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オーラルケアの盲点。私たちが無意識に犯している「最大の間違い」とは?

  • 2026.2.17

口腔ケアの落とし穴。見落とされがちな「歯間」の真実

神経栄養学(ニューロニュートリション)を専門とする神経科学者であり、注目の著書『El protocolo』を上梓したエミリー・スタインバッハ博士。彼女が提唱するメソッドは、オーラルケアの常識を鮮やかに塗り替える。博士が説くのは、単なるマナーとしての清掃ではなく、全身のパフォーマンスを左右する「毎食後のフロス」の絶対的な重要性だ。

多くの人は、丁寧なブラッシングさえすれば十分だと考えがちだ。しかし、博士をはじめとする多くの専門家は、フロスや歯間ブラシを使わないことがいかに有害であるかを指摘している。それは単に、歯間に残った微生物が引き起こす口内トラブルに留まらない。蓄積された細菌は、私たちの全身の健康にまで影響を及ぼす可能性があるのだ。

歯科医のアイリーン・エステベ博士は、次のように解説する。「フロスは、ブラシの届かない歯と歯の間を掃除するための唯一の手段です。実は、虫歯や歯周病の多くはこの場所から始まり、放置すれば骨にまで達して事態を悪化させます。正しく使用することで、歯肉の炎症を防ぎ、口臭を改善し、全体の細菌数を減らすことができるのです。口は体内への入り口。歯周病のような活動性の感染症がある場合、細菌は血流に乗って全身へと移動することさえあるのです

フロスか、歯間ブラシか。最適なツールとタイミング

歯間ケアの必要性を理解したところで、次に気になるのはその「手法」だ。「それは口内の状態によります。歯と歯の間が狭い若い世代や、歯周組織が非常に健康な方にはデンタルフロスが適しています。一方で、歯周病による骨の喪失や加齢で歯茎が下がっている方、インプラントや以前に治療を受けた箇所がある方の場合は、歯間ブラシの方がより効果的です」とエステベ博士は言う。

また、誰もが迷う「ブラッシングの前か後か」というタイミングについても、博士は明快な答えをくれた。「私は、先に歯間清掃を行い、その後にブラッシングをすることを勧めています。そうすることで、歯磨き粉に含まれるフッ素が歯間部まで行き渡りやすくなり、保護効果を高めることができるからです」

電動歯ブラシ vs 手磨き。軍配はどちらに?

オーラルケアにおける永遠のテーマについても、博士に尋ねてみた。

「この議論は長年続いていますが、科学的なエビデンスによれば、電動歯ブラシの方が手磨きよりもプラークの除去率が高く、歯肉炎を抑える効果があることが示されています。ただし、その差は劇的なものではありません。口腔ケアで最も重要なのは、あくまで『技術』と『継続』です。正しい技術があれば手磨きでも十分に効果的ですが、電動歯ブラシは、正しい習慣をより簡単に、かつ持続させるための強力なサポートツールと言えるでしょう」

マウスウォッシュは本当に「必須」なのか?

私たちは、フロスを省く代わりにマウスウォッシュで済ませてしまうことがあるが、実は優先順位が逆であるようだ。「マウスウォッシュは決して必須ではありません。健康な口腔環境の基本は、あくまで正しいブラッシングと毎日の歯間清掃です」と専門家は断言する。

「マウスウォッシュは、特定の目的に合わせて選ぶべき『補完的なアイテム』。虫歯予防にはフッ素入り、炎症がある時はクロルヘキシジン配合、あるいは口臭や知覚過敏用など、必要に応じて取り入れるべきものです」

最後に、博士は「画一的なアドバイスを鵜呑みにしないこと」の重要性を付け加えた。「スキンケアと同じように、オーラルケアもパーソナライズが鍵。自分の口内の状態に合わない製品を使い続けると、逆効果になることもあります。自分にとって何が必要かを知ることが、真の美しさと健康への近道なのです」

FROM VOGUE.ES

Text: Ana Morales Translation: Makiko Yoshida

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