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知られざる“クルマの支払い事情” 残クレやリース普及の裏で…驚きの「2人に1人」が現金一括のデータ、なぜ?

  • 2026.3.2

 

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出典元:PIXTA(画像はイメージです)

クルマの買い方が多様化する今、実際にどのような購入方法が選ばれているのか、気になるところです。

今回、300人にアンケートを実施したところ、意外にも半数以上が現金一括を選んでいることがわかりました。年代や家族構成による違いをデータで紐解くと、多くの方が重視していたのはお得さよりも怖さの回避だったようです。

あなたに合った買い方を見つけるヒントを、調査結果をもとに分析します。

支払い方法が増えすぎた今、みんなはどう買ってる?

いざクルマを買い替える際、ディーラーで提示される支払いプランの多さに戸惑う方もいらっしゃるのではないでしょうか。ひと昔前なら現金かローンかくらいだった選択肢が、今では残価設定ローンやリース、さらにはサブスクリプションまで登場しています。

選択肢が広がるのはありがたい反面、結局自分にとってどれが一番いいのかと迷ってしまうことも多いものです。さまざまなメディアで多くの情報が飛び交うなか、実際のところ世の中の人はどのような方法でクルマを購入しているのか気になりますよね。

そこで今回、クルマの購入経験がある全国の18歳以上の男女300人を対象に、現在のクルマの買い方についてアンケート調査を実施しました。そこから見えてきたのは、ちまたのイメージとは少し異なる意外な現実でした。

結論:最多は現金一括56.3%。新しい支払い方法とのギャップ

まずは、300人の回答を集計した買い方の全体分布を見ていきましょう。世間のトレンドを考えると、残価設定ローンやリースが増えていると予想されるかもしれませんが、結果は以下のようになりました。

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図:クルマの支払方法(n=300)

・現金一括 56.3%
・銀行ローン 17.0%
・ディーラーローン 16.0%
・残クレ 7.3%
・リース 2.3%
・サブスク 0.7%
・その他 0.3%

なんと、半数以上の方が現金一括を選んでいることが、今回のアンケートでは明らかになりました。新しい支払い方法が話題になる一方で、現実はまだまだ現金払いが主流のようです。また、ローンを組む場合でも、残価設定ローンよりも従来の銀行ローンやディーラーローンのほうが多く利用されていることもわかります。

とはいえ、単に手元資金に余裕があるから現金一括を選んでいるというわけではないようです。回答者の属性を細かく分類して比較していくと、それぞれのライフスタイルに合わせた買い方の傾向がはっきりと浮かび上がってきます。

属性差で見る買い方の地図(性別/年代/家族)

全体では現金一括が圧倒的でしたが、性別や年代、家族構成でそれぞれのデータを比較してみると、少し違った景色が見えてきます。ここでは、とくに目立った数字の違いをピックアップしてみましょう。

性別による違い

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図:男女別のクルマの支払方法(n=300)

女性(n=195)は現金一括が59.0%と高めですが、男性(n=101)は50.5%にとどまります。その一方で、男性は銀行ローン(20.8%)や残価設定ローン(8.9%)を選ぶ割合が、女性(銀行ローン15.4%、残価設定ローン6.7%)よりも少し高くなっていることがわかります。

※性別集計は「男性」「女性」の回答のみ(「どちらでもない」n=4は除外)

年代による違い

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図:年代別のクルマの支払方法(n=300)

30代から50代にかけては現金一括の割合が50〜60%台で推移していますが、20代以下(n=45)に注目すると現金一括は42.2%にとどまり、代わりにディーラーローンが31.1%に上ります。また、30代と40代は他の年代に比べて残価設定ローンの割合がやや高くなっている(30代9.7%、40代10.3%)のも特徴的です。

※60代以降はサンプル数が少ないため割愛

家族構成による違い

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図:家族構成別のクルマの支払方法(n=300)

独身世帯(n=81)は現金一括53.1%に対してディーラーローンが23.5%とやや高く、夫婦のみ世帯(n=51)では現金一括が68.6%と他の層と比べて、突出して高い数字を出しています。

そして子あり世帯(n=168)に注目すると、銀行ローン(19.0%)や残価設定ローン(9.5%)が目立ちます。とくに先ほどの年代データと掛け合わせてみると、30代の子あり世帯で9.8%、40代の子あり世帯で12.2%と、残価設定ローンの利用率が高まる傾向が見られました。

 

年齢や家族構成によって、選ばれる買い方は見事にバラバラです。なぜこれほどまでに違いが出るのでしょうか。実はアンケートの自由記述を分析していくと、それぞれの層が一番重視していることが見えてきました。

なぜそうなる?みんなが買い方を決めた本当の理由

ここで皆さまにお伝えしたいのは、多くの方が単なる損得勘定ではなく、自分のライフスタイルにおいて何を優先すべきかで支払い方法を選んでいるという事実です。自由記述から見えた3つの重視ポイントに分類して、先ほどのデータ背景を紐解いてみましょう。

総支払額を抑えたい・精神的に安心したい(現金一括・銀行ローン)

一つ目は、最終的な総支払額をできるだけ少なくしたい、あるいは無駄な利息を払いたくないという合理的な理由です。

アンケートのコメントを分析してみると、現金一括を選んだ方の多くが、ローンの利息がかからないことや、毎月の支払いがないことによる精神的な安心感を理由に挙げています。とくに突出して数字が高かった夫婦のみ世帯などは、借金を持たないというクリアな状態を重視する傾向があるようです。

また、男性にやや多く見られた銀行ローンを選んだ方のコメントを見ても、手続きに手間はかかってもディーラーより金利が安いからという声が目立ちます。少しでも金利を抑えてトータルの出費を減らしたいという、堅実な目的から選ばれていると考えられます。

月々の負担を軽くしたい・固定費化したい(残クレ・リース)

二つ目は、毎月の家計のやりくりを楽にしたい、急な出費をなくしたいという理由です。

30代や40代の子育て世帯に多く見られた残価設定ローンですが、コメントを読み解くと、教育費や住宅ローンが重なる時期に手元に現金を残しつつ、月々の負担を抑えたいという親心が読み取れます。

さらに、子どもの成長に合わせて数年でクルマのサイズを見直す前提であったり、最新の安全装備が付いたクルマに乗りたいという目的もセットになっているようです。

リースを選んだ方も同様に、車検や税金といった突発的な維持費の出費を避け、支払いを毎月一定の固定費にしたいという思いが強いようです。日々の家計管理を見通しの良いものにして、安定した生活を送りたいという背景が見えてきます。

手続きをスムーズに済ませたい(ディーラーローン)

そして三つ目が、銀行での審査や書類準備の手間を省き、スムーズにクルマを手に入れたいという理由です。

20代以下の若い世代や独身世帯にディーラーローンの利用者が多いことをお話ししましたが、自由記述でも、審査に通りやすくて手続きが簡単であり、納車までがスムーズだからという声が多く寄せられていました。

手元資金を用意するのが難しいという年代特有の事情に加えて、販売店でクルマの契約と一緒にすべてが完了するという圧倒的な利便性や手軽さを優先しているようです。

 

このように、ただ「得か損か」だけでなく、それぞれが一番重視したいポイントを満たしてくれる買い方が選ばれていることがわかります。

自分が重視したいポイントから逆算すると迷いが減る

今回のアンケート結果から見えてきたのは、クルマの支払い方法に唯一の絶対的な正解はないということです。

現金がいいか残価設定ローンがいいかと迷った時は、自分はトータルの総額を抑えたいのか、毎月の支払いを軽くしたいのか、それとも面倒な手続きを省きたいのかと、自分のライフスタイルで何を一番重視するかを考えてみることで、すっと道が開けるかもしれません。

クルマは決して安い買い物ではありません。だからこそ、世間のトレンドや損得勘定だけで決めるのではなく、ご自身にとっての「安心」や「心地よさ」がどこにあるのかを見極め、後悔のないクルマ選びをしていただければと思います。

なお、本連載の第2回では、それぞれの買い方で異なる車購入後の不安について詳しく解説します。ぜひ次回もあわせてご覧ください。



ライター:根岸 昌輝
自動車メーカーおよび自動車サブスク系ITベンチャーで、エンジニアリング、マーケティング、商品導入に携わった経験を持つ。
現在は自動車関連のライターとして活動し、新車、技術解説、モデル比較、業界動向分析など、業界経験に基づいた視点での解説を行っている。


※本記事は媒体独自に募集したアンケートを元に構成しています
・調査方法:インターネットサービスによる任意回答(記述式)
・調査期間:2026/2/16〜2026/2/18
・調査対象:全国/18歳以上/性別不問/車の購入経験がある方
・有効回答数:300


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