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敏腕男性編集者と女子高生が恋のライバルに!? 冴えないおっさん小説家をめぐる奇妙な三角関係の結末は?【書評】

  • 2026.3.12

【漫画】本編を読む

『これが恋だと知っている』(かねもと/KADOKAWA)は、売れてない、金がない、45歳独身という冴えないおっさん小説家をめぐって、若手敏腕男性編集者と女子高校生との三角関係を描いた物語だ。

とある出版社で文芸編集部に所属する青葉詩音は、過去にヒット作はあったが以降はパッとしない小説家・灰田雅一の担当になり、初顔合わせのときに灰田に一目惚れしてしまう。彼は誰にもカミングアウトしていない同性愛者で、灰田がドストライクだったのだ。「もっと一緒にいたい」という気持ちからサシ飲みに誘ってみると、酔いつぶれた灰田を自宅まで送り届けるという大イベントに発展する。そして灰田をベッドに寝かせた体勢で青葉がしばし理性と戦っていると、背後からスマホで写真を撮る音が……。振り返ると灰田と一緒に住んでいる女子高校生・果成乃が立っていた。

果成乃は青葉が灰田の財布を盗もうとしていると勘違いし、写真をダシに自分を灰田の恋人にするために協力してほしいと青葉に要求してくるのだが、やがて青葉の灰田に対する気持ちを知る。そして青葉は、灰田と果成乃の複雑な関係と彼女が恋心を抱くに至った経緯を知ったことで、ふたりは恋のライバルながらも協力者のような関係となるのだった。

本作の魅力は、周りに恋心を打ち明けられないという同じ悩みを持ったふたりが共感し合ったために、単に恋敵を蹴落とすためだけのドロドロとした行動を見せないところだ。いがみ合いながらも、互いが互いの灰田への思いを尊重する姿、そして双方の複雑な心情を考えると、読み手はふたりを並列で応援していることに気づくだろう。

明るくハイテンションな青葉と果成乃のやり取りと、バタバタするふたりの状況を一切わかっていない灰田の呑気な様子が対照的なのも面白い。果たしてこの三角関係はどんな結果になるのか。ぜひその目で確かめてほしい。

文=nobuo

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