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東博の池、完全撤去の事実上撤回にSNS沸く!『正気ですか?』から9日…「躯体残し」に複雑な声も

  • 2025.11.20

東京国立博物館の池問題に動き

東京国立博物館
東京国立博物館

東京国立博物館(東博)の前庭人工池をめぐる計画が、大きな方針転換を示しました。

博物館は昨夜(19日)、公式サイトに文書を掲載し、当初発表していた「池の完全撤去」を事実上撤回。「池の躯体や基礎は残し、元の池に戻すこともできるように設計を行います」と明記しました。この発表を受け、Xでは20日午後から「完全に勝った!!」と安堵の声が多数派となっています。わずか9日間で国民の声が動かした「逆転劇」の全貌を報じます。

完全撤去は見送り「復元可能に設計」

東博が11月19日に公開した1ページの公式文書には、国民からの懸念を「厳粛に受け止め」たうえで、以下の3つの柱で計画を見直す方針が示されました。

景観保全:本館と調和する歴史的な景観の保全に最大限配慮する。

池の処遇:池の躯体や基礎は残し、元の池に戻すこともできるように設計を行うと明記。

イベント:前庭が常設のイベント会場になることはなく、イベントはこれまで同様、限られた期間・内容で実施する。

文書は、池が昭和12年設置で、近年は水質悪化や漏水が問題となり、昨年12月にはすでに排水され空の状態になっていたことも説明しています。

SNSは「奇跡すぎる勝利」と「まだ警戒」の二極化

この公式文書を受け、X上では20日昼過ぎから反応が急増しました。「躯体残して復元可能って書いてある! 完全に勝った!!」「正気ですか?から9日でここまで動いたの奇跡すぎる。ネットの力すごい」といった、国民の声が通じたことへの安堵が多数を占めました。

一方で、まだ計画全体を許さない、警戒の声も根強く出ています。

「『戻すこともできる』って書いてあるけど、実際に戻す気あるのかな……」「芝生は作るしイベントもやるって書いてるから、半分負けだろ」「常設じゃないって言ってるけど、結局ビアガーデンやるんだよね?」「カネを掛けて池を潰すのに、将来またカネを掛けて池に戻すなんて、日本あるあるの中途半端コンパロ(※コンプロマイズの略・妥協)だ」

しかし、「完全撤回じゃないけど、完全埋め立てよりは100倍マシ。とりあえず良かった」と、冷静に評価する声も見られます。

東博が欲しかったのは「開かれた空間」だったのか?

東博が目指した「多様な利用者向けの憩いの場」というビジョンは、池を埋めることで本当に達成されるのでしょうか。

SNSには、「来年以降の夏も猛暑が予定され、観光客も池や噴水など涼を求めるだろう。しかし池が無くなった東博前は……物足りない」という、来館者のリアルな声が寄せられています。

結局、このドタバタ劇は、博物館が本来持つべき静かな景観や歴史的価値ではなく、イベントや商業利用を優先した結果なのかもしれません。「完全埋め立て」という最悪の事態は回避されましたが、今後、東博が芝生化と復元可能性をどう両立させるのか、その具体的な改訂イメージも気になるところ。「完全撤去」を免れた池が、「休眠状態」から本当に復活できるのか──池の運命は、引き続き、国民の“興味”と“監視”が重要となっています。

東博は専用の意見フォームを設け、引き続き声を募集しています。また、改修費用を募る寄付の受付も現在続いています。

(LASISA編集部)

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