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全裸で倒れた父が緊急搬送!「なんて素晴らしい娘」自画自賛の入院準備が一転、ICUで知った“入院の常識”の違い【作者に聞く】

  • 2026.2.18
母の入院時の経験を活かしてあれこれ入院準備をしたのに、看護師から返ってきた言葉はまさかの…!? 作=キクチ
母の入院時の経験を活かしてあれこれ入院準備をしたのに、看護師から返ってきた言葉はまさかの…!? 作=キクチ

右耳難聴や子宮内膜症など、自身の体験をもとにした漫画を発信してきたキクチさん(@kkc_ayn)。母の看取りを描いた作品でも大きな反響を集めたが、本作「父が全裸で倒れてた。」では、母を見送って約2年後、今度は父が病に倒れた現実と向き合う姿が描かれる。経験があるからこそ落ち着いて対応できる場面もある一方、一人っ子としてすべての判断を背負う重さに揺れる日々が続く。今回は、緊急搬送後の疲労や不安を抱えながら進めた入院準備と、ICUという現場で初めて知った現実に迫る内容だ。

怒濤の一夜、そして張りつめていた気持ちがほどけた

「父が全裸で倒れてた。」カバー 作=キクチ
「父が全裸で倒れてた。」カバー 作=キクチ
第1話1-1 作=キクチ
第1話1-1 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ
第1話1-2 作=キクチ

父の緊急搬送という怒濤の夜を経て、寝不足のまま朝を迎えたキクチさん。夫の変わらない態度に触れたとき、張りつめていた感情がゆるみ、本音がこぼれたという。「夫は実家の掃除までしてくれて、翌日も朝から仕事で、私と同じくらい寝不足なのにずっと私を励ましてくれました。一人でいるとどこまでも自分を責めてしまえたので、ありがたかったです。夫の励ましを受けて、家を出たときの真冬の早朝の空気はシャキっと冷たくて『よし、がんばろう』と思わせてくれました」と振り返る。自分を追い込んでしまいがちな状況でも、身近な人の支えが心を立て直してくれたそうだ。

経験が支えた入院準備、しかし待っていたのは想定外の展開

母の看取りで得た知識は、入院準備の場面でも大きな助けになった。「前開きの服がいい」といった実用的な判断をしながら手際よく準備を進める姿には、過去の経験が生きている。

「入院のための準備をテキパキこなす自分に対して『なんて素晴らしい娘』と自画自賛していました(笑)。地味に見落としがちな『少量の現金』や『かかとのある靴』を用意するあたりがナイスだと思います。なのにまさか無駄骨になるとは思いもしませんでした!」と、後に待っていた予想外の展開を明かす。準備万端のはずだった行動が、思わぬ形で覆されることになる。

ICUは“生活するところではない場所”という現実

厳重な管理のもと、防護服や手袋を装着しなければ面会できないICU。作中で語られた「ICUでの入院生活を全く理解していなかった」という言葉のとおり、実際の現場は想像とは大きく異なっていた。「入院生活が長くなっても良いようにといろいろと持ってきたのですが、ICUは名前の通り『集中治療』する場所なので、生活のためのものはほぼ意味なしという感じでした」。

「逆に看護師さんから次回から持ってきてと言われて驚いたのは『電動の髭剃り』です。髭が治療の妨げになるからなのか、それともケアの一環としてなのかはわからないのですが、少し意外でした」と振り返る。

医師から厳しい状況を告げられながらも、淡々と、時にクスリと笑える視点を交えて描かれる本作。親の老いと向き合う現実を、読者それぞれの立場で考えさせられるエピソードとなっている。

取材協力:キクチ(@kkc_ayn)

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