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【20歳差の師弟対談】QUANTS最年少・16歳のなっちを支える、Naotoの「論理的ダンス論」とカルティエの時計に込めた決意

  • 2026.3.8

プロダンスリーグ・D.LEAGUEに25-26シーズンから新規参戦した、M&A SOUKEN QUANTS。「アニメーション」という個性の強いジャンルを主軸に、リーグの中で独自の立ち位置を築こうとしている。その中心にいるのが、キャリアを積んだNAOTOと16歳の最年少メンバー・なっち。世代もバックグラウンドも大きく異なるふたりは、チームのなかで何を感じ、どんな覚悟で舞台に立っているのか。ふたりの言葉の端々からQUANTSの素顔が見えてきた。

ふたりがチームに合流した背景

――まずは、お互いの印象を教えてください。

Naoto:なっちは16歳のときの僕より全然しっかりしてますね。ダンスに取り組む姿勢や人との会話の受け答え、礼儀も挨拶もできる、ハキハキしてて活発。若くて可愛くて、活発な女の子って印象です。あとはよく食べる。

なっち:Naotoさんは……すごい方です(笑)。作品作りのときも意見のレベルが格段に違うんです。頭の回転がとにかく早い。あとは優しい人。ちゃんとひとりひとりに向き合ってくれて、たくさん話してくれます。

――ダンス面ではいかがでしょう?

Naoto:もともと僕はジャンルで言うと、POPPINGやアニメーションを踊ってきました。でも、なっちはWaackもやるなかでアニメーションも出すタイプ。違うジャンルを吸収して、どこかオリジナルな空気を持っている。“華”があるんですよね。上手い下手とは別の存在感をステージで感じるんですよ。今後の成長も含め、楽しみなダンサーです。

なっち:私はジャズ系のダンスを最初に習い始めたんです。それで、当時の先生に「いろいろなジャンルを勉強したほうがいい」と言われて、ひと通りやった中で没頭できたのがアニメーションでした。Naotoさんはアニメーションなんだけど、自分のものとして確立されたダンスになっていて尊敬です。

――おふたりのチームへの加入経緯を教えていただけますか?

なっち:ディレクター・Da-Yoshiさんが主催するダンスチーム・TRIQSTARがずっと好きで、オーディション募集を聞いたときに「受けるしかない!」と。それからパパと相談して挑戦したら受かっちゃったんです(笑)。その日は嬉しすぎて朝5時まで寝られませんでした。

Naoto:僕はDa-YoshiさんとクリエイティブディレクターのGORIKINGさんから、電話で口説かれました。正直それまでD.LEAGUEに興味がなくて、一度だけ観戦した程度。でも、おふたりから片手間でなくチームに身を捧げて臨む覚悟が伝わったんです。そこに自分が必要であれば、やるしかないですよね。

――アニメーションをメインジャンルにしたチームは今までD.LEAGUEには存在しなかったわけですが、実際に参加してみていかがですか?

Naoto:シンクロはROUND.5までは負けなしでした。ただアニメーションはシルエットや形、ポージングの要素が強いので、動きながらステージを広く使うのが難しいんですよ。たくさん移動するよりも、中央に集まったほうがいい踊りを見せやすい。だから採点項目「コレオグラフ」のなかにある要素「ステージング」が毎回の課題です。

なっち:ウェーブだけでも、部位だけでもカッコよく見せられるのがアニメーションにしか出せない世界観なんですけどね。

Naoto:その場で不思議なことをやるダンスですからね。

――実際、リーグに参入してみてどうですか?

Naoto:本当に大変です。よく前シーズンまで2週間に1戦やってましたよね(笑)。観る側も大変じゃないですか。本当に信じられない。毎回「間に合わない……」と悲鳴を上げながら、ギリギリ完成する感じ。ようやくペースに慣れてきたところです。

なっち:見てる側のときは裏側がわかりませんでしたが、Dリーガーの大変さを実感してます。いきなりプロダンサーになったので、行動の責任も大きいですし……。学ぶことばかりです。

Naoto:今までチームで踊ることはありましたけど、それに会社やスポンサー、衣装さん、楽曲制作、メイクさんなど、たくさんの方が関わってるじゃないですか。それだけでも普通に踊るのとはわけが違いますね。Dリーガーとして踊ることの重み、それをなっちも感じているんだと思います。

絶対に負けられなかったROUND.3

――YouTubeで制作裏の動画を見ると、みなさん楽しげにリハーサルされていますね。チームの空気はいかがですか?

Naoto:チームメイト同士でぶつかることはないですね。

なっち:ずっと穏やかです。

Naoto:みんな個性は強いけど、協調性があって他人に寄り添える。あとQUANTSは、GORIKINGが作品を総括する責任者ですから。彼がそれぞれの意見を聞きつつ、最終判断したら全員が従いますね。衝突が起きにくい構造です。あとは年齢がバラバラなのもあるかもしれません。

なっち:みんな優しいので、最年少でも意見は言いやすいですね。

――Naotoさんは、記念すべきROUND.1のショーケース『Water drops』でエースパフォーマンスを担当されていました。そのときのことを教えてください。

Naoto:ただでさえ初陣で、プレッシャーがすごかったです。最初の1発で「どんなチームか」という印象が決まるじゃないですか。ここで「面白くない」と思われたら終わり。

最初から最後まで自分がずっとセンター、しかもエース。たとえ負けたとしても、記憶に残るような爪痕を残さないといけないと思ってました。オフシーズンからずっと制作したので、練習期間が一番長い作品ですね。

なっち:本当に緊張しました。会場に着いて「自分はDリーガーになったんだ」と初めて実感しましたし、あんなに大きなステージに立ったのも初だったので。でも踊り始めたら全然大丈夫でした。楽しかったです(笑)。

Naoto:今思うと、あのシンクロパフォーマンスはハードだったよね(笑)。何もかも手探りでしたが、みんなで頭を絞って考えて作り上げたショーケースでした。

――初勝利となったROUND.3『HUMANOID』はいかがでした?

Naoto:ネタができた時点で「これは行ける!」と思いすぎて、ラウンド前夜は全然眠れなかったんですよ。リハで振りを間違えるくらい変に緊張しましたけど、本番は上手くいってよかったです。思い出深いですね。

なっち:負けが続いていて、みんな「勝たなきゃ」という気持ちが一番高まっていたラウンドだったんです。練習の時点から戦略を考えつつ、全員で勝利に向かう一体感がありました。

――チーム名の由来は「金融市場において高度な数学的手法を駆使し分析、予測を立てる専門家」から来ているとのことですが、やはり分析は大事でしょうか?

Naoto:どこのチームもやっているとは思いますが、僕個人は分析が好きです。ROUND.1は実験、ROUND.2は仮説が上手くいかず、「ちゃんと研究しなきゃダメだ」と理解して挑んだROUND.3でした。

「何が勝てるか」と全員でアイデアを出し合い、練り合いましたね。それで勝てたんですけど、ジャッジが予想した通りの結果だったんですよ。ばっちり戦略にハマった。

なっち:そして当日がSPダンサーとして出場したGORIKINGさんの誕生日だったので、絶対負けられないぞと。勝てて嬉しかったです。

――おふたりが感じているQUANTSの強みとは?

Naoto:男女比が半分半分で、かつ最年少が16歳で僕が36歳と年齢層が広いところ。やっぱり「老若男女」が特徴かもしれないです。あと顔が怖い人もいないし、オラオラしたダンスでもないので、親しみやすく愛されやすいチームだと思ってます。

なっち:確かに作品を通して「チームの仲のよさが見える」と言ってもらえることが多いので、そこは強みかもしれません。あと『Water drops』のような、静かでクールに魅せる感じはQUANTSならでは。

Naoto:ただダンス面の強みをもっと作っていく必要はありますね。例えば、POPPINGやアニメーションが強いチーム、dip BATTLESCyberAgent Legitなどとの差別化が必要。

なっちが恋人に着てほしいファッション

――リーグで注目しているチームはいますか?

Naoto:我々はまだ1年生なので、みんな先生だと思って勉強させてもらってます。やっぱり1番参考になるのはCyberAgent Legit。照明やステージの使い方はMedical Concierge ImoonKOSÉ 8ROCKSが上手い。あと個人的にイケてると思うのはList::X、仲がいい人が多いのはFULLCAST RAISERZ

なっち:CyberAgent LegitとKOSÉ 8ROCKS、Medical Concierge Imoonですね。特にImoonさんは研究させてもらってます。

――注目しているDリーガーは?

Naoto:List::XRuna Miuraと、Valuence INFINITIESMAKO。上手い人は山ほどいるけど、ステージでバーンと来る魅力、人間性やキャラクターが確立している人は好きですね。ダンサーとしては男前とか可愛いとかルックスは全然気にしません。

なっち:私はRAISERZのWILD TWIGGZさんですね。もともと彼と私のパパが友達同士なんです。小さいときからの知り合いであり、私がダンスを始めたきっかけ。それまでは空手をやっていたんですけど、彼のパフォーマンスに衝撃を受けて踊り始めました。常に追いかけてる目標なので、彼がエースで活躍しているのを観ると自分も頑張らなきゃと思います。

――ここからはプライベートについても聞かせてください。オフはどう過ごしますか?

Naoto:お酒を飲みに行くか、飼っている猫2匹を撫で回して、ただただNetflix見ながらダラダラしたり……。普通のおじさんなんですけど(笑)。

なっち:化粧品やポーチ、バッグとか買いたいものが多すぎて休日は買い物が多いです。ひとりで行くときもあるし、友達と行くときもあります。ママが美容系の仕事をしているのもあって、そのサロンに行ったり、ネイルも好きです。

――ファッションのこだわりはありますか?

Naoto:好きでも興味がないわけでもなく、オシャレすぎて“服が個性になる”ところまでは行かないように気を付けてます。でも安っぽいのは嫌なので、絶妙なラインを狙ってます。ぱっと見たときに「身だしなみに気を付けてるな」程度で十分。

アクセサリーは好きで、基本ゴールドしか付けません。あとはQUANTSに加入が決まったときに、ヴィンテージのカルティエの時計を購入しました。チームと時間を刻むという意味で。

なっち:私は名古屋から上京したばかりで、やっと最近「オシャレ」という概念が芽生えてきたんですよ(笑)。今はいろいろ着てみたい時期。デニムジャケットにハマっているんですけど、パパが勝手に買ってきてくれるので、そこから選んでます。

――恋人にしてほしいファッションは?

Naoto:流行りものよりは、その人の意思や人となりが出る服を着てほしいですね。値段の高い低いではなく、似合っていれば素敵だなと思います。

なっち:スウェットとかストリートな感じが似合う人がいいです。あとはパーカにデニムを重ねてフードを被るみたいな、ラフだけどカッコいい人が好きですね。

――最後に残りのラウンドについての意気込みをお願いします。

Naoto:前半は実験的なことをやりつつ、分析するためのデータを取ることができたので、そこで得たデータを解釈して後半戦に出していく計画です。それを結果に繋げていければ。

なっち:QUANTSの色を出して、みんなで勝ちに行きます。

Profile/Naoto
Ḍākinee、8NORTH GATEに所属し、WEST COAST STYLEを踏襲しながらも独自の進化を遂げたダンススタイルで全国的に広く知られる。SNSでの活躍や楽曲のリリース、ファッションモデルとしても活動しフォロワーを量産中。

Instagram:@naoto_matic_8og
X:@NAOTO_MATIC

Profile/なっち
幼少期より大人に混じってさまざまなダンスを吸収し、ハイクオリティなストップやアニメーションを得意としつつも、HOUSE、HIPHOP 等のリズムダンスもジャンルフリーに踊りこなす現役高校生ダンサー。

Instagram:@natuki_natchi7

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