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放送終了から39年「超えるドラマがない」と語られる伝説作…「人生で一度は観て」“待望の無料配信”に相次いだ歓喜

  • 2026.2.22

ドラマの中には、「ふと観たくなる」名作品があります。ドラマ『ママはアイドル!』も、そんな作品のひとつ。奇想天外な設定なのに、描かれるのはどこまでも“家庭の毎日”。笑いながら見ていたはずが、最後にはふっと沁みる――そんな魅力があります。今回は、TVer/TBS FREEで期間限定配信されていることも含めて、「人生で初めてハマった」と語られる魅力と、後藤久美子さんの名演を中心に振り返ります。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに制作された内容です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“熱い支持を得ている”ドラマ『ママはアイドル!』

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テレ朝系ドラマ『顔』会見 後藤久美子(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『ママはアイドル!』(TBS系)
  • 放送期間:1987年4月14日〜1987年6月16日
  • 出演者:中山美穂、後藤久美子、三田村邦彦、永瀬正敏 ほか

あらすじ

スーパーアイドルとして人気絶頂の中山美穂(故・中山美穂さん)が、突然結婚を宣言し、三田村邦彦さん演じる修一が暮らす水沢家へ。“母親役”として入り込み、後藤久美子さん演じる娘・晶と家族になります――という奇想天外なホームコメディです。家の中はにぎやかで、誤解も衝突も起きるのに、最後はなぜか温かい。

アイドルの華やかさと家族の現実が同じ画面に同居して、「笑ってたはずなのに、ちょっと沁みる」後味を残していきます。ところが物語は、水沢家の娘・晶にボーイフレンドの気配が出てきたあたりから一段ギアが上がります。心配のあまり干渉してしまう父・修一と、それに反発する“美穂”(※ドラマで中山美穂さんが演じた役)。家族の距離感が揺れる中で、晶は友人に誘われてドラマのオーディションへ。

最初は乗り気でなかった晶が、次第に“芸能界”に惹かれていきます。さらに追い打ちをかけるように、“美穂”と修一の写真が週刊誌に載り、水沢家の「普通の生活」は崩れはじめる――。

語られ続ける作品力

他にない異色な設定が視聴者を釘付けにした本作。しかしこの作品の真の魅力は、“アイドルが一般家庭に入る”という派手な設定を見せ場にしつつ、軸はあくまでホームコメディとして、家の中の出来事を丁寧に積み上げているところです。TBSチャンネルの作品紹介でもジャンルは『ホームコメディ』とされ、物語の中心が家庭の中の騒動や日常のやり取りに置かれていることが分かります。

実際に放送されていた内容も、派手な設定を家庭の問題に落として回収する作りになっています。第1話では、国民的アイドルが突然“3人の子持ち男性と結婚”という大事件が起きるのに、中心に置かれるのは修一の長女・晶の反発です。第2話〜第4話も、騒動を大きくするより「家でどう受け入れるか」「母親として認められるか」という“家の中の攻防”を積み上げていきます。さらに後半は、第8話で晶の恋をめぐって父が干渉し、夫婦の価値観がぶつかる。

第9話では晶がオーディションを受け、芸能界に心が動く。家族の中だけで回っていた日常に、“仕事”が割り込んで揺れはじめます。第10話では週刊誌報道で普通の生活が崩れ、美穂(※作中ドラマの役)と晶が口論になる――。事件は起きても、焦点はいつも「この家の関係をどう整え直すか」に戻ってくるのです。

だからドタバタが起きても、最後は家族の関係や家の空気に戻っていく――この設計が「派手さだけで押し切らない」「ちゃんと着地する」と感じさせ、見やすさにつながっています。

後藤久美子さんの名演

そして見逃せないのが、後藤久美子さんの存在感です。家の中が揺れる時、視線ひとつ、言い方ひとつで、場の空気が変わる。後藤久美子さんの芝居が効いているから、コメディのやり取りでも“本音”がふっと残るのです。

にぎやかで、軽やかで、でも最後に少しだけ切ない――そのバランスを支えているのが、後藤久美子さんの“ぶれない視線”だと思います。後藤久美子さんは、第24回ゴールデン・アロー賞で新人賞(放送)を受賞し、近年は映画『男はつらいよ お帰り 寅さん』で第44回日本アカデミー賞の優秀助演女優賞にも名を連ねています。

SNSでも「初めてハマったドラマ」「最高のドラマ」「超えるドラマがない」という声があり、主題歌の『派手!』や『You’re My Only Shinin’ Star』を今もカラオケで歌うほど思い出に残っている、という投稿もあります。また、期間限定の無料配信に「マジで!」「懐かしい」「嬉しい」「人生で一度は観て」という声が見られ、愛され続けていることが伝わってきます。

だからこそ、いま見返すと“懐かしい”だけで終わりません。次に観るなら、晶がふっと子どもに戻る瞬間と、それを受け止める美穂の目線に注目してみてください。あの家の空気が、もう一度じわっと戻ってきます。


※記事は執筆時点の情報です