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その防災グッズや給水ボトル、自力で運べる?<br>~考えておきたいイザ!という時の運搬手段~

  • 2026.1.14

2025年12月8日に青森県東方沖で発生した地震。青森県八戸市で最大震度6強、おいらせ町と階上町で震度6弱を観測しました。この地震をきっかけに、あらためて自身の備えや防災リュックの中身の見直しをした方も多かったのではないでしょうか。

特に寒さの厳しいこの季節には、防寒対策なども必要になります。

わが家も防災リュックの中身を見直したり、家族で必要な物品や連絡方法などの確認をしたりしました。

そんな折、ふと話題に上ったのが、非常時の必要物品を揃えたとして、本当にそれらをすべて自力で持ち出すことができるのか、ということ。また、自宅避難で済んだ場合、給水所が開設されたとして、家族の生活に必要なだけの量の水を運搬する手段はどうするのか、ということでした。

わが家は普段からキャンプに出掛けるので、テントや寝袋、インフレータブルマットやランタンなどのグッズを取り揃えているものの、持ち運びは自動車頼み。車が使える状況下であれば荷物はもちろん、水の運搬も問題はありませんが、大規模災害時には緊急車両の妨げになってしまうため、基本的に車を使うことができません。そんな折、すべて人力で運搬しなくてはいけないとしたらどうしますか?

まずは、必要な水の量を計算してみる

水は、災害時にいのちを守るための必需品です。一般的には、飲料用だけでも一人あたり、1日約3Lの水の確保が必要といわれています。最低でも3日分、大規模災害発生時には1週間分の備蓄があることが望ましいとされています。

一人あたり3Lとして、3人家族の場合1日に9L。もし、1週間分を確保するとすれば、36Lが必要な計算になるわけです。水1L=1㎏として計算できるので、36㎏を運ぶ必要があります。36㎏といえば、小学校5・6年生の平均体重程度。そのぐらいのお子さんを抱えて、どのぐらい歩くことができるか想像してみるだけでも、ちょっと難しそうですよね……。

わが家では毎月ローリングストックとして20Lの水を取り寄せていますが、マンションの宅配ボックスから、エレベーターを使って部屋まで持ち帰るだけでも、素手で運ぶのはとても大変。この量を一人で給水所から自宅まで持ち帰るのはとても難しいと、日々、体感しています。

物資の運搬の強い味方「カート類」

そんな状況と照らし合わせて、現状のわが家の装備で、水の運搬に利用できそうなものは、家族それぞれの登山用リュックと、コールマンのボストンキャリー(税込み13,200円)、同じくコールマンのアウトドアワゴン(税込み17,380円)でした。道路が大きく破損していない状況であれば、カート類が一つあると、とても重宝すると思います。
(※商品価格は、2025年12月23日時点の編集部調べです)

実際、テントサイトと駐車場が離れたキャンプ場で、でこぼこした坂道をこのワゴンで数往復しながら荷物を運んだことがありますが、とてもタフで、素手ではとても運びきれない量と重さの荷物を運搬することができました。多少の悪路でも、前後に人がついて押したり引いたりすることができれば、活躍することは間違いなしです。

小さなお子さんがいるご家庭であれば、ベビーカー。犬を飼っているご家庭でしたら、犬用カートなども、物資の運搬に使うことができるかもしれません。

ただ、高層マンションの高層階などにお住いの場合で、エレベーターなどが使えない状況下では、マンション内での階段移動なども考慮する必要があるので、カートタイプだけではなく、ある程度の重さでも担ぐことのできるリュックや、背負子(しょいこ)などの装備も備えておいた方がいいでしょう。

とはいえ、それぞれにカートもリュックも用意するのは場所も取る。また、カートを置いて、荷物だけを担ぎ上げなければいけない場面で、カートをそのまま放置するのは心配です。ならば、カートとリュック、両方の機能を備えたもの1つを装備したい。そんな方におすすめなのがキャリー付きリュック。

熊本地震の困りごとから生まれた防災リュック

「キャリー付きリュック」と検索をすれば5000円から2万円ほどの価格帯で、いろいろなキャリー付きリュックを探すことができます。

そんな中、今回注目をしたのは、福岡を拠点にEC 事業を展開するタンスのゲンから販売されている「キャリー付き防災リュック」(税込み7,999円)です。

同社の社員の方が熊本地震で被災した折に感じた「困りごと」をもとに、その困りごとを解決するような機能を備えた製品を考案したのだそうです。

避難所に向かう際に、貴重品などたくさんの荷物をバッグに詰め込み避難したものの、重い荷物を運ぶのにやはりとても苦労されたのだとか。キャリーは外して、単体で使うこともできる仕様で、メインの収納ポケット内には「防災枕」が付いており、避難所で眠る際に使用することもできます。この「防災枕」の中身を取り出せば、巾着袋として使用することも可能です。背負った際に背中の疲労を軽減する「背もたれクッション」は、災害時に開いてリュック自体を座椅子のように使用することができるなど、運搬以外にも、細かな配慮が施されているのだといいます。

25Lの大容量。細かい内部仕切りや小物を入れられる収納ポケットもあり、キャリー込みで約2.5kgとのこと。わが家でも購入検討中ですが、お子さんやご高齢の方が背負うにはやや重たいかもしれません。

最後に大切なのは、グッズよりも知恵のある自分

年齢や体力、家族構成、住まう場所など、いろいろな条件を考慮して、自分に必要なツールを少しずつ買い調えていきましょう。

「防災備蓄は準備万端!」で終わらずに、自宅避難ができない場合持ち出すことはできるのか? 援助物資や給水を受けた際、それをどうやって運ぶのかまで考えて、手段を備えておけば“より安心”です。

「もしも」の時だけではなく、レジャーや「いつも」にも使えるものであれば、普段から使うことで使い勝手もよくわかるので一石二鳥。「いつも」と「もしも」を普段からつなげることを心がけて、知恵のある自分も育てていきましょう。

<執筆者プロフィール>
水野佳(みずの けい)
保健師/フリーランスライター
オートキャンプ歴9年

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