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【怖い話】冒頭の「この話は作り話です」を信じてはいけない…?5.6万人が震え上がった、ページをめくるごとに狂っていく漫画【作者に聞く】

  • 2026.2.28

「私の話しました?」――。 怪談イベントの最中、突如として現れた見知らぬ女性。彼女は意味不明な叫び声をあげ、周囲をパニックに陥れる。しかし、本当の恐怖はそこではなかった。画面の端に、あるいはセリフの裏側に忍び寄る「違和感」の正体とは。

スズキダイチ(@chixida1106)さんが描いた漫画『この話は作り話です 実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません』は、SNSで5.6万件を超える「いいね」を獲得。単なるホラー漫画の枠を超え、読者の現実を侵食するようなメタ的恐怖を提示している。

「レポ漫画」という巧妙な罠。日常の皮を被ったフィクション

【漫画】「この話は作り話です 実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません」 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
【漫画】「この話は作り話です 実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません」 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
この話は作り話です 実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません 2 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
この話は作り話です 実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません 2 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
この話は作り話です 実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません3 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)
この話は作り話です 実在の人物、団体、事件とは一切関係ありません3 画像提供:スズキダイチ(@chixida1106)

本作の導入は、作者自身と編集者が怖い話のトークイベント「百物語サロン」を訪れるという、SNSではお馴染みの「体験レポ漫画」の体裁をとっている。しかし、これこそがスズキダイチさんが仕掛けた最大の布石だ。

「フェイク作品をつくるうえで、フェイク元のジャンルと大きく離れないように心がけています。最初はレポ漫画だと思ってもらえていたならば幸いです」

読者が「実話ベースの体験談」だと油断した瞬間、物語は急速に狂い始める。劇中の青年が語る「作り話」という強調。そして、それを裏切るように現れる「女」。虚構と現実の境界線が、1ページのサムネイルから崩れ去っていく。

「漫画ならでは」の表現。加工された文字に隠された違和感

スズキダイチさんは、映像や小説で人気の「ホラーモキュメンタリー(ドキュメンタリーを装ったフィクション)」を漫画で表現することに挑戦した。

注目すべきは、冒頭に掲げられた「この話は作り話です」という注意書きだ。実は、最初のページの文字には微細な加工が施されており、読み進めるうちに明らかになる「最後のページ」の注意書きとは異なる。視覚的な違和感として機能するこの仕掛けは、静止画である漫画だからこそ成立する、実験的な演出と言えるだろう。

「実験的な要素の強い漫画です」と語るスズキさんは、短編だけでなく、今後はこの手法を活かした長編作品への意欲も見せている。

言語化した瞬間に消える恐怖。体感するしかない「女」の正体

どこからともなく現れる女が、なぜ、どのように怖いのか。それを言葉で説明しようとすると、この作品が持つ「肌に張り付くような不気味さ」は霧散してしまう。

作者の意図通り、本作は「読む」というより「体験する」ホラーだ。普段はコメディやパロディを多く手掛けるスズキさんだからこそ、読者の「期待」を逆手に取り、見事な恐怖体験へと誘っている。一度読めば、タイムラインに流れてくる「注意書き」を見る目が変わってしまうかもしれない。

取材協力:スズキダイチ(@chixida1106)

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