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国民的絵本の“アニメ化”に世界が脱帽→「超える作品はない」「人生トップレベルに好き」公開から21年 “色褪せない完成度”

  • 2026.2.20

アニメ映画の中には、一度見たら忘れられず、何度も見返したくなる作品があります。今回は、そんな中から"驚異のリピートを誇るアニメ映画"を5本セレクトしました。本記事ではその第5弾として、アニメ映画『あらしのよるに』(東宝)をご紹介します。食べる者と食べられる者――本来決して交わるはずのない二匹が育んだ奇跡の友情。公開から20年近くが経過してもなお、世代を超えて愛され続ける理由とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(配給):アニメ映画『あらしのよるに』(東宝)
  • 公開日:2005年12月10日
  • 出演:中村獅童(ガブ 役)/ 成宮寛貴(メイ 役)

激しい嵐に見舞われたある夜、ヤギのメイ(成宮寛貴)は目に入った山小屋へと逃げ込みました。そこでメイは、同じように雨風をしのぎに来た相手・ガブ(中村獅童)と出会いますが、小屋の中は真っ暗で、お互いの姿を見ることはできません。

暗闇の中で語り合ううちにすっかり意気投合した二匹は、翌日の昼に再会することを約束。「あらしのよるに」を合言葉にして、それぞれの家へと帰っていきました。

明くる日、メイが約束の場所へ行ってみると、合言葉と共に現れたのは、なんとオオカミのガブでした。しかし、天真爛漫なメイは無邪気にガブのもとへ駆け寄ります。そんなメイに対し、ガブも戸惑いながらも心を通わせていき……。

累計380万部突破――“国民的絵本”の映画化

本作の原作は、きむらゆういちさんによる累計発行部数380万部(2025年時点)を誇るベストセラー絵本です。長年にわたり読み継がれ、教科書にも掲載された国民的児童文学として親しまれてきました。

映画化にあたり、脚本を担当したのは原作者のきむらゆういちさんご本人と、監督の杉井ギサブローさん。

杉井さんは『銀河鉄道の夜』『キャプテン翼』『タッチ』を手がけた日本アニメ界の名匠です。 CGアニメが全盛となりつつあった2005年当時、本作があえて目指したのは「昔ながらのセル画の復活」でした。 当時の主流であったCGではなく、手描きならではの表現にこだわることで、作品に“柔らかみのある愛らしさ”を与えています。

キャストには、心優しいオオカミ・ガブ役に歌舞伎俳優の中村獅童さん、ヤギのメイ役に成宮寛貴さんを抜擢。本職の声優ではない二人の起用は当時大きな話題となりましたが、その等身大の演技がキャラクターに命を吹き込みました。

驚くべきは、その人気が海を越え、世界中へと広がっていったことです。 公開から1カ月足らずで観客動員数120万人を突破し、最終的に観客動員数160万人を記録する大ヒットとなった本作。 その熱狂は台湾やイギリスなど世界26カ国へも波及し、国境を超えて愛されるマスターピースとなりました。

その人気は映画だけに留まりません。2012年にはフルCGアニメ『あらしのよるに ~ひみつのともだち~』としてTVシリーズ化され、吉野裕行さん(ガブ役)と釘宮理恵さん(メイ役)が新たな息吹を吹き込みました。

また2015年には、映画でガブを演じた中村獅童さんの熱意により、絵本を原作とする異例の新作歌舞伎が実現。優れた脚本に贈られる「大谷竹次郎賞」を受賞するなど高く評価されています。

時代や表現の形を変えながら、今なお多くのファンに愛されている名作です。

“食う・食われる”関係に芽生えた禁断の友情

本作の大きな見どころは、やはりガブとメイ、二匹の“声”が織りなす魂の会話劇です。 特に中村獅童さんが演じるガブの、「おいしそう」という本能と「ともだち」という理性の間で揺れ動く演技は圧巻。「食う・食われる」という緊張感の中に滲み出るユーモアと切なさは、観る者の胸を締め付けます。

そして、その葛藤の先にあるもの――それは「相手を思う優しさ」と「信じ抜く強さ」です。

本来なら敵同士の二匹が、種族の壁を越えて心を通わせる姿。それは子供たちに友情の尊さをまっすぐに伝え、大人には日々の生活で忘れかけていた「誰かを信じること」の意味を静かに問いかけます。 特に、互いの命を守るために我が身を投げ出そうとする場面は、涙なしには見られません。

一部で「原作のほうがよかった」との声もありましたが、「メイとガブが可愛すぎる」「涙腺が崩壊する友情物語」「涙が枯れるまで泣いた」という感動の声に加え、「私のいち推し」「鬼リピしたアニメ映画」「超える作品はない」「人生トップレベルに好き」といった絶賛の声が多数寄せられています。

2025年3月には、テーマを「友情から家族愛」へと発展させた新シリーズ『あいことばは あらしのよるに』も発売されるなど、今なおその世界観は広がり続けています。原作者のきむらゆういちさんは、2025年3月12日の新刊発売日、ご自身のオフィシャルホームページに次のようなメッセージをつづっています。

今の世界情勢を見ると、まさに今のほうがこの物語が必要になっていると思います。人種が違っていても、肌の色が違っていても、偉い人とそうでない人でも、金持ちでも貧乏でも、友情が生まれるかもしれません。その友情を信じていれば、あらゆる困難にも打ち勝ち、新天地に向かうことができる、と思っています
出典:きむらゆういちさんオフィシャルホームページ内

その深い共感と感動こそが、何度も観たくなる「驚異のリピート」を生み出す源泉なのかもしれません。


※記事は執筆時点の情報です