袖口が伸びてきたら？匂いが気になる時は？ ニットを長持ちさせる”6つのコツ”。プロに聞いた日々のケア方法【FUDGE dig. ｜フェアアイルニットとお手入れ】

FUDGEお馴染みの着こなしやアイテムを“ディグる（深掘りする）”新連載【FUDGE dig.】。
第4回のテーマは、スコットランド・フェア島発祥の幾何学模様「フェアアイルニット」。
冬のワードローブに欠かせないこのアイテムを、長く愛用するために大切なのが“お手入れ”です。
繊細な柄や編み模様を美しく保つには、ちょっとしたコツが必要。

でも、いざ自分で洗おうと思うと「やり方がよくわからない……」という人も多いのでは？

そこで今回は、クリーニングブランド〈LIVRER（リブレ）〉を運営する「洗濯ブラザーズ」に、フェアアイルニットにも応用できる“日頃のお手入れのコツ”を教わりました。

フェアアイルニットをきれいに保つ、6つのポイント

 

Q1.着用後のケアはどうしたらいいの？

A. ブラシでホコリを落として、繊維を整える

脱いだあとは軽くブラッシング。表面についたホコリやチリを落とすだけで、毛玉や汚れの蓄積を防げます。特に袖や脇、襟もとなど、摩擦が起きやすい部分を中心に。ウール専用のやわらかいブラシを使うと、繊維がふっくらと整います。

 

Q2.匂いや汗が気になる時は？

A. スチームアイロンを遠めからあてて、除菌＆消臭。
スチームの蒸気を軽くあてるだけで、ニット特有の匂いや湿気をすっきりオフできるんです。直接触れない距離から、全体にふんわりと蒸気を行き渡らせるのがポイントです。乾いたあとに軽くブラッシングすれば、毛並みも整います。

 

Q3.毛玉ができたら？

A. こちらもまずはブラッシング。できた毛玉はシェーバーで優しくケア。

毛玉は、バッグの擦れや重ね着の摩擦が原因。日常的にブラシでケアしておくと、毛玉の発生を防げます。もしできてしまったら、無理に引っ張らず、電動シェーバーなどで表面をなでるように優しく取り除きましょう。

 

Q4.袖口や襟の編みが伸びてきたら？

A. 手洗いをして、形を整えながら乾かす

着用を重ねるうちに袖口や襟、裾が少し伸びてきたら、ぬるま湯でやさしく手洗いし、平干しの状態で形を整えながら乾かしましょう。乾く過程で繊維が引き締まり、自然と元のシルエットに近づきます。

 

Q5.オフシーズンにした方がいいことは？

A. “しまい洗い” or クリーニングで、汚れを残さないのが鉄則
汚れが残ったまま収納すると、虫食いやカビの原因に。オフシーズンに入る前には、しばらく出番のない服を“しまい洗い”できれいにしてから、気持ちよく収納しましょう。薄いハンガーで吊るすと型崩れするので、厚みのあるハンガーか畳み保管がおすすめ。

防虫剤は“下に向かって”効果を発揮するため衣類の上に、除湿剤は“湿気が下に溜まる”のでクローゼットの下に置くのが正解です。

 

Q6.日々の保存方法は？

A. 畳んで保管が基本。お気に入りには「ゴーストハンガー」もおすすめ。

ハンガーにかけたままだと、ニットが自重で伸びてしまうことも。基本は畳んで保管し、詰め込みすぎないようにゆとりを持たせて。クローゼット内の風通しを意識してあげることも大切です。

 

お気に入りの一枚には「ゴーストハンガー」！

特にお気に入りのニットには、まるでオバケのような形状がユニークな「ゴーストハンガー」がおすすめ。型崩れ防止・時短・省スペースを同時に叶えてくれる頼もしい味方。見た目だけじゃない、実力派のハンガーです。おしゃれなデザインのフェアアイルニットをかけておけば、アートのようにもなるかも？

ゴーストハンガー／リブレ（LIVRER） ￥5500

 

 

＼アドバイスをくれたのはこの方々！／

洗濯ブラザーズ

毎日の洗濯を楽しくハッピーにするための活動をするプロ集団。富ヶ谷、三宿、横浜の3エリアでクリーニング店〈LIVRER（リブレ）〉を運営。“脱ドライクリーニング”を掲げ、国内外の有名アーティストの衣装ケアで培った知識と経験を、日々の暮らしへとシェアしている。初の著書『間違いだらけの洗濯術』は、洗濯本としては異例の9万部を突破。彼らがプロデュースするオリジナル洗剤や洗濯に関する便利アイテムも人気を集めています。

Instagram： @sentaku_brothers

 

illustration_Eri
edit ＆ text_Yanase Rei