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「自分はこのまま終わってしまうのか」ジェフユナイテッド千葉に帰還のMF安井拓也が覚悟「結果を人に任せるべきじゃない」

  • 2026.1.23

17季ぶりのJ1復帰を果たしたジェフユナイテッド千葉が、明治安田J1百年構想リーグに向けて動きだした。

新加入選手たちも合流し、J1での戦いに向けて期待が高まる中、人一倍の覚悟を持っている選手がいる。昨季途中にJ2のFC今治に期限付き移籍していたMF安井拓也だ。

千葉に復帰した安井は「結果がすべて」と今季の目標を語った。

思うようなプレーを披露できずに苦しんだ前半戦

「自分はこのまま終わってしまうのか」

安井はプロサッカー選手としての危機感を抱いていた。

昨季のJ2最終節で対戦した千葉と今治。同試合は千葉にとってJ2優勝とJ1復帰の可能性を持つ重要な試合だった。だが、当時今治に期限付き移籍していた安井は、まともに試合を観られなかったという。

「正直、複雑な気持ちだったので、最終節は観たかったけどほとんど観ていません。そのときに所属していたのは今治だったし、どっちに頑張ってほしかった」

昨季よりJ1・FC町田ゼルビアから完全移籍で千葉に加入した安井。第3節のモンテディオ山形戦(3○2)で約9カ月ぶりに大ケガから復帰してピッチに立つと、試合後には思わず涙を流した。

千葉ではリーグ戦7試合に出場。第6節ヴァンフォーレ甲府戦(2○1)では、後半アディショナルタイムにチームを救う劇的な決勝点を挙げ、負傷の影響を感じさせないプレーを披露しているように思えた。

画像: 安井(写真:浅野凜太郎)
安井(写真:浅野凜太郎)

しかし、本人の感触は違ったようだ。

「正直なところ、千葉でプレーしていた前半戦はリハビリ明けということもあって、自分が思うように動けなかった。自分がどういうプレーをしたらいいのか迷っていたときもありました。試合にもあまり出られなかったので…」と苦悩を明かした。

それでも試行錯誤を続けたが、決定的な出来事が昨季J2第24節のいわきFC戦(2-2)で起きた。

ボランチで先発出場した安井だったが、前半43分にいわきMF柴田壮介にワンツーでボックス内に侵入されると、そのまま同選手に得点を奪われてしまった。全体的に見れば決して悪いパフォーマンスではなかったが、ハーフタイムで交代。リーグ戦12試合ぶりとなる先発出場のチャンスだった。

「久しぶりに出たあの試合の失点シーンを思い出す」と悔しさを口にした安井は、「思い描いてたプレーができないと感じていたので、場所を変えて挑戦するタイミングだ」と、同試合を最後に今治への期限付き移籍を決断した。

結果を出さないと意味がない

今治では主戦場とするボランチやトップ下を任せられた。慣れ親しんだ定位置での出場だったが、プレースタイルには大きな変化があった。

安井は、今季より今治からJ1名古屋グランパスに移籍したFWマルクス・ヴィニシウスの存在が大きかったと明かした。

「(ヴィニシウスは)あれだけシュートを打っていたら、得点も決まるよなと思いました。それと同時に、自分も彼くらいシュートを打たないと、得点を入れられないとも感じた…。そのためには、パスをするよりも自分で行く姿勢が必要。シンプルな話なんですけど、そこでどれだけ逃げずに挑み続けられるかが、本当に大事だと感じました」

昨季17ゴールを記録し、J2得点ランキングで2位となったヴィニシウス。ブラジル人ストライカーはやや強引ともとれるゴールへの執念で、相手ネットを揺らし続けていた。

もともとはゴール前でのアシストや味方を生かすプレーで勝負してきた安井だったが、今治での日々とヴィニシウスの存在がプレースタイルを変化させていく。

画像: 今季より千葉に復帰した安井(写真:浅野凜太郎)
今季より千葉に復帰した安井(写真:浅野凜太郎)

「とにかく自分が決めるマインドでやっていました。いままでの自分だったら、正直そこまでは思っていない。だけど、結果を出さなきゃ意味がない世界なので。だからこそ、結果を人に任せるべきじゃないし、自分でやらなきゃ意味がないと思いました」

アシストや、チャンスメイクにつながる場面でも、自分で積極的にゴールを奪いに行く。それほどの“エゴ”を持たなければ、この世界で生き抜いていけないと感じた。

今治で残したリーグ戦7試合1得点という数字は、まだまだ納得できるものではないと話す。もがきながらつかんだ新境地は、J1の舞台で表現していくと誓った。

千葉に帰ってきた安井は「戻って来られてうれしいですね」と柔らかい笑顔を見せながらも、強い覚悟をのぞかせた。

画像: ランニングする安井(左、写真:浅野凜太郎)
ランニングする安井(左、写真:浅野凜太郎)

「より怖く、得点を取れる選手にならないと意味がない。ゴール前の数字を求めても、パスを出した相手が決めないと結果に残らないですし、そこを人任せにするんだったら何のためにサッカーをしているのか。やっぱり自分は、ゴールを取るためにサッカーをやっていると気がつけた。

今治では基本的に自分で行くメンタリティでプレーできましたし、そこは大きな発見でした。そのプレーをジェフでもやらないと、『誰でもいい』となってしまう」

目標は明治安田J1百年構想リーグで5得点。27歳は、キャリアハイ更新を掲げている。

「結果がすべてなんで」

勝負の半年間が始まった。

(取材・文・写真:浅野凜太郎)

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