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「冷凍鍋焼うどん」のキンレイ 実は50年前に「お水がいらない」技術“取得” 2億食突破商品の開発“裏話”

  • 2026.1.31
「お水がいらない 鍋焼うどん」(50周年パッケージ)
「お水がいらない 鍋焼うどん」(50周年パッケージ)

1974年に創業し、50周年を迎えたキンレイ(京都市伏見区)。キンレイといえば、アルミ容器に、うどんと具材、だしが一体となって入っているロングセラー商品「冷凍鍋焼うどん」の印象が強いという人も少なくないはず。その後、2010年にアルミ容器を使用せずに、水も使わずお鍋で温めるだけで、本格的なうどんやラーメンが楽しめる「お水がいらない」シリーズを販売し、発売初年度に累計100万食を突破。2014年には同シリーズ「ラーメン横綱」もヒット。そして、2025年には、有名ラーメン店が監修したプレミアムラインも発売するなど、進化を続けています。そこで、同社企画部の担当者に「お水がいらない」シリーズの開発経緯をはじめ、今後の展望などについて聞きました。

アイデンティティーの積み重ねでブランド誕生

Q.2024年に累計販売数2億食を突破した「お水がいらない」シリーズですが、開発に至った経緯について改めて、教えてください。

担当者「キンレイは、『真心の手仕事で、専門店を超える専門店になる』を企業理念として追求し続け誰でも手軽に調理できるおいしい麺料理を届けることこそがアイデンティティーとなっています。その象徴の一つが、1975年に実用新案を取得した、当社独自技術『二段凍結三層構造』です。凍結したストレートスープ/だしの上に、麺・具材を重ねて、さらに凍結しているこの技術により、お鍋で温めるだけで専門店さながらの味わいを楽しんでいただけます。そのため、実は『お水がいらない』シリーズが誕生する前から、キンレイの商品は、すでに“お水がいらない状態”だったのです。

『キンレイといえばアルミ容器入りの鍋焼うどん』。そんなイメージを持つ方も多いかもしれません。実際、アルミ容器の冷凍麺は長らくコンビニ市場で圧倒的なシェアを誇ってきました。ところが量販店向けの商品では、思うような成果が出せていませんでした。当時の市場は品質に多少、妥協してでもコストを下げることが求められていました。

しかし、キンレイは、あえてその道を選びませんでした。

我々のアイデンティティーを象徴する要素が、お水を足さずにそのまま使える『ストレートスープ』です。冷凍技術に強みを持つ私たちだからこそ、専門店さながらのだしの香りやうまみ、コクをそのまま閉じ込めるストレートスープにこだわりたい。そう考えたのです。

そうした日々の積み重ねが、やがて『お水がいらない』ブランドの誕生へとつながっていきました」

Q.「お水がいらない」シリーズの開発にあたり、一番苦労したのは、どんなことだったのでしょうか。

担当者「商品自体のブラッシュアップを続ける一方で、思うような売上にはつながらない日々が続きました。『味には絶対の自信があるのに売れないのはなぜか』をテーマに議論を重ねました。

出てきた仮説は『商品の価値が十分に伝わっていないのではないか』ということでした。では、何をどう伝えればいいのか。お客様の目に留まり、思わず手に取りたくなるような『わかりやすい価値』とは、一体何なのだろうか……。あらゆる角度から試行錯誤を続けた結果、『もっとシンプルに考えてみよう』と改めて立ち位置を見直してみたのです。

そこで、営業現場で説明するときに自然と使っていた『お水はいらないんです』という言葉に注目。さらに議論した結果、この言葉こそが商品の本質を最も端的に表しているという考えに至りました。『これだ、これでいってみよう!』と確信して、誕生したのが『お水がいらない』ブランドでした。2010年に発売され、期待を大幅に上回る大ヒットとなりました」

Q.「お水がいらない」シリーズが、ここまでユーザーに愛されるようになった要因については、どうお考えですか?

担当者「調理方法や素材のこだわりが評価につながったと考えています。2010年の初年度で100万食を突破し、その後、2014年には『お水がいらない ラーメン横綱』を発売しました。60回以上の試作を経て完成したこの商品は、冷凍ラーメン市場を切り開き、鍋焼うどんに続く『第2の柱』を築く存在となりました。

このことをきっかけに『お水がいらない』シリーズはキンレイのブランドを象徴する商品へと進化し、他の商品も連動して売り上げを伸ばしていきました」

Q.2025年には、人気ラーメン店「カドヤ食堂」「飯田商店」らが監修したプレミアムラインも発売しました。今後の戦略や展望がありましたら教えてください。

担当者「プレミアムライン商品を皮切りに、今後も付加価値の高い商品作りなどチャレンジし続けます。また、キンレイ=『お水がいらない』シリーズ商品であることをより多くの人に知ってもらうよう取り組んでまいります」

オトナンサー編集部

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