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使い捨てカイロを一時停止!?長持ちアイディアを試してみます

  • 2025.11.17

一方で、カイロを使っている最中に「温かい場所にいるから、今はもう要らない」となることも良くあります。とは言え「また寒くなってきたから、カイロが欲しい」となることもありますよね。そんなときに役立つのが「使い捨てカイロの一時停止」です。

今回は、カイロの一時停止の方法を紹介します。「どのくらいの時間、一時停止できるのか?」「ちゃんと温かさが復活するのか?」など、気になるポイントを実際に試してわかった注意事項などもあわせてお伝えします。

カイロの一時停止にチャレンジ

使い捨てカイロは、中に入っている鉄が酸素に触れることで化学反応を起こして発熱する仕組みです。

一度パッケージから取り出した後でも、「ジッパー付き袋に入れて空気と触れないようにすると、その間の発熱が止まる」というのが一時停止の方法です。再度袋から取り出し、空気に触れると発熱が再開します。

体が温まったら袋に入れて一時停止し、また寒くなったら取り出し……と、一時停止をうまく使うことでカイロを無駄なく利用できます。

では、本当に一時停止できるのか試してみましょう。パッケージには「40℃以上が20時間以上続く」と記載があるので、「40℃を基準にして温まっているか・温まっていないか」を判断しようと思います。

袋の上から温度計を挟み込んで、温度を計測しました。

その後、温かさがどのくらい持続するかもチェック。一時停止していた2時間を除き、パッケージを開封してから合計23時間ほど温かさが40℃以上に保たれていました。パッケージに記載されている「持続時間20時間 ※40℃以上を保持し持続する時間」を達成していたことがわかります。

ちなみに、2時間の「一時停止」をはさんでも、トータルの発熱時間には影響が無さそうです。

どのくらいの時間一時停止できる?

今度はどのくらいの時間一時停止できるか、「8時間」「24時間」「72時間」の3パターンで検証してみます。

パッケージを開けてから1時間経過したカイロをジッパー付き袋に入れ、一時停止します。なお、すべて同じ製品で新品のカイロ・ジッパー付き袋を使用し、各時点での温度の経過を記録します。

①8時間

8時間一時停止できれば、職場や学校への行き帰りに使う際に便利ですね。結果は、一時停止して問題なく使うことができました。

⚫︎パッケージ開封後1時間:42.5℃
⚫︎ 袋に入れてから30分:29.8℃
⚫︎袋に入れてから5時間:26.3℃
⚫︎ 袋に入れてから8時間:26.5℃
⚫︎袋から出して30分:40.4℃
⚫︎ 袋から出して19時間(発熱時間合計20時間):41.9℃

②24時間

丸一日、一時停止します。今回も問題なく一時停止して、再度使用できました。

⚫︎パッケージ開封後1時間:42.9℃
⚫︎ 袋に入れてから30分:30.8℃
⚫︎袋に入れてから5時間:26.2℃
⚫︎袋に入れてから24時間:27.0℃
⚫︎ 袋から出して30分:45.5℃
⚫︎ 袋から出して19時間(発熱時間合計20時間):40.5℃

③72時間

次は、丸々3日間にチャレンジ。結果的に、こちらも一時停止後に問題なく使用できました。

⚫︎パッケージ開封後1時間:48.0℃
⚫︎袋に入れて30分:30.8℃
⚫︎ 袋に入れて5時間:26.1℃
⚫︎袋に入れて72時間:27.3℃
⚫︎袋から出して30分:48.1℃
⚫︎ 袋から出して19時間(発熱時間合計20時間):43.0℃

今回の実験では、一時停止時間「8時間」「24時間」「72時間」のすべてで、発熱合計時間がパッケージ通りの20時間を達成しました。

少なくとも、72時間以上一時停止が可能です。

袋の素材で結果が変わる?

次は、袋の素材や形状で結果は変わるのかを4つの素材で試してみます。

ジッパー付きポリ袋①は、ここまでの実験で使ってきたものと同じものです。この実験では、①よりも密閉度が高そうなアルミ製ジッパー付き袋②も試します。

また、薄手ポリ袋③はカイロを入れたらできるかぎり「ギュッ」と口を結んで空気の遮断を試みます。食品用密閉容器④は箱型で、袋よりは空間があり空気が抜けきれないことが懸念点です。

結果は、「ジッパー付きポリ袋」「アルミ製ジッパー付き袋」は問題なく一時停止できました(記事冒頭のジッパー付き袋を使った2時間の一時停止の実験と同様の経過をたどりました)。

一方で、③薄手ポリ袋は袋に入れている最中はしっかり温度が下がっていたものの、発熱合計19時間を超えたあたりで36.6℃に。パッケージに記載の20時間まではわずかに届きませんでした。

しかし、きつく口を結んだ場合、取り出す際にほどくのは少し面倒に感じます。結んで、ほどいてを繰り返した際には袋自体が傷つき破れることも考えられます。

また、④食品用密閉容器は容器に入れたまま温度が計りにくいため計測できませんでしたが、容器の上から触ると温かさを感じ温度が下がっていないようでした。

使い捨てカイロの一時停止には、空気をシャットアウトして密閉することが重要です。

気を付けたいポイント

実験を繰り返すうちに、2点気づいたことがありました。

袋の耐久性をチェックしましょう

一時停止は密閉が重要なので、強度がある袋を選んだ方が良さそうです。ジッパー付きポリ袋は何度か使っていると破けたり、何かの拍子に穴が開いたりすることが考えられます。そのため、厚手の素材で作られている袋を選ぶと良いでしょう。今回使ったアルミ素材の袋は、しっかりしたつくりでおすすめです。

貼るタイプには使いにくいかも

今回の実験では、すべて「貼らないタイプ」のカイロを使ったため問題ありませんでしたが、貼るタイプは一時停止中に袋に貼り付いてしまい、袋が破れる原因になることも考えられます。

また、一度はがしたカイロは粘着力が落ちやすくなるため、再び衣服に貼ることは難しくなるかもしれません。

まとめ

使い捨てカイロの一時停止は「通勤時のみ使いたい」など、普段使いのニーズにも応える確かなテクニックでした。袋を一枚用意するだけで済むため、取り入れやすいですね。

カイロは誤った使い方をすると、低温やけどなどの危険もあります。使い捨てカイロの一般的な使用についての注意点は、こちらの記事で詳しく紹介しています。

<こちらの記事もよく読まれています!>→こうすればもっと温かい!使い捨てカイロの効果的な貼り方と、使い方の注意点

使い捨てカイロは、冬の日常生活や防災に欠かせない便利なアイテムです。防災ポーチに入れて持ち歩くこともおすすめします。上手に使いながら、寒い季節を乗り切りましょう!

<執筆者プロフィル>
シマサキアヤ
フリーランスライター

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