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タワマンで100万円上乗せしたのに…15年の営業経験で見た…高層階購入者が陥りがちな“知られざる落とし穴”

  • 2026.3.30
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※ChatGPTにて作成

マンション選びにおいて、窓から見える景色を重視して部屋を探した経験があるのではないでしょうか。特にタワーマンションでは、素晴らしい夜景や抜け感のある景色に憧れて高層階を選ぶ方が少なくありません。

今回は、私が新築デベロッパーの営業マンだった頃の実体験から、景色にお金を払うことのリスクと、それを踏まえた賢い防衛策を解説します。

眺望プレミアムのリスクと失われる景色

東京湾沿いのタワーマンション販売を担当していた頃、階数による価格設定のリアルな裏側を見てきました。タワーマンションの価格は1階上がるごとに数十万円ずつ高くなる傾向にありますが、それだけではありません。

前の建物を抜けて景色が開けた階では、ワンフロアの違いで価格が100万円から数百万円単位で跳ね上がる「眺望プレミアム」が設定されるのです。高層階の眺望には日々の暮らしに豊かさをもたらす価値があり、リセール時にも高層階が有利になる傾向は確かに存在します。

問題は、その眺望が将来にわたって保証されるかどうかという点にあります。日本の法律には眺望権という独立した権利はなく、眺望が法的に保護されるのは極めて稀なケースといえるでしょう。過去には、高額な部屋の目の前に後から別のマンションが建ち、数百万円分の眺望プレミアムが失われるケースを実際に見てきました。

眺望を守る自衛策の限界と都市部の現実

将来の眺望リスクを減らすためには、目の前にある土地の用途地域や容積率(敷地面積に対する建物の延べ床面積の割合)を調べるのが基本となります。しかし都市計画の変更や、再開発による容積率のボーナスで、想定外の高い建物が建つリスクは決してゼロにはなりません。

現在は平面駐車場や古い低層の建物であっても、都市部において未来永劫の眺望を約束される場所は少ないといえます。高額な眺望プレミアムを支払った部屋の前に高い建物が建つケースは、都市部では十分に起こりうる話です。高いお金を払って眺望を買うという行為は、確実な未来への投資とは限らないことを認識しておきましょう。

合理的な海沿い最前列と防災の鉄則

私が以前に担当した東京湾沿いのタワーマンションでは、1階の共用デッキからでもレインボーブリッジが綺麗に見えました。絶対に前に建物が建たない海や大河川沿いの最前列であれば、あえて高層階を買わなくても低層階で水辺の絶景を半永久的に独占できます。

これは実需のコストパフォーマンスとして、非常に合理的な選択肢といえるはずです。ただし防災士でもある私の視点からは、海沿い最前列の2階などの低層階を選ぶなら、津波や高潮のハザードマップ確認は欠かせないポイントになります。さらに低層階も海風による塩害(金属の腐食など)の影響を受けやすいため、塩害対策の仕様や管理状況のチェックもセットで行うことをおすすめします。



ライター:西山雄介(宅地建物取引士・マンション管理士・防災士などの資格所有)
不動産業界歴15年。新卒で東証プライム上場のデベロッパーに入社後、新築・中古販売および管理業務に従事。実務現場を経て管理職も歴任し、組織運営にも携わる。現在はその多角的な視点を活かし専門性の高いコンテンツ制作を行っている。


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