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ごみ捨て場の食器、家電を持ち帰ると窃盗罪に!?「ご自由にお持ちください」の張り紙あってもダメ?【弁護士に聞く】

  • 2026.3.26
ごみ捨て場に置かれた物を持ち帰った場合、窃盗罪に?(画像はイメージ)
ごみ捨て場に置かれた物を持ち帰った場合、窃盗罪に?(画像はイメージ)

転勤や進学などで春に引っ越しを控えている人の中には、不用品の処分を進めている人も多いのではないでしょうか。集合住宅のごみ捨て場や戸建て住宅の前などに、「ご自由にお持ちください」という張り紙とともに食器や家電製品、ぬいぐるみなどが置かれているのをよく見掛けます。善意の「リサイクル」に見えるこの行為ですが、実は出す側も、持ち帰る側も法的リスクを背負っているかもしれません。

たとえ張り紙を貼っていたとしても、不法投棄に該当する可能性はあるのでしょうか。また、ごみ捨て場に置かれた物を持ち帰った場合、法的責任を問われることはあるのでしょうか。佐藤みのり法律事務所の弁護士・佐藤みのりさんが解説します。

「ご自由にお持ちください」と家の前に置くのは違法?

集合住宅のごみ捨て場に、住民が、食器やぬいぐるみなどを置いた場合、それが自治体のルール(収集日、場所、分別方法)に従っている限り、「ご自由にお持ちください」という張り紙の有無にかかわらず、通常のごみ出しとして法的責任を問われることはありません。

一方、注意が必要なのは、ごみ収集場所に指定されていない戸建て住宅の前(公道など)に不用品を置いておく行為です。これは張り紙があっても、自治体のルールを守っていないと評価される可能性があります。

廃棄物の処理および清掃に関する法律(廃棄物処理法)16条は「何人も、みだりに廃棄物を捨ててはならない」と定めています。これに違反した場合、5年以下の拘禁刑(※)もしくは1000万円以下の罰金、またはその両方が科せられる可能性があります。

もっとも、「みだりに」捨てたといえるかは、判例上「社会的に許容されるかどうか」という視点から判断されます(最決2006年2月20日決定)。自宅の敷地内に、リサイクル目的で清潔な不用品を置くケースでは、生ごみの放置などとは異なり、生活環境や公衆衛生に与える影響は限定的です。「社会的に許容される」として、罰せられない可能性が高いでしょう。

ただし、一歩でも敷地を出て道路にはみ出して不用品を置き、交通の妨害となる場合には、道路交通法違反になる恐れもあり、注意が必要です。

張り紙が貼ってあっても「持ち帰り」はNG?

ごみ捨て場にある物を勝手に持ち帰った場合、通常は「捨てた人が所有権を放棄している」ため、窃盗罪に問われないケースが多いです。

しかし、マンションのごみ捨て場などは、出した瞬間に、占有(管理権)がマンションの管理者に移ったと評価されるケースがあります。その場合、刑法235条の窃盗罪に問われる可能性があります。窃盗罪の刑罰は10年以下の拘禁刑または50万円以下の罰金です。

また、資源ごみについては、各自治体が条例で持ち去りを禁じていることが多く、注意が必要です。粗大ごみ処理券の有無にかかわらず、自治体の条例違反に問われることもあります。

では、「ご自由にお持ちください」という張り紙がある場合はどうでしょうか。 この場合も同様に、罪に問われないことがほとんどですが、ごみの占有が、ごみ捨て場の管理者に移ったと評価されるようなケースでは、たとえ「ご自由にお持ちください」の張り紙があったとしても、ごみを持ち去れば、窃盗罪に問われる可能性があるでしょう。

特に、冷蔵庫やテレビなどの「家電リサイクル法」対象品目を屋外に放置する行為は、不法投棄として厳しく取り締まられる対象になりやすいものです。たとえ張り紙があったとしても、場所や自治体のルールによっては罪に問われる可能性があるため、出す側ももらう側も十分に注意しましょう。

オトナンサー編集部

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