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「あまりにも生々しい…」“想像を絶する過激シーン”に騒然…「鳥肌が止まらない」公開から30年 “色褪せない”衝撃映画

  • 2026.2.22

ドラマや映画の中には、軽い気持ちでは踏み込めない作品があります。今回は、そんな中から"観るのに覚悟がいる過激な映画"を5本セレクトしました。本記事ではその第4弾として、映画『GONIN2』(松竹)をご紹介します。社会の底辺に追いやられた女たちが、暴力の嵐の中で見せる刹那的な輝き。その壮絶な戦いの行き着く先とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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喜多嶋舞(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『GONIN2』(松竹)
  • 公開日:1996年6月29日
  • 出演: 緒形拳(外山正道 役)、大竹しのぶ(サユリ 役)ほか

暴力団の激しい借金の取り立てに苦しんだ末、妻(多岐川裕美)を犯され自殺に追いやられた外山(故・緒形拳さん)は、復讐のために組を襲撃して現金500万円を奪い、妻の誕生日にあげる約束をしていた猫目石を買いに宝石店へ向かいます。

しかし、その宝石店には強盗団(松岡俊介片岡礼子ら)が押し入っており、しかもたまたまそこに居合わせたサユリ(大竹しのぶ)、蘭(余貴美子)、ちひろ(喜多嶋舞 / 2015年11月末に芸能界引退)、早紀(夏川結衣)、志保(西山由海)という5人の女たちが、強盗団から銃と猫目石を奪って逃走。

それぞれ事情を抱える女たちの思いがけない共闘は、瞬く間に暴力団や外山を巻き込んでの熾烈な争いへと発展していきます……。

豪華女優陣が競演――女たちの逆襲

本作は、社会から弾き出された男たちの壮絶な死に様を描いてカルト的な人気を博した映画『GONIN』(1995年)のシリーズ第2弾です。前作が「男たちの世界」を描いたのに対し、本作はキャストを一新。

とある宝石店での強盗事件に偶然居合わせた5人の女たちが、ヤクザの強盗団から時価10億円の宝石を横取りすることから物語が始まります。その後、組織から執拗に追われることになった彼女たちの壮絶な運命を描いたバイオレンス・アクションです。

監督・脚本は前作に続き、独自の映像美で孤高の地位を築いた故・石井隆さんが担当。撮影の佐々木原保志さん、音楽の安川午朗さんら鉄壁の布陣が再集結し、石井監督ならではの耽美な映像世界を作り上げました。

特筆すべきは、その重厚なキャスティングです。主演を務めるのは、名優・緒形拳さん。妻を殺され復讐に燃える男・外山正道役を狂気ともいえる熱量で演じ、作品に圧倒的な重厚感を与えています。

そして緒形さんを取り巻く女優陣には、石井作品ならではの特別な仕掛けがあります。石井隆監督といえば、「名美(ナミ)」と名付けられたヒロインが作品の代名詞となっていますが、本作には『死んでもいい』の大竹しのぶさん、『ヌードの夜』の余貴美子さん、『夜がまた来る』の夏川結衣さんなど、過去の作品でこの「名美」を演じてきたミューズたちが一挙集結。

さらに、後に同監督作品『人が人を愛することのどうしようもなさ』で「名美」を演じることになる喜多嶋舞さんも名を連ねており、まさに歴代のヒロインたちが一堂に会した奇跡的な作品です。

ストーリー上の直接的な繋がりこそありませんが、前作の世界観を受け継ぎつつ、2015年の正統続編『GONIN サーガ』へと至る本シリーズにおいて、唯一女性を主人公に据えた一作となっています。

「死と隣り合わせ」の極限状態で輝く人間ドラマ

本作の見どころは、土砂降りの雨や夜のネオンといった石井監督特有の映像美の中で描かれる、女たちの凄絶な人間ドラマです。

借金、家庭崩壊、セクハラ……閉塞した日常に絶望した5人の女たちが、偶然居合わせた宝石店強盗の現場から、時価10億円の宝石を奪って逃走。彼女たちが逃げ込むのは、前作で佐藤浩市さんが経営していたディスコの建物です。現在は改装中という設定で、物語の重要な舞台として再登場します。

さらに、前作で強盗団の一人(リストラされたサラリーマン)を演じた竹中直人さんが、本作では「銃刀店の店員」という全く異なる役柄でゲスト出演しており、シリーズファンを喜ばせる遊び心も盛り込まれています。

展開されるのは、単なるバイオレンスではありません。社会からはみ出した彼女たちが結ぶ刹那的な連帯感。そして、緒形拳さん演じる外山が執着する「猫目石」に込められた、亡き妻への哀切な愛――。 それらが暴力の惨たらしさと交錯し、観る者を美しくも壮絶な陶酔の世界へと誘います。

女優・喜多嶋舞の体当たり演技

錚々たる実力派女優が顔を揃える中で、本作のダークホースとして強烈な印象を残したのが喜多嶋舞さんです。

彼女が演じた宝石店店員・ちひろは、実行犯の恋人として強盗の手引きをしながらも、成り行きで5人の仲間に加わり、ヤクザ(鶴見辰吾)による拉致監禁の憂き目に遭うという、最も不安定で人間臭いキャラクターです。

最高にカッコよくて震えた」「息をのむほどまぶしかった」「演技に魂がこもっていた」――。

そう絶賛されるほど、文字通りボロボロになりながら汚れ役に挑みました。もみくちゃにされながらも必死に生きようとするその姿は、作品が持つ「逃げ場のないリアリティ」をより一層際立たせています。彼女の体当たりの熱演は、間違いなく本作の緊張感を高める重要な役割を果たしました。

覚悟を持って見届けたい――絶望の果てにある“最後の戦い”

本作が「観るのに覚悟がいる」と言われる理由は、容赦のない過激描写と登場人物たちが抱える絶望の深さ、それでも抗おうとする「生への執着」があまりにも生々しく描かれているからです。

理不尽な暴力に晒されながらも、彼女たちは決して膝を屈しません。絶望の淵で選び取った最後の戦いは、痛々しいほどに美しく、石井監督ならではの耽美なカオスの中で強烈な輝きを放っています。そんな本作は、“闘うヒロイン映画”の先駆けともいえる作品です。

実際、その内容は「悲惨なことしか起こらない」「あまりにも生々しい…」と評されるほど過酷なものですが、同時に「鳥肌が止まらない」「最高です」という絶賛の声も。

その圧倒的な完成度を、ぜひご自身の目で確かめてみてください。


※記事は執筆時点の情報です