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超有名アーティストプロデュース、異色の『4人組アイドル』が放つ“存在感” デビュー半年で武道館まで登りつめた“軌跡”

  • 2026.2.19

アイドル界で異色の存在感を放つ「レトロホラー」がコンセプトのファントムシータ。アーティスト・Adoプロデュースによるグループは、公式YouTubeにアップされた最新シングル『botばっか』のMV再生回数が288万回(2026年2月18日現在)を超えるなど、注目を集めている。曲とパフォーマンスの力によって“心の芯”を突いてくるグループの軌跡をたどった。

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グループ初の出版物で写真集「怪忌蝶寫眞集 Maze EP.0」の記念イベントに出席したファントムシータの左から美雨、百花、凛花、もな (C)SANKEI

■デビューシングル『おともだち』のMVでは素顔を隠して

プロデューサーみずから「私Adoアイドルのプロデューサーになります」とXで公表したのは、2023年10月のハロウィンだった。翌11月には、グループのオーディション「idol Audition produced by Ado」がスタート。当初よりコンセプトの「レトロホラー」を掲げていたオーディションには4000人の応募者が集い、自身の曲でありながらAdo本人も「激ムズ楽曲」としていた、映画『ONE PIECE FILM RED』の劇中歌「Tot Musica」が課題曲にあてられた。

そして、2024年6月には、デビューシングル『おともだち』を配信リリースする。結成当初のメンバーはもな、美雨、凛花、灯翠(2025年5月に健康上の理由で脱退)、百花の5人だ。その歩みをたどると、デビューシングルのMVからして異質な存在感を放っていた。

学校を舞台にした『おともだち』のMVでは、制服姿のメンバーが登場する。しかし、全員の素顔は分からない。障子越しのシルエット、ほの暗い教室の中で座っているカット、光に当たりながらも包帯で目を隠すカット…と、アイドルのデビューシングルを示すMVとしては、斬新な作りだった。その後、デビューシングルに続く、2024年6月に配信リリースした2ndシングル『キミと✕✕✕✕したいだけ』のMV以降は「顔出し」となっている。

■武道館、海外ツアー…デビューわずか数ヶ月で“異例”の連続

デビューからわずか1年半。しかし、これまでの活動を追ってみると、グループのスピード感は非常にはやい。

作品をみると、2024年6月に『おともだち』でデビューして以降、同年10月に1stアルバム『少女の日の思い出』をリリースするまでに、シングル5作品をリリース。2025年5月には『おともだち』と同じく、チャラン・ポ・ランタンの小春が作詞・作曲・編曲を担当したシングル『すき、きらい』で満を持してのメジャーデビューを果たし、その後も精力的なリリースを続け、同年11月リリースのシングル『botばっか』では歌詞にこそダークさはにじんでいるが、グループとしては異色の“かわいらしさ”を前面に打ち出した。

さらに、グループが魂を込めるライブでも、異例の軌跡をたどった。デビューからわずか半年、2024年11月には東京・日本武道館で初の単独公演「1stLIVE 2024『ハイネ』」を開催。国内を中心に活動するかと思いきや、2025年1月にはグループ初の海外ツアーとなった「Phantom Siita 1st WORLD TOUR “Moth to a flame”」がスタートし、1ヶ月強で台北やニューヨーク、ロンドンなど、世界15都市を巡った。

その後、同年7月からはグループ初の国内ツアーとなった「1st JAPAN TOUR 『フレイム・メドゥーサ』」がスタートする。1ヶ月強のツアーでは東京・大阪・愛知で全4公演を開催し、各メンバーがソロで他アーティストの楽曲もカバー。ツアー終了後、メンバーの1人であるもなは自身のインスタグラムで「誰かの人生に影響を与えてしまうような そんなアイドルになりたいと強く思います」と、決意を新たにした。

■初めて見た『すき、きらい』の生パフォーマンスに衝撃が走った

真価を発揮するステージへの期待はふくらみ、2026年7月からは全国5箇所のライブハウス“Zepp”を巡るツアー「Zepp Tour 2026『ふぁんとむ♥らんど』」を開催。アーティストが一発撮りのパフォーマンスに挑むYouTubeコンテンツ「THE FIRST TAKE」への出演動画は再生回数が190万回(2026年1月14日現在)を超え、同コンテンツでは異例のメンバーがグループ楽曲をソロで歌い繋ぐ構成で、それぞれ持つヴォーカリストとしての強さが存分に伝わる。

そして最後に、本稿筆者がこの記事を寄せた動機をわずかに綴っておきたい。筆者が初めてファントムシータのパフォーマンスを生で見たのは、毎夏に東京・お台場エリアで行われる「TOKYO IDOL FESTIVAL 2025」のステージだった。様々なグループが次々とステージに立つ会場で彼女たちが登場し、1曲目の『すき、きらい』が流れた途端、曲の世界観に浸るメンバーのパフォーマンスに衝撃が走った。

コンセプトの「レトロホラー」を体現する曲の数々は繊細で、こちらの“心の芯”を突いてくるかのようなものばかりだ。その独特な世界観に惚れ込むファン“ハイネ”が、ますます増えるのは間違いない。


※記事は執筆時点の情報です

ライター:カネコシュウヘイ
1983年11月8日生まれ。成城大学文芸学部出身。雑誌編集プロダクションに勤務後、2010年にフリーライターとして独立。アイドル・エンタメ・ビジネスを中心に取材や執筆を続ける。
X(旧Twitter):https://x.com/sorao17