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NHKが令和に生んだ「神アニメ」と称される至高作→「全国民観るべき」「ここ数年の最高傑作」話題騒然

  • 2026.1.18

NHKのアニメには、不思議な余白があります。派手に泣かせたり笑わせたりしないのに、観終わったあとに少しだけ世界の見方が変わっているのです。今回は、そんな中から“NHKの傑作アニメ”を5本セレクトしました。

本記事ではその第2弾として、アニメ『不滅のあなたへ』(NHK Eテレ、NHK総合テレビ)をご紹介します。哲学的なテーマを視聴者に投げかける、じっくりと考えたくなるような“深み”を持った作品です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):アニメ『不滅のあなたへ』(NHK Eテレ、NHK総合テレビ)
  • 放送期間:Season1 :2021年4月12日~2021年8月30日、Season2:2022年10月23日~2023年3月12日、Season3:2025年10月4日~現在放送中

フシ(CV:川島零士)は、刺激を受けたものの姿に変われる球として地上に投げ込まれ、小石、オオカミ、少年へと姿を変えながら、赤子のように世界を学び始めます。出会った人々のやさしさや別れの痛みを通して人間らしい心を獲得し、宿敵・ノッカーとの戦いのなかで、“生きること”や“守ること”を知っていくフシ。

やがて多くの仲間を失いながらも成長したフシは、再びノッカーの脅威にさらされ、世界を守るために立ち上がります。しかし、1人で戦えても1人では誰も守れないという現実に直面し、仲間とともに未来を選び取る決断を迫られます。

数百年後、フシの力によって平和が訪れた現代で、彼は新しい暮らしと幸せを手に入れるかに見えましたが、人の心に忍び込むノッカーと、自らを生み出した観察者(CV:津田健次郎)の真の目的が再び彼を試します。永遠の命を持つフシに、愛する世界と自分自身の行方を懸けた、大いなる選択の時が迫るのでした。

移ろう世界で生き続ける不死身の主人公・フシ

『不滅のあなたへ』は、不死身の存在であるフシの視点から、人間の生と死、そして時間の残酷さとやさしさの両方を描いている点が見どころとなっています。出会った人々は老い、傷つき、やがて亡くなる一方で、彼だけが変わらずに生き続けます。その対照的な時間の流れが、視聴者の胸を締めつけるのです。

また、フシは最初こそ言葉も感情もほとんど持たない存在ですが、人と触れ合うことで少しずつ喜びや怒りといった感情を覚えていきます。葛藤しながらも不器用に成長していくフシを見て、思わず応援したくなったり、感情移入したりする場面も少なくありません。

時代が進むにつれて、世界の姿が変わっていくスケール感も本作ならでは。中世のような世界から現代へと移り変わるなかで、変わっていく社会と変わらず存在し続けるフシの対比が、物語に深みをもたらしています。悲しみが多い作品ですが、人と人がつながることの尊さがきっと胸に深く残ることでしょう。

生きるとは、価値とは……哲学的なテーマを支える“主題歌”

『不滅のあなたへ』についてSNSでは「マジで傑作」「マジで最高だよ」「全国民観るべき」「ここ数年の最高傑作」「神アニメ」との声があがり、現在放送中のSeason3も話題を集めています。本作は、「生きるとは何か?」「価値とは何か?」というテーマを視聴者に訴えかけます。そんな奥深いテーマを支えているのが、宇多田ヒカルさんとPerfumeによる主題歌です。第1期と第2期では宇多田ヒカルさんによる『PINK BLOOD』が、第3期ではPerfumeによる『ふめつのあなた』がオープニングテーマとして起用されています。

「誰にも見せなくても キレイなものはキレイ もう知ってるから」という歌詞が象徴するように、『PINK BLOOD』は物事の“価値”について歌っていると受け取れます。「後悔なんて着こなすだけ 思い出に変わるその日まで」「王座になんて座ってらんねえ 自分で選んだ椅子じゃなきゃダメ」のように、次々に飛び出す名言のようなフレーズも印象的です。

『ふめつのあなた』の歌詞は、第3期に登場するミズハ(CV:楠木ともり)の境遇や心情とリンクします。一方で、コールドスリープと称し2026年より活動休止したPerfume自身のことを表現しているようにも感じられ、楽曲全体には切なさが漂っているのです。物語に寄り添いつつも、“永遠”について考えてしまうような一曲となっています。

フシは不滅でありながら、誰よりも失う痛みを知っている存在。だからこそ、彼の旅は遠いファンタジーではなく、私たちの人生とどこか重なって見えるのではないでしょうか。哲学的なテーマを投げかけ、すばらしい楽曲によって彩られた『不滅のあなたへ』は、心に残る傑作です。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari