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【京都】北京料理店「東華菜館」は 2026年に築100年を迎えるモダンなヴォーリズ建築

  • 2026.1.6

京都・鴨川沿いに立つクラシカルな洋館の北京料理店「東華菜館」、この辺りを歩いたことのある人なら、一度は目にしたことがあるのではないでしょうか。こちらは有名な建築家ヴォーリズが手がけた建物で、日本最古級のエレベーターや美しい装飾、凝った調度品など、みどころが満載。見ごたえある美しい空間で、本格北京料理を味わってみませんか。

築100年!ヴォーリズ唯一のレストラン建築

るるぶ&more.編集部

鴨川の四条大橋たもとにある北京料理の店「東華菜館」。この店が創業したのは昭和20年(1945)末のこと。中国山東省出身の于永善(うえいぜん)さんが友人から店を託され、北京料理店を開店しました。

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北京料理店としての始まりは80年前のことですが、こちらの建物ができたのは大正15年(1926)。西洋料理店「矢尾政」二代目店主である浅井安次郎氏が、有名なヴォーリズ建築事務所に設計を依頼し、この印象的なスパニッシュバロック様式の洋館が誕生しました。ヴォーリズ建築の商業建築は大変少なく、こちらはヴォーリズ氏が生涯で唯一手がけたレストラン建築です。

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こちらはビアレストランとして開業しましたが、元々「矢尾政」はカキ料理店から始まった西洋料理店だったとか。その名残で、玄関ファサードや建物の壁などには海にまつわる装飾があちこちに施されています。タコや貝など、探してみるとあちこちで発見できるので楽しいです。

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タツノオトシゴもいました! 色使いもとってもモダンですてきです。

フロアごとに意匠の異なる豪華な空間

るるぶ&more.編集部

立派な建物だけあって、店内の客席はトータル約300席。竣工当時では珍しいビアホールが付いたレストランで、賑やかな四条大橋周辺らしい、遊興のための飲食施設だったそうです。広々とした華やかな空間からも、当時の様子がうかがえます。当時の装飾などがそのまま残る4階大宴会場は、特にゴージャスな雰囲気です。

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建築当時の雰囲気が最も色濃く残る2階は、かわいいアーチが印象的です。重厚感あるアーチには豪華な彫刻が施され、思わず見入ってしまいます。ちなみにこちらは10~18名まで利用できる個室。このほかに、2名から利用できる各種個室があり、コース料理をいただくと利用することができます(前日までの予約)。

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東華菜館といえば、夏の納涼床も有名。約120席と鴨川の納涼床の中でも規模が大きく、5月1日~9月30日まで営業しています。このほか、6月中旬~8月中旬の週末・祝日(または約30名単位での予約)には、屋上ビアガーデンも! 納涼床もビアガーデンも席料はないので、チャンスがあればぜひ訪れてみてください。

必見!日本最古のエレベーターや美しい装飾

るるぶ&more.編集部

もう少し館内の細部に注目してみましょう。店を訪れたら必ずチェックしておきたいのが、エレベーターです。蛇腹式の内扉が印象的なこちらは、今も現役で活躍する日本最古の手動エレベーター。手動のため、利用するときは必ず運転手の方が操作&案内してくれます。

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1924年に米国で製造され、輸入された[OTIS]製のエレベーターは、ほとんど製造当時のままだそう。クラシカルな雰囲気はまるで映画のセットのようで、心ときめくこと間違いなし!

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回数を表示する半円形のフロアインジケーターもレトロでかわいい! アナログな時計針式で、エレベーターの動きにちゃんと連動して針が動きます。こうしてみると1階と4階フロアの天井が高いことがうかがえます。

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ちなみに、建物の一番上にはシンボリックな塔が立っていますが、実はこちらはエレベーターの機械室。ここに昇降機が格納されているのだそうですよ。

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内装はもちろん、調度品の意匠は部屋ごとに違うのも注目ポイント。こちらの照明付きのパーテーションはヴォーリズデザイン。重厚感があって、丸みを帯びたシルエットもかわいいですね。

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エレベーターに注目しすぎて見逃してしまいがちですが、階段もすてきです。階段は、各フロアの装飾に合わせたデザインになっているそうです。どこを切り取っても本当に絵になります。

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フロアごとに異なる天井デザインも要チェック。イスラム風のアラベスク模様の天井や、細かい細工が施された天井など、どのフロアもとても凝ったデザインです。細かな修理やメンテナンスを繰り返し、当時の意匠を維持しているそう。

伝統的な本格北京料理に舌鼓♪

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建築が有名すぎるお店ですが、いただけるお料理もハイレベル! こちらで提供される北京料理とは、乾燥フカヒレや干しナマコなど、滋味豊かで貴重な乾燥食材を多用した山東料理をルーツとしているものだそう。豊富な栄養素を含み、「医食同源」とされる乾燥食材を活かした、宮廷料理がベースの上品な味わいです。

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東華菜館で必ず食べてほしいのが、人気の「春巻き」2200円。一般的な春巻きの皮ではなく、薄焼き卵の生地で巻かれています。たけのこや豚肉がぎっしり入って、京都で春巻きといえばこれが定番です。

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ぷりぷり食感の「エビチリ」3000円も外せないですね。甘みと辛さのバランスが絶妙で、大きなえびが贅沢です。料理は一品料理のほかに、2名から注文可能なコース料理6600円~もあるので、お好みで選んでくださいね。
外装に内装、設備、細部の意匠まで、みどころが尽きないヴォーリズ建築を利用した「東華菜館」。建設100周年を迎える2026年は、大規模修理のため、1月26日~3月6日まで長期休業なので注意が必要。また、建物の見学のみの入店は不可なので、食事を楽しみつつ、唯一無二の空間を堪能してみてください。

■東華菜館(とうかさいかん)

住所:京都府京都市下京区四条大橋西詰
TEL:075-221-1147
営業時間:11時30分~14時30分LO、17~21時LO、土・日曜、祝日は11時30分~21時LO
定休日:不定休(公式WEBサイトを参照)※2026年1月26日~3月6日は改修工事のため休業
アクセス:阪急京都河原町駅からすぐ

Photo:ハリー中西
Text:エディットプラス

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●掲載の内容は取材時点の情報に基づきます。内容の変更が発生する場合がありますので、ご利用の際は事前にご確認ください。

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