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「春」がつくエモーショナルな邦画&韓国映画3選

  • 2026.3.30

『はざまに生きる、春』©2022「はざまに生きる、春」製作委員会
 
 
春は出会いと別れの季節、喜びや寂しさなどさまざまな思いが去来します。そんな心模様に寄り添ってくれるような、「春」とタイトルに付く映画を、邦画と韓国映画から計3作紹介します。いずれも桜の印象的なシーンがあり、静かな感動を呼ぶ作品です。

宮沢氷魚が「青い絵しか描かない」青年を演じる純粋な恋物語 『はざまに生きる、春』

©2022「はざまに生きる、春」製作委員会

雑誌編集者の女性・小向春は、取材を通じて「青い絵しか描かない」画家の屋内透と出会います。透は、思ったことをすぐ口にし、行動し、嘘をつけません。それは透が抱える発達障害の特性でもありますが、彼の根っこにある純粋さに、日頃から他人の顔色をうかがってばかりいる春は惹かれていきます。

©2022「はざまに生きる、春」製作委員会

彼のことがわからないから、もっと知りたい。春には恋人がいますが、透への思いが抑えきれなくなっていました。ただ、透は相手の気持ちを汲むことが苦手なので、春が期待するような言葉や態度を返してはくれません。もどかしい恋に、春は思い悩みます。さまざまな “はざま”で揺れる春は、どのような決断をするのでしょうか。

©2022「はざまに生きる、春」製作委員会

まっすぐで純粋な透を演じたのは、『his』や『エゴイスト』の宮沢氷魚。この役は宮沢が演じると想定して当て書きされたもので、発達障害の人々に取材を重ね、医療監修者たちのアドバイスも受けて、入念に役作りをしたといいます。

©2022「はざまに生きる、春」製作委員会

ヒロインの春には、『初恋』や『ファンシー』の小西桜子。春は透と接するうちに、周囲の人々が天才画家である透を「普通ではない」と評することに違和感や怒りを覚えるようになります。その一方で、透のことが大好きなのに、彼の言動を理解できない自分自身にも困惑しています。そんな春の複雑な感情を、小西は情感あふれる瞳で表現しています。

『はざまに生きる、春』

2022年製作

Blu-ray ¥5,500/DVD ¥4,400
発売元:レプロエンタテインメント
販売元:ハピネット・メディアマーケティング

©2022「はざまに生きる、春」製作委員会

横浜流星が夢に挑む若きボクサーを演じた熱い感動作 『春に散る』

『春に散る』©2023映画『春に散る』製作委員会

沢木耕太郎による同名小説を映画化。不公平な判定負けを機に渡米した元ボクサーの広岡仁一は、突然帰国し、40年ぶりに故郷の地を踏みます。飲み屋を訪れた広岡は、かつての自分と同じく不公平な判定負けをして心折れていた黒木翔吾というボクサーと出会います。拳を交わした二人。やがて黒木は広岡の指導を受けたいと懇願し、そこへ広岡の姪の佳菜子も加わり、共同生活を始めます。

©2023映画『春に散る』製作委員会

広岡は翔吾に厳しいトレーニングを課し、鍛え直していきます。そして、世界チャンピオン・中西との世界戦が決まりますが……。

©2023映画『春に散る』製作委員会

主人公の広岡を貫禄たっぷりに演じたのは佐藤浩市。もう一人の主人公の翔吾役は、横浜流星。横浜は役作りのために撮影の8カ月前からボクシングを始め、しまいにはプロテストに合格してC級ライセンスを取得したほど。また、中西役の窪田正孝も横浜同様に撮影前からトレーニングを積み、チャンピオンらしい肉体へと改造。横浜と窪田が演じる“世界戦”は迫力満点で、役者魂を感じます。このほか、橋本環奈、片岡鶴太郎、哀川翔、山口智子など豪華キャストが共演。
 
最後の夢を追う広岡と、諦めかけた夢を追う翔吾。後先は考えずに今を精一杯生きると決めた男二人の生き様が胸を打ちます。

『春に散る』

2023年製作

コレクターズ・エディション(2枚組)
Blu-ray ¥7,150/DVD ¥6,050

DVDスタンダード・エディション ¥4,400

発売元:映画『春に散る』製作委員会
販売元:ギャガ

©2023映画『春に散る』製作委員会

出会いと心変わりを丁寧に追った珠玉のラブストーリー 『春の日は過ぎゆく』

『春の日は過ぎゆく』©サイダス 松竹 アプローズピクチャーズ

25年前の韓国映画で、筆者が大好きな「春」映画です。98年の『八月のクリスマス』で世に出た韓国のホ・ジノ監督の長編映画2作目にあたり、男女が出会い、女性が心変わりする過程を丁寧に描いています。
 
ある冬。録音技師の青年サンウ(ユ・ジテ)は、番組制作のため、地方のラジオ局のDJ兼プロデューサーの女性ウンス(イ・ヨンエ)と出会います。ラジオ番組で流す自然の音を録音するため、取材旅行に出かける二人。しだいに互いの距離は近づき、ウンスはサンウを自分のアパートへ誘います。恋が始まり、春が来て、夏を迎える頃、ウンスの態度が変化します。離婚歴のあるウンスは恋愛に深入りするのを恐れているのか、気まぐれな態度をとるようになり、恋愛経験の少なそうなサンウは、彼女の心が離れていくことをひしひしと感じて深く傷つきます。そして、再び春がめぐってきて……。
 
二人が録音する竹藪を抜ける風や川のせせらぎといった音が美しくもはかなく、無常を感じます。また、恋愛の悲しい面を描くだけでなく、サンウが一緒に暮らしている認知症のおばあちゃんが今は亡きおじいちゃんの帰りを待っているという話を重ねることで、優しさや温かさも伝わってきます。
 
桜並木を二人が並んで歩くラストシーンは、それぞれの迷いや未練がリアルに描かれていて、なんとも切なくなります。ぜひ観てほしい名シーンです。
 

『春の日は過ぎゆく』

2001年製作

DVD ¥5,170円
発売・販売元:松竹

©サイダス 松竹 アプローズピクチャーズ

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構成・文

ライター 中山恵子

中山恵子

ライター。2000年頃から映画雑誌やウェブサイトを中心にコラムやインタビュー記事を執筆。好きな作品は、ラブコメ、ラブストーリー系が多い。趣味は、お菓子作り、海水浴。

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