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「地上波でほんとに大丈夫?」「エゲつない」“予想外の完成度”にファンがざわついた『至高アニメ』

  • 2026.1.17

話題性と視聴者の関心を一身に集め、放送前から注目を浴びる――そんなアニメは作品の魅力だけでなく、「地上波で放送される」こと自体がニュースになる存在です。そこで今回は、“地上波放送に注目が集まったアニメ”5選をセレクトしました。本記事では第2弾として、アニメ『誰ソ彼ホテル』(TOKYO MXほか)をご紹介します。本作は2017年にリリースされたスマートフォン向けゲームアプリを原作とし、生と死の狭間にある不思議なホテルを舞台にしたミステリー作品です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや演出に関するネタバレを含みます

あらすじ

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GoogleGeminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):アニメ『誰ソ彼ホテル』(TOKYO MXほか)
  • 放送期間:2025年1月8日〜3月26日
  • 出演者:桃河りか、酒井広大、白井悠介、山本兼平 ほか

昼も夜もなく、一日中夕暮れに染まっている「黄昏ホテル』。そこは、あの世に行くか現世に戻るか、行き先を決めかねている魂たちが羽を休めるために存在する生と死の狭間のホテルでした。

主人公・塚原音子(CV:桃河りか)は、自分が何者なのか、どうしてここにいるのか、記憶を失ったまま黄昏ホテルに迷い込みます。そして、従業員の先導で宿泊部屋に案内された音子は「部屋にはお客様の記憶にまつわる品があるはずです。それを手がかりにお客様の記憶を取り戻すことができるかもしれません」と告げられたのです。

現世に帰るため画策するなかで、音子はとある事件に直面することになるのですが……。

100万DL突破の人気ゲーム――7年越しのアニメ化

本作は、株式会社SEECが開発・配信を行うスマートフォン向けの同名ゲームアプリを原作としたアニメ化作品です。原作となったゲームは『アリスの精神裁判』『四ツ目神』『監獄少年』に続く、SEECの脱出アドベンチャーノベル第4弾として登場したもので、シリーズ全世界累計100万ダウンロードを突破した人気作品。

2017年12月にAndroid版、同月にiOS版がサービス開始されたのち、2022年12月にリメイク版『誰ソ彼ホテル Re:newal』として新たにサービスを展開。2024年1月にはSteam向け買い切り版の配信も始まり、2025年3月には続編アプリ『誰ソ彼ホテル -蕾-』がリリースされるなど、多くのファンに愛されてきました。

多くのファンを持つゲームのTVアニメ化ということもあり、原作ゲームのファンはもちろん、これから作品に触れる人々も楽しめる内容を目指し、制作が進められ、ゲームシナリオ原案者のベノマ玲さん、そして株式会社SEECは「アニメならではの魅力を加えた展開が盛り込まれています。

「アニメの方がエゲつない」――攻めた表現に視聴者驚愕

2025年1月8日、『誰ソ彼ホテル』のTVアニメ放送がスタート。TOKYO MXで毎週水曜日22時30分から、AT-Xではリピート放送も実施され、ABEMAでは地上波5日間先行・見放題独占配信が行われました。

しかし放送が始まると、視聴者から意外な反応が寄せられます。X(旧Twitter)では「地上波でほんとに大丈夫?」「アニメの方がエゲつない」といった驚きの声が多数投稿されました。

通常、ゲームやライトノベルを原作とするアニメは、地上波放送に合わせて表現を抑えることが一般的です。

しかし『誰ソ彼ホテル』は、むしろ原作以上に踏み込んだ演出を選択。生と死、人間の暗部を描く作品の本質を損なわないため、アニメならではの映像表現で原作の持つダークな雰囲気を強調したのです。

監督の紅水康介さんは、原作の世界観を大切にしながら、アニメならではの視覚的な演出を加えることを重視。キャラクターデザイン・衣装デザインを担当した針場裕子は、ゴシックで退廃的な美術表現を通じて、黄昏ホテルの独特な雰囲気を表現しています。

桃河りかと酒井広大――記憶を失った少女と謎多き青年

主人公・塚原音子役を演じる桃河りかさんは、記憶を失いながらも物事をフラットに観察できる音子の魅力を表現しています。

自分が死んでいるかもしれないと知っても全く動じない、独特のキャラクター性を持つ音子。桃河さんの演技は、視聴者から「音子がなかなか良いキャラしてる」と高い評価を受けました。

ホテル来訪時は頭がパンジーだった大外聖生。彼もまた記憶を失っており、音子と共にホテルの謎を解いていきます。原作ゲームファンからは「最初から最後まで大外くんが善人だった」という声も聞かれました。

また、阿鳥遥斗役の酒井広大さんは、見た目は派手ですが仕事ぶりは真面目な青年を演じています。

阿鳥遥斗役の酒井広大さん、支配人役の山本兼平さんら、黄昏ホテルの従業員を演じる声優陣も作品を彩ります。

頭が炎の巨漢・支配人、厨房を担当するルリ。個性豊かなキャラクターたちが、音子の記憶を取り戻す手助けをしていきます。

吉澤嘉代子とりぶ――世界観を彩る主題歌

オープニングテーマ『たそかれ』を歌うのは、シンガーソングライターの吉澤嘉代子さんです。作詞・作曲は吉澤さん自身、編曲・サウンドプロデュースは横山裕章(agehasprings)が担当。黄昏時の儚さと美しさを表現した楽曲が、作品の世界観を印象づけます。

エンディングテーマ『Twilight』を歌うのは、りぶさんです。

作詞・作曲はEve、編曲はNumaが担当。生と死の狭間で揺れる魂たちの物語にふさわしい、切なくも美しい楽曲に仕上がっています。

原作ファンも新規視聴者も楽しめる――アニメオリジナル要素の追加

アニメ版『誰ソ彼ホテル』は、原作の大枠を踏襲しながらも、アニメオリジナルの要素が多数盛り込まれています。キャラクター単体の掘り下げや、アニメオリジナルの会話シーンが追加され、原作ファンからは「新たな視点で作品を楽しむことができる」と好評を得ました。

一方で、原作ゲームプレイ経験者からは「キャラ同士の関係性の掘り下げはそこまでだったから残念」「アニメじゃ語られてない部分も多い」という声も聞かれます。

全12話で完結したアニメ版は、「本当のあなたは誰ですか?」という問いから始まり、音子が自身の真実と向き合う結末まで描かれています。原作とは異なる視点で紡がれた物語は、視聴者に新たな感動を与えています。

地上波の常識を覆す――原作以上に攻めたアニメ化

『誰ソ彼ホテル』は、生と死の狭間にある黄昏ホテルを舞台に、記憶を失った主人公が自身の過去と向き合うミステリー作品です。2017年リリースのスマートフォンゲームを原作とし、シリーズ累計100万ダウンロードを突破。7年越しのアニメ化が実現しました。

「原作ゲームよりアニメの方がえげつない」――通常、地上波向けに表現を抑えることが一般的ななか、本作は原作以上に踏み込んだ演出を選択。地上波の常識を覆す攻めたアニメ化は、2025年冬アニメの話題作として多くの視聴者の記憶に残りました。


※記事は執筆時点の情報です