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【酸っぱいみかん救済】えっ「湯煎」するの!?シロップと一緒に?じんわり加熱で驚きのフレッシュスイーツ化♡

  • 2025.12.4

みかんが酸っぱすぎる…。さて、どうしよう?そこで、酸っぱすぎるみかんの救済法を探したところ、願ったり叶ったりの素敵なレシピを見つけました♪それは、菓子料理研究家・藤野貴子さん考案の「ミカンのまるごとフレッシュ煮」というレシピ。皮を剥いたみかんをまるごとグラニュー糖などと一緒に“湯煎“にかけ、ラップをして蒸すことでみかんのジューシーさを損なわず、さらに甘味もUPするのだとか。よし、やってみよう!


家庭雑誌『家の光』の“果物“の作りおきレシピ♪

農家向けの月刊誌『家の光』は、「食と農」「暮らし」「協同」「家族」を柱に、暮らしに役立つ情報を紹介しているJAグループのファミリー・マガジンです。創刊はなんと、大正14年(1925年)。100年前に誕生した老舗雑誌なのです。

本日は、創刊100周年を迎えた『家の光』2025年7月号の別冊付録「野菜と果物がたっぷり!ささっと作りおきレシピ」の中で、菓子料理研究家の藤野貴子さんが紹介していた、“果物“の作りおき「ミカンのまるごとフレッシュ煮」を作ります。

作り方は簡単で、皮を剥いたみかんをまるごと、グラニュー糖などと一緒に湯煎にかけるだけ。鍋でコトコト煮るのではなく、湯煎で加熱するのが最大のポイント。まるごと湯煎にかけることで、みかんの甘味がUPし、旨味や香りをギュッと閉じ込められるそうですよ。

では、作ってみましょう。

酸っぱいみかんも救済!「ミカンのまるごとフレッシュ煮」の材料と作り方



【材料】作りやすい量
ミカン…250g
グラニュー糖(果物の重量の30%)…75g
水…(果物の重量の50%)125g
レモン汁…小さじ1

みかん3個で作ります。

みかんの皮を剥いて重さを量ると200gだったので、グラニュー糖は200×0.3=60g、水は200×0.5=100gにしました。

【作り方】
1. みかんの皮を剥き、口当たりが悪くなるのでミカンの白い筋は取り除きます。



がんばって取ったつもりですが、白い筋は多少残っています。まぁOK。



2. ボウルに1を入れ、グラニュー糖、水、レモン汁を加えます。



3. フライパンに湯(分量外)を沸かします。

底から2cmほどの湯を入れて沸かしました。



ボウルにラップをし、弱火(煮たたない火加減を保つ)で20分湯煎にかけます。



4. 3のラップを外し、底に残ったグラニュー糖をヘラなどでやさしく混ぜます。

甘酸っぱいみかんの香りがします♪



再度ラップをかけ、さらに20分湯煎にかけます。

トータル40分湯煎にかけるとこんな感じ。



多少やわらかくなったものの、形は崩れていません。半生みかんというところかな。

5. 氷水(分量外)を入れたボウルに4を入れ、粗熱を取ります。


粗熱が取れたら、冷蔵庫で冷やして出来上がり。



温かいうちに保存容器に入れると果肉が崩れるので、冷めてから保存容器に入れましょう。

調理時間は50分。このうち40分が湯煎で加熱する時間で、10分がみかんの白い筋を取る時間。今回、使ったみかんの白い筋はスッと取れなかったので、手間取りました。



では、そのまま食べてみます。



おっ、加熱したのに、フレ~ッシュ♪瑞々しい果汁がジュワッと溢れます。

生のみかんのフレッシュさがそのまま閉じ込められ、湯煎でじっくり加熱したことで、生で食べたときより、酸っぱさがやわらぎ、ジューシーさがUPし、薄かった旨味も濃くなった印象。

生と加熱料理の良いとこ取りです。

シロップは激甘ですが、みかんはしっかりした甘さながら、後味はサラッとしています。

缶詰のみかんとほぼ同じ味です。いい意味で(笑)。

皮はしっかりしているので、気になる人は気になるかも。使うミカンにもよるかと思いますが、厚めの皮だと40分の湯煎では、食べて気にならないレベルまではやわらかくなりません。

また、皮の苦味もほんのりあります。皮の苦味も使うミカンによるとも思いますが…。

続いて、わたくしのオリジナルアレンジ。

「ミカンのまるごとフレッシュ煮」のみかんの風味と甘酸っぱさが溶け込んだ甘~いシロップを活かすため、ゼラチンで固めてゼリーにしてみました。



材料は以下の通り。

「ミカンのまるごとフレッシュ煮」のミカン…1/2個
「ミカンのまるごとフレッシュ煮」のシロップ…75g
水…75g
粉ゼラチン3g

シロップをそのまま固めるとけっこう甘そうなので、同量の水で割ることに。

作り方は適当(笑)。

シロップと水を鍋に入れて火にかけ、80℃くらいに温まったら、粉ゼラチンを振り入れ、混ぜ合わせます。

適当な器に「ミカンのまるごとフレッシュ煮」を入れ、ゼリー液を注ぎ、冷やし固めるだけ。

今回はひと晩冷やし固めました。

このまま食べてもいいですが、せっかくなので、取り出してみましょう。

あらら、やっぱり失敗。



予想通り、形が崩れてしまいました。だいたい失敗するんですよね…わたし。

気を取り直して、食べてみましょう。



おっ、水でシロップを薄めすぎたらしく、甘さ控えめなゼリーになりました。

例えるなら、フルーツみつ豆缶に入っている、寒天のような味。寒天とゼリーなので、食感は多少異なりますが、味はほぼ一緒です。

みかん缶っぽいフレッシュ煮とみつ豆缶に入っている寒天っぽいゼリーの組み合わせは、どこか懐かしい、庶民派スイーツという雰囲気です。

ということで、今回は、菓子料理研究家の藤野貴子さんの「ミカンのまるごとフレッシュ煮」を作りました。みかんをまるごと湯煎にかけてじっくり加熱することで、生のフレッシュさを残しつつ、旨味と甘味がUPしました。甘味が足りないみかんの救済レシピとしても◎。また、冷蔵庫で3週間持つそうなので、食べきれないほどのみかんを入手したときなどに作るのもいいですよね。



藤野貴子さん プロフィール

菓子料理研究家。フランス料理のシェフの父と料理研究家の母の影響で、幼い頃からお菓子作りに興味を持つ。 大学卒業後は渡仏し、老舗レストランでパティシエールを務めながらフランス各地を回り本場の郷土菓子を学ぶ。帰国後、お菓子教室を主宰。著書に『THE フルーツストック』(Gakken)、『これがほんとのお菓子のきほん』(成美堂出版)などがある。

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