1. トップ
  2. ライフスタイル
  3. 学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート

  • 2026.1.23

大人から子どもまでたのしめる、体験型展覧会『ガウディ没後100 年公式事業NAKED meets ガウディ展』が2026年1月10日から3月15日まで、東京・天王洲「寺田倉庫 G1ビル」で開催中。 本展はスペイン・カタルーニャ出身の建築家アントニ・ガウディ(1852–1926)の没後100年、そしてサグラダ・ファミリアのメインタワー「イエスの塔」完成予定という節目を記念して開催される公式展覧会。 この記事では、展示の見どころや会場の様子をレポートします。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
Area7:未来への種 展示風景

会場では、ガウディ財団の協力のもと、直筆のスケッチや手記、制作に使われた道具など、これまで世界でも公開されてこなかった貴重な資料や模型が並びます。

そこに、アートやテクノロジー、デザインを融合することで知られる「NAKED」の表現が重なり、ガウディが自然から学び、形にしてきた思想や美しさを、視覚や感覚を通して体験できる構成になっています。

建築の知識がなくても大丈夫。展示をたどるうちに、ガウディが見つめていた自然のリズムや、ものづくりへのまなざしを、手や感性を通して感じ取れる展覧会になっています。

貴重な資料と現代のテクノロジーから知る、ガウディの革新的思考の原点

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
Area2:記憶の森 展示風景

展示の前半では、ガウディが育った自然豊かな環境に目を向けながら、彼のものづくりの原点に触れていきます。数多くの資料やレプリカを眺めながら歩くうちに、自然を観察することそのものが、ガウディの創作へとつながっていたことを実感できます。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
桟橋計画案(立面) 1876年 / アントニ・ガウディ ガビネテ・モダニスタより貸与 /レプリカ、右:パラニンフォ:短手断面図 1878年 / アントニ・ガウディ ガビネテ・モダニスタより貸与 /レプリカ

右は、ガウディが建築学部の卒業制作として手がけた「パラニンフォ:短手断面図」。
整然とした線の重なりのなかに、ガウディらしいリズムが感じられ、静かな図面から、のちの大胆な建築へとつながる想像力が、そっと伝わってきます。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
Area3:創造のるつぼ、バルセロナ 展示風景

「創造のるつぼ、バルセロナ」では、19世紀にバルセロナでガウディが手がけたグエル邸やカサ・ビセンス、アストルガ司教館などさまざまな建築をパネルで紹介。手前のショーケースには、建物に使われたタイルのレプリカも展示されています。

資料を読みながら、壁のパネルに手で触れることで、人々が行き交う当時の街の風景が、ふっと動き出す仕掛けも印象的です。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
Area4:ガウディの工房 展示風景

次のエリアでは、ガウディが建築を考えるために使っていたアトリエの一部を再現。

世界初公開のサグラダ・ファミリアの3D立体写真をのぞくと、建築が立体的に浮かび上がり、2枚の写真がひとつに重なることで、空間の奥行きがくっきりと現れます。建物を立体として思い描いていたガウディの視点を、追体験しているような感覚になれます。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
ことりっぷ

さらに展示を進んでいくと、アナログな模型とデジタル表現を組み合わせた体験コーナーも。装飾を描く前に、彼が向き合っていたのは、重さやバランスといった自然の力そのもの。ロープや鎖、重りといった素朴な道具を使いながら、手を動かして確かめていくプロセスを体験できます。

理屈よりも感覚で理解できるのが印象的。遊ぶように試すうちに、ガウディの思考がほんの少し身近に感じられるようなエリアです。

触れてわかる、ガウディの緻密に考え抜かれた造形美

「生命のかたち」エリアでは、触れることのできる扉やドアノブ、ベンチ、椅子などを通して、ガウディのデザインを体感できます。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
Area5:生命のかたち 展示風景

カサ・バトリョのオリジナルデザインをもとに再現された扉や、カサ・ミラ、カサ・バトリョのドアノブのレプリカは、人の手や動きに自然になじむようにつくられたもの。単なる建具ではなく、建築の一部として考えられていたことが伝わってきます。

ガウディにとって、扉や家具はそれぞれが独立した存在ではなく、建築全体とつながる大切な要素。木や鉄といった素材も、硬さを感じさせない、なめらかな曲線で形づくられていることがわかります。

ベンチや椅子に腰かけたり、ドアノブを実際に握ってみたりすると、その心地よさに思わず納得。使う人の感覚に寄り添うデザインを、実感として味わえるこのコーナーは、特に印象に残りました。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
ガウディの手記 Gaudí's Notes 世界初公開 / World Premiere

触れる展示をたのしんだ後、少し足を止めてじっくり向き合いたいのが、エリア中央に展示された「ガウディの手記」です。

周囲には、若き日のガウディが記した“思考の断片”が残るノートが並び、それぞれに詳しい解説が添えられています。1876年から1878年頃に書かれたこの貴重な手記からは、のちにサグラダ・ファミリアやカサ・バトリョなどの建築へとつながっていく、幾何学や色彩、自然光への思索がうかがえます。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
なぞることで色合いが変化する、光をまとうトカゲ
学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
Area5:生命のかたち 展示風景

「生命のかたち」エリアでは展示作品だけでなく、壁や柱にも資料や読み物が点在しています。時間に余裕があれば、ひとつひとつ目を通しながら、ガウディの思考にじっくり触れてみるのもおすすめです。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
グエル公園・グエル邸のタイル

グエル公園やグエル邸で使われた陶製タイルの展示では、オリジナルとレプリカを交えて紹介。

ガウディは、役目を終えた陶器を細かく砕き、色や形の違いを生かして貼り合わせる「トレンカディス」と呼ばれるモザイク技法を用いました。
一見ばらばらに見えるタイルが、全体として心地よくまとまっている様子を眺めていると、自然の中に美を見出してきたガウディのまなざしに、ハッとさせられます。

床に広がる美しい模様は、天井から吊るされたステンドグラス窓を通した光。
思わずステンドグラス窓を見上げてしまいますが、足元に映る光も、この空間の見どころのひとつ。空間そのものが、静かに呼吸しているように感じられます。

未来へ続くサグラダ・ファミリアの物語

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
ことりっぷ

会場のクライマックスを飾るのは、NAKEDならではの音と光で描かれる、サグラダ・ファミリアのイマーシブ映像作品。

スペインの街並みにそびえ立つ聖堂が視界いっぱいに広がり、ガウディが生涯をかけて向き合った建築のスケールと、そこに込められた祈りのような時間を体感できます。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
Area7:未来への種 展示風景。後ろには、サグラダ・ファミリア博物館図面/バルセロナ/ジョアン・バセゴダ氏旧蔵/ガウディ財団より貸与/オリジナルも。

映像の余韻を引き継ぐように続くのが、「未来への種」と名付けられたエリア。ここでは、サグラダ・ファミリアの模型や設計図原案が展示され、ガウディの構想がどのように受け継がれてきたのかを静かにたどることができます。

内戦によって多くの資料が失われながらも、残された断片をもとに、少しずつ形にされてきた未完の聖堂。その歩みの先にあるのが、2026年、ついにイエスの塔を含む主要塔の完成が予定されています。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
Area7:未来への種 展示風景

100年以上の時を超え、いまなお成長を続け完成へと近づいているサグラダ・ファミリア。

この展覧会は、ガウディの偉業を未来へとつながる物語として感じられる締めくくりとなっています。バルセロナの空を思い浮かべながら、いつか完成した姿を見にスペイン・バルセロナを訪ねてみたくなる——そんな旅心もそっと残してくれるよう。

ぜひ、この機会に会場に足を運んでみてはいかがでしょうか。

鑑賞後もたのしめる、グッズ&コラボメニュー

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
ことりっぷ

展示を楽しんだあとは、ぜひチェックしたいのが会場のミュージアムショップ。

建築モチーフの雑貨やステーショナリー、アートブックなど、ガウディの世界観をさまざまな切り口で表現したグッズがずらりと並びます。日常使いしやすいアイテムも多く、展覧会の記憶をさりげなく持ち帰れるのがうれしいところ。

学んで、触れて、体感する。100年の時を超えて出会う「NAKED meets ガウディ展」をレポート
ことりっぷ

さらに、会場近くにあるアートギャラリーカフェ「WHAT CAFE」では、本展にあわせたコラボレーションメニューが登場。コラボレーションドリンクには、聖堂のステンドグラスをモチーフにした、オリジナルデザインのクリアコースターが添えられるのもうれしいポイント。数量限定なので、気になる方はお早めに。

ガウディの建築や色彩から着想を得た全4種のメニューは、見た目にも楽しく、鑑賞後のひと息にぴったりです。鑑賞の余韻を、味わう時間へとつなげてくれる立ち寄りスポットです。

元記事で読む
の記事をもっとみる