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「マジで秀逸」“38年ぶりの復活作”にファン絶賛…リメイクされ続ける“傑作アニメ”

  • 2025.12.25

ドラマや映画の中には、観る者を驚嘆させるほど緻密に作り込まれた作品があります。今回は、そんな中から“リメイクに衝撃走った名作アニメ”を5本セレクトしました。

本記事ではその第4弾として、アニメ『夜ノヤッターマン』(TOKYO MX 他)をご紹介します。『ヤッターマン』のスピンオフであり、悪役だったドロンボー一味の末裔にスポットを当てた異色作です。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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※Google Geminiにて作成(イメージ)
  • 作品名(放送局):アニメ『夜ノヤッターマン』(TOKYO  MX 他)
  • 放送期間:2015年1月11日~3月29日

何が善で、何が悪なのか……!?ドロンボー一味との長き戦いを制したヤッターマンですが、彼らが築いた王国であるヤッター・キングダムは平和な楽園ではありませんでした。国は疲弊し、圧政に苦しむ人々。そこに立ち上がったのは、かつてヤッターマンのライバルとして戦ったドロンボー一味の末裔で、ヤッターマンに恨みを抱くレパード(CV:喜多村英梨)でした。

ドロンジョの後継者としてその名を受け継いだ彼女は、新生ドロンボーを結成。憎きヤッターマンにデコピンするため、ヤッター・キングダムに乗り込みます!

かつての悪役・ドロンボー一味の末裔が主人公

『夜ノヤッターマン』は、正義のヒーローだったヤッターマンではなく、かつて悪役として描かれてきたドロンボー一味の末裔を主人公に据えている点が最大の見どころとなっています。物語の舞台は、ヤッターマンが勝利した後の世界。正義が必ずしも人々を救っていない現実が描かれ、正義とは何かというテーマが静かに、しかし力強く投げかけられます。

レパードを中心としたキャラクターたちは、どこか不器用で迷いを抱えながらも前に進もうとする姿が印象的です。かつてのギャグ色は抑えられ、全体的にビターで切ない展開が続く一方、随所に旧TVアニメ版へのオマージュや遊び心もちりばめられており、往年のファンほどニヤリとさせられるでしょう。夜の世界観を強調した音楽も秀逸で、物悲しさと希望が同居する独特の空気感を醸し出しています。

何度もリメイクされ愛され続ける『ヤッターマン』

2015年より放送された『夜ノヤッターマン』は、1977年より放送され平均視聴率20%以上を記録した『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』を38年ぶりにリメイクしたスピンオフ作品です。『タイムボカンシリーズ ヤッターマン』は2008年にも『ヤッターマン』としてリメイクされるなど、何度も形を変えてつくられ、時代を超えて愛されていることがうかがえます。

『夜ノヤッターマン』についてSNSでは「OP神がかってる」「続編というより完全新作」「その後を描いた作品としてマジで秀逸」との声があがりました。SCREEN modeさんによるオープニングテーマ『極限Dreamer』が流れるオープニングでは、レパードたちの迫力のあるアクションシーンが描かれ、白黒から爽快に色づく演出も印象的です。

旧TVアニメ版とは違う作品の新たな一面を見せてくれた『夜ノヤッターマン』は、悪役だったドロンボー一味の末裔をメインとすることで、あらためて『ヤッターマン』という名作を捉え直しています。本作はリメイクとスピンオフ、両方の面白さが詰まった作品だと言えるでしょう。


ライター:まわる まがり
主にアニメについての記事を書くライター。コラムやレビュー、映画の作品評を手がける。X(旧Twitter):@kaku_magari