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「日本ドラマの最高傑作」「全てが最高峰…」放送から19年 “驚異のNHKクオリティ”に称賛絶えない『伝説作』

  • 2026.1.25

派手な宣伝や視聴率競争とは一線を画しながらも、放送されるたびに視聴者の間で高い評価を集めてきたNHKドラマ。丁寧な人物描写や緻密な脚本、そして実力派俳優たちの静かな熱演によって生み出される物語は、放送終了後も長く語り継がれ、再放送や配信をきっかけに、あらためて評価が高まることも少なくありません。今回は、放送当時から現在に至るまで「傑作」「何度でも観たい」と称賛の声が相次ぐNHKドラマを取り上げ、その魅力を改めて振り返ります。

本記事ではその第2弾として、失われた10年の日本経済を背景に描かれたドラマ『ハゲタカ』(NHK総合)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

土曜ドラマ『ハゲタカ』 あらすじ

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スキンケア商品「ドクターシーラボ」の新商品発表会に出席した女優の栗山千明(C)SANKEI
  •  作品名(放送局):土曜ドラマ『ハゲタカ』(NHK総合)
  •  放送期間:2007年2月17日~3月24日

外資系のファンドマネージャーである鷲津政彦(大森南朋)は、ビジネスとしての合理主義を盾に、次から次へと日本にある企業を買収していきます。その容赦ないやり方から「ハゲタカ」と呼ばれていました。

そんな彼に対峙するのは、旧態依然とした日本の体制に苦しみながらも、必死に日本企業を支え続けようとするエリート銀行員の芝野健夫(柴田恭兵)です。芝野は日本初のターンアラウンド・マネージャーとして、企業再生の道を模索します。

かつて同じ銀行で先輩・後輩だった鷲津と芝野は、会社を“治療”するという視点では対照的な考えを持っています。例えば、鷲津が徹底的な外科手術で患部を切り捨てるのに対し、芝野はあくまで内科治療による再生を目指します。

ドラマは、この二人の男の野望、葛藤、挫折、そして希望を軸に、“日本買収”ビジネスを巡る熱い戦いを描いています。合理化や弱肉強食が叫ばれる現代において、日本の会社にとって本当に必要な治療法とは何かを問いかける物語です。

重厚な物語と経済の知識が深まるドラマ※ネタバレ注意

バブル崩壊後の日本を舞台に、外資系ファンドマネージャー・鷲津政彦が日本企業を買収していく姿を通じて、企業再生とは何か、日本の経済のあり方とは何かを問いかけます。鷲津の冷徹な合理主義と、日本企業を守ろうとする銀行員・芝野健夫の葛藤が、物語に深みを与えています。この二人の対立軸が、ドラマの大きな見どころとなっています。

大森南朋さん演じる鷲津政彦、柴田恭兵さん演じる芝野健夫をはじめ、松田龍平さん栗山千明さんなど、主役・脇役問わず豪華なキャスト陣の演技力が非常に高く、多くの言葉を語らなくても登場人物たちの感情や心情が伝わってきます。彼らの抑制の効いた演技が、ストーリーに重厚感を与えています。

M&Aや企業買収といった経済キーワードが物語の軸となっており、実際に起こった企業や事件を彷彿とさせるストーリー展開も魅力です。日本の経済構造や企業再生の現場をリアルに描いているため、経済の知識を深めながら楽しめる社会派ドラマとしても評価されています。SNSでは「日本ドラマの最高傑作」「全てが最高峰…」「伝説の名作」など絶大な支持が今なお寄せられています。

栗山千明の存在感

元々モデルとしてトップを走っていた栗山千明さんですが、自身が演技の道に進むとは思っていなかったそうです。当時20代の栗山さんは、若手としてあどけなさではなくかっこよさを目指したキレのある演技を披露、年上の俳優にも負けない堂々たる存在感を放っています。

時代を越えて問いかける、“企業再生”という名の人間ドラマ

SNSでは「社会的・経済的テーマの深さと完成度の高さは、特筆すべきもの」といった声が見られ、社会派のドラマとして高評価を得ています。派手な演出や刺激的な展開に頼らず、静かに、しかし確かな熱量で描かれる『ハゲタカ』。

企業買収という経済の世界を舞台にしながら、その本質は「人をどう救うのか」「組織は誰のためにあるのか」という普遍的な問いにあります。放送から年月が経った今なお色褪せることなく、多くの視聴者に再発見され続けている理由も、そこにあるのでしょう。

時代が変わっても揺るがないテーマを持つ本作は、これから先も語り継がれるべきNHKドラマの名作のひとつです。


※執筆時点の情報です