は病棟がバタバタしてたんだから、少しぐらい多めに見てくれたっていいじゃないですか!」

彼は不機嫌にそう言い放つと、逃げるように足早に帰ってしまった。

入職当初からずっと面倒を見て、手塩にかけて育ててきたつもりだった。それなのに、あんなにも真っ直ぐな反発を食らうとは。

怒りよりも先に、鈍い痛みを伴う悲しみが込み上げてくる。

深夜の静寂の中、ひとり残された空間で堂々巡りの自問自答が始まる。

言葉の選び方が厳しすぎたのだろうか。

彼の小さなプライドを、無神経にえぐってしまったのだろうか。

波風を立てるくらいなら、これまで通り私が黙ってミスの尻拭いをすればよかったのか。

「……でも、言葉にしないと、いつまでも甘えたままでしょ」

電子機器の稼働音だけが響く空間に、ぽつりとこぼした独り言は虚しく溶けていった。

立派なリーダーに成長してほしい。その一心からの行動だったのに、彼にとっては単なる「口うるさい先輩の嫌味」にしか聞こえなかったのだろうか。

良かれと思って投げかけた言葉が、相手に真っ直ぐ届くとは限らない。

人を育てることの正解のない難しさに直面し、私の心にはいつまでも消化不良の重たいモヤモヤが居座っていた。

※GLAMが独自に実施したアンケートで集めた、40代・女性読者様の体験談をもとに記事化しています

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。

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