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「無事産まれましたよ!」初めての出産、記念写真を撮ろうとしたら、思わぬ人物が写りこんだ【短編小説】

  • 2026.2.27

本記事はフィクションです。物語の登場人物、団体、名称、および事件はすべて架空のものであり、実在のものとは一切関係ありません。

初めての出産

「おめでとうございます!無事産まれましたよ!」

看護師さんの明るい声が、白く霞んだ視界に響きました。

初めての出産。壮絶な陣痛を乗り越え、私の意識は朦朧としていました。

それでも、胸元に抱かせてもらった我が子の温かさと、ずっしりとした命の重みを感じた瞬間、それまでの痛みはどこかへ消え、涙が溢れて止まりません。

立ち会いをしてくれた旦那も、私の隣で目を真っ赤にして鼻をすすっています。

新しい家族の誕生という奇跡。分娩室は、言葉にできないほどの温かな喜びに包まれていました。

しばらくして、処置を終えた看護師さんが、優しく微笑みながら私たちの元へカメラを持って歩み寄ってくれました。

「せっかくの記念ですから、お父さんとお母さん、赤ちゃんの三人で家族写真を撮りましょうか」

その言葉に、私は幸せな気持ちで頷きました。

ボロボロの姿でも、これからの人生で一番大切にするべき、愛おしい一枚になるはず。私は痛む体に鞭を打ち、赤ちゃんを抱く旦那の隣へ、ゆっくりと体を寄せようと動きました。

まさに、その時です。私の視界の端に、凄まじい勢いで「何か」が飛び込んできました。

家族写真に割り込む影

「まあ、なんて可愛いの!私も一緒に写らなきゃ!」

聞き慣れた高い声と共に、私が入り込もうとしていたスペースへ、滑り込むように割り込んできたのは義母でした。

義母は、旦那と赤ちゃんのすぐ横を陣取りました。

カメラのシャッターが切られる直前、私は義母の肩に押し出される形となり、フレームの隅へと追いやられます。

旦那は困惑の表情を浮かべ、赤ちゃんは何も知らず眠ったまま。

そして義母だけが、まるで自分が産んだかのような満面の笑みでレンズを見つめていました。

結局、私の手元に残ったのは、疲弊した私が端っこで顔を歪め、義母が中央で堂々と微笑む、あまりに奇妙な「家族写真」

一生に一度の初めての記念撮影は、思わぬ闖入者によって、忘れられない苦い思い出へと書き換えられてしまったのです。

 

※本コンテンツ内の画像は、生成AIを利用して作成しています。
※本コンテンツのテキストの一部は、生成AIを利用して制作しています。

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