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【荻原博子さんが提言】老後資金問題のストレスが減る! シニア世代のお金の使い方ヒント7選

  • 2025.12.16

【荻原博子さんが提言】老後資金問題のストレスが減る! シニア世代のお金の使い方ヒント7選

老後資金問題のストレスを減らし、大切なお金を有意義に使っていくためには、どこを節約し、どこにお金を使えばいいのでしょう。荻原さんに7つのコツを聞きました。

荻原博子さん 経済ジャーナリスト

おぎわら・ひろこ●1954年長野県生まれ。
新聞や雑誌、ネットなどで経済記事を執筆する他、テレビ・ラジオのコメンテーターとしても活躍。
『お金が貯まる健康習慣』(鎌田實氏との共著/主婦の友社)など著書多数。

荻原さん流「ゆうゆう世代のお金の使い方ヒント7選」

①老後の医療と介護に必要なのは約600万円

この分だけは取り分けておきましょう

医療費は、1人100万円の貯金があれば十分だと思います。日本は国民皆保険ですし、高額療養費制度で月々の医療費の上限額も決まっています。介護にかかる金額は施設に入居するか在宅介護かでも変わりますが、平均介護費用は1人当たり約500万円なので、これが目安。医療と介護を合わせて合計600万円を取り分けておき、残りのお金で生活を。

②投資を始めたいなら少額で株を買ってみよう

向かない人はストレスをためるだけです

投資には向き不向きがあります。向いているのかどうかわからない初心者さんなら、まずは100万円以下で株や投資信託を買ってみましょう。やってみて値動きに一喜一憂するなら、投資がストレスになるのでやらないほうがいいと思います。面白さを感じるなら止めませんが、最悪ゼロになっても許容できる範囲の金額でやるのが大原則です。

③お酒をやめると月3万~5万円の節約に

病気のリスクもぐっと下がります

お酒は、おつまみも入れれば1回1000~1500円かかります。毎日飲めば5万円近い出費。私は知人に「お酒をやめたら背中に羽が生えてくるわよ」と言われて控えるようになりました。すると本当に体が軽くなり夜もぐっすり。晩酌にかかるお金も浮きました。

④介護施設でアルバイトしよう

施設のよしあしは自分の目で確かめる

シニア世代には、高齢者施設でのアルバイトがおすすめです。直接介護する以外にも、配膳や清掃など多くの需要があります。介護施設で働くとさまざまな施設の情報が入ってきて、いい施設を見極める目が養われます。その知識は、自分が将来施設に入るときに役立つはず。これと目をつけた施設があるなら、下見のつもりで働いてみましょう。

⑤歯のメンテナンスを心がけて

インプラントで数十万円が消えていく……

通常の医療は保険の範囲で最善の治療が受けられますが、歯科は別。インプラントなどの最新治療はすべて自費です。資材費の高騰で価格が上昇し、今はインプラント1本当たり50万円前後です。歯周病などにならないよう、歯科で定期的に検査を。

⑥月3万円の保険料、本当に必要ですか?

ライフステージが変わったら保険の見直しを

生命保険文化センターの調査によると、日本の9割の世帯が民間の生命保険に加入し、月額保険料は平均約3万円。子育てが終わる、定年になるなどライフステージが変わったら、保険を見直しましょう。子どもが独立したら死亡保障は不要ですし、医療費も100万円程度の貯蓄があれば何とかなります。保険は老後の必須アイテムではありません。

⑦5キロやせたら100万円のトク!?

病院代も薬代も減っていく

60代半ばにひどい腰痛で歩けなくなりました。医師に「太りすぎが原因。5キロやせたら寿命が1年延びる」と言われ、「70歳まで受給を繰り下げている年金(私の場合、年間約100万円)をもらうまでは死ねない」と思いました(笑)。60代女性だと、メタボかそうでないかで年間医療負担は3万円も違います(3割負担の場合)。やせることは財布にもやさしいのです。

撮影/柴田和宣(主婦の友社)
イラスト/ヤマサキミノリ
取材・文/神 素子

※この記事は「ゆうゆう」2026年1月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

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