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『FRUITS ZIPPER』所属事務所から“期待の新星” 本当のスターへ歩み始めた『9人組』の今

  • 2026.3.17

アソビシステムが手掛ける、アイドル文化を世界に向けて発信するプロジェクト「KAWAII LAB.」から、新たなグループ MORE STARが誕生した。FRUITS ZIPPER、CANDY TUNE、SWEET STEADY、CUTIE STREETに続く5組目としてデビューした9人組である。近年、KAWAII LAB.は原宿カルチャーを背景にした“KAWAII”を現代的にアップデートし、音楽シーンの中でも独自のポジションを築いてきた。SNSを起点に広がる楽曲、ライブでの熱量、そしてメンバーの個性を活かした発信力。そのすべてが組み合わさることで、KAWAII LAB.は単なるアイドルプロジェクトにとどまらず、一つのカルチャーとして支持を広げている。そうした流れの中で誕生したMORE STARは、単なる新グループというより、プロジェクトの次の時代を象徴する存在として注目を集めている。

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(C)SANKEI

見守りたくなる理由 MORE STARが体現する“成長するかわいさ”

MORE STARが話題を呼んでいる理由のひとつが、メンバー9人全員がKAWAII LAB. MATES出身であるという点だ。KAWAII LAB. MATESは、KAWAII LAB.でのデビューを目指して活動する育成メンバーのプロジェクトであり、いわば次世代の候補生たちが集う場所でもある。そこから誕生したMORE STARは、育成のプロセスがそのままグループとして結実した、象徴的な存在と言えるだろう。先輩グループのステージを間近で見ながら経験を積み、少しずつ自分たちの個性を磨いてきたメンバーたち。デビューに至るまでの過程を知るファンにとって、その瞬間は特別な意味を持つものだったはずだ。

さらに、グループのコンセプトとして掲げられているのが、“WITH KAWAII”という言葉である。これは、完成された“かわいい”を提示するというよりも、ファンと一緒に“かわいい”を見つけていくという発想に近い。アイドルは時に、最初から完璧な存在として登場することもある。しかしMORE STARは、そうした完成されたイメージとは少し違う。メンバーの多くが10代という若さもあり、パフォーマンスや表現はまだ成長の途中にある。それでも、その未完成さや伸びしろを隠すのではなく、むしろ魅力として提示していく。ここに、MORE STARというグループの新しさがある。

近年のアイドルシーンでは、完成されたスターに憧れるというよりも、成長していく過程を共有することそのものが大きな魅力になっている。SNSを通じて日常を発信し、ライブで少しずつパフォーマンスが磨かれていく様子を見守る。ファンは、その変化をリアルタイムで感じ取ることができる。MORE STARの“WITH KAWAII”というコンセプトは、まさにこうした時代の感覚と重なっている。かわいさを押しつけるのではなく、ファンと一緒に育てていく。そうした距離感の近さが、彼女たちの魅力をより際立たせている。

カワラボの追い風を受けて加速 MORE STARが示した確かな勢い

デビュー曲「もっと、キラッと」は、そんなグループの方向性を象徴する楽曲だ。タイトルに込められているのは、“もっと輝きたい”というシンプルでまっすぐな願いである。思い通りにいかない日々や、自信を持てない瞬間があっても、それでも前に進もうとする。そうした等身大の感情が歌詞に込められている。ポップで軽やかなメロディに乗せて届けられるメッセージは、アイドルファンに限らず、多くの人に共感を呼ぶ内容だろう。グループ名にある“STAR”という言葉の通り、彼女たちはまだ輝き始めたばかりの存在だ。しかし、その光は確かに多くの人の目に届き始めている。

MORE STARの勢いを示す出来事のひとつが、東京・ヒューリックホール東京にて2月17日に開催された初の単独ライブ『1st STAR』のチケット完売である。デビューから間もないグループにとって、これは決して簡単なことではない。それでも会場には多くの観客が集まり、9人のパフォーマンスを見届けた。ライブではまだ荒削りな部分も見える。しかし、その一瞬一瞬に全力で向き合う姿勢こそが観客の心を動かしている。ステージの上で輝こうとするメンバーたちと、それを支えようとするファン。その関係性が生まれる瞬間こそ、アイドルライブの醍醐味と言えるだろう。

こうした反応の背景には、KAWAII LAB.というプロジェクト自体の勢いもある。FRUITS ZIPPERがきっかけとなり、CANDY TUNEやCUTIE STREETなど、それぞれ異なる個性を持つグループが誕生してきた。TikTokをはじめとするSNSを通じて楽曲が広まり、ライブやフェス出演を重ねることでファン層を拡大してきたのが、KAWAII LAB.のこれまでの歩みだ。MORE STARは、その流れの中で生まれた新世代のグループであり、すでに築かれたブランドの上に立ちながら、自分たちの色を見つけていく役割を担っている。

もちろん、先輩グループの存在は大きい。FRUITS ZIPPERの成功や、CUTIE STREETの躍進は、KAWAII LAB.というプロジェクトの可能性を大きく広げてきた。MORE STARは、その背中を追いかける立場にある。しかし同時に、同じ道を歩むだけではなく、自分たちなりの表現を見つけていくことも求められる。だからこそ、いまのMORE STARには“これからどうなるのか”という期待が集まっている。

“本当のスター”へ MORE STARの物語はここから始まる

そして、MORE STARの魅力は、いまこの瞬間の輝きにある。完成されたスターではなく、これから光を強めていく存在であること。その変化をリアルタイムで見守ることができるという点こそ、彼女たちを追いかける楽しさにつながっている。まだ経験の少ないメンバーたちが、ライブを重ねるたびに自信をつけ、パフォーマンスを磨いていく。その過程をファンと共有していくことで、グループは少しずつ“本当のスター”へと近づいていく。

グループ名のMORE STARには、「もっと成長し、輝き続ける存在へ」という意味が込められている。その言葉の通り、彼女たちの物語はまだ始まったばかりだ。デビュー曲、ライブ、そしてこれから重ねていく活動の一つひとつが、9人の歩みを形づくっていくことになるだろう。

原宿発の“KAWAII”カルチャーを背景に、新しいスターを生み出してきたKAWAII LAB.。その最新の挑戦として誕生したMORE STARが、この先どこまで存在感を広げていくのか。まだ見ぬ可能性を秘めた9人の姿は、これからさらに多くの人を惹きつけていくはずだ。

スターは、最初から輝いているわけではない。誰かに見つけられ、応援され、少しずつ光を強めていくものだ。MORE STARは、まさにその瞬間に立ち会えるグループなのかもしれない。9人の物語は、いままさに最初のページをめくったところだ。これからどんな“キラッと”を見せてくれるのか。その未来に、大きな期待が集まっている。


※記事は執筆時点の情報です

ライター:川崎龍也
大学卒業後にフリーランスとして独立。現在はアイドル雑誌を中心に、取材・インタビュー/コラム執筆を主軸に活動している。主な執筆媒体は『BOMB』『MARQUEE』『EX大衆』『音楽ナタリー』『RealSound』など。
X(旧Twitter):@ryuya_s04