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【ヤマハ WR125R】フルサイズの車格を有利に活かす

  • 2026.3.24

トレールバイクとして生まれたWR125Rは、少し手を入れることでモトクロスコースでも十分に楽しめる資質を備えている。ファンバイク的視点から走らせることで見えてきた、その立ち位置と現実的な楽しみ方を検証する。

カブ&ファンバイクミーティングにてWR125Rを借り、ホームコースでフリー走行と3周の模擬レースを行った。試乗したのはTT-R125LWEやCRF100Fなどを楽しんできた“ゴローさん”こと早川清一さん。ファンバイクを知り尽くした立場から、WR125Rをモトクロスコースで走らせた率直な印象を聞いた。

「身長182cmの自分だと足付きに不安はありません。ただ、サイドスタンドから引き起こすときは正直重さを感じましたね。でも振り回してみると、重心が低くて上が軽い。不思議と嫌な重さではないです」

走り出してまず印象に残ったのは操作系の扱いやすさだという。

「クラッチはかなり軽くて、発進は静かで穏やか。でも全開にすると高回転はなかなか元気がいい。ピークパワーだけを見れば、ファンバイクと呼ばれる中でもトップクラスだと思います」

埼玉県モトクロスヴィレッジで毎回150台近くのファンバイクが集まる「カブ&ファンバイク+トレールバイクミーティング」。ベテランライダーとチューニングが施されたファンバイク相手にWR125Rは一歩も引かない好勝負をみせた
埼玉県モトクロスヴィレッジで毎回150台近くのファンバイクが集まる「カブ&ファンバイク+トレールバイクミーティング」。ベテランライダーとチューニングが施されたファンバイク相手にWR125Rは一歩も引かない好勝負をみせた

一方で、モトクロスコースならではの課題も見えてきた。

「コーナー立ち上がりでは、やはり車重を感じます。ギヤ選択に迷う場面もありましたが、これはスプロケット交換で対応できるでしょう。コースで使うなら、まずそこを触りたいですね」

ジャンプやフープスでのサスペンションについては、ストローク量自体は十分と評価する。

「底付きの不安はなく、ストロークはしっかりあります。ただ前後バランスはコース向きではありません。リヤはタンデムを想定しているのかバネが硬く、フロントは逆に柔らかめですね」

その影響はコーナー進入で顕著に現れたようだ。

「進入でフロントが入りすぎて、体でリヤを押さえても伸び切ってしまう。向きを変える姿勢に入るまで一拍遅れます。フロントはフォークオイルを硬めにして油面を少し上げたい。リヤは減衰調整ができたら理想ですが、まずはリアスプリングのイニシャルを抜く方向が良さそうです」

モトクロスヴィレッジのフルグリッドのスターティングマシン、横一線スタートに並ぶWR125R。気軽に自走で走行会に参加できるのもWR125Rならではだ
モトクロスヴィレッジのフルグリッドのスターティングマシン、横一線スタートに並ぶWR125R。気軽に自走で走行会に参加できるのもWR125Rならではだ

もっとも、ハンドリングそのものに癖はなく、フルサイズホイールならではの安定感は高く評価できる。

「これがトレールバイクだと考えれば、この安定感は納得です。林道ツーリングなら不満は出ないでしょう。中速域のパワーが穏やかなのも、タイヤが滑りにくくて優しい印象につながっています」

今回は「絶対に転倒しない」という条件付きでの走行だったため、限界走行は行っていない。

「それでも、スプロケットとタイヤを替えればコースで十分楽しめる。レースを選べば、ファンバイククラスへの参戦も現実的だと思います」

全国的に人気のファンバイクカテゴリー。CRF125Fを独自のチューニングを施すチューナーの方にも乗ってもらった。「転倒禁止」令のなか、現状ファンバイクと遜色ない走りそみせてくれた
全国的に人気のファンバイクカテゴリー。CRF125Fを独自のチューニングを施すチューナーの方にも乗ってもらった。「転倒禁止」令のなか、現状ファンバイクと遜色ない走りそみせてくれた

最後にゴローさんはWR125Rをこう総括した。

「正直、乗る前は“重くてどうかな”と思っていました。でも、さすがメーカーが作るバイクですね。ベストではないけどベター、少し手を入れればかなり満足できる。ファンバイクオジサン的には、十分アリです」

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