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「まさかここまでやるとは…」大河俳優の“並外れた名演”に衝撃…「こんなにハマったドラマない」大絶賛の秀逸作

  • 2025.12.5

ドラマの中には、賛否両論を巻き起こしながらも強烈な印象を残す作品があります。今回は、そんな中から"尖った描写に絶賛が集まったドラマ"を5本セレクトしました。

本記事ではその第4弾として、ドラマ『おいしい給食』(テレビ神奈川 / tvk ほか)をご紹介します。給食をこよなく愛する中学教師と、自由な発想で給食を味わう生徒が繰り広げる前代未聞の"給食バトル"とは――?

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

あらすじ

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映画「おいしい給食 Road to イカメシ」公開記念舞台あいさつに登壇した市原隼人(C)SANKEI
  • 作品名(放送局):ドラマ『おいしい給食』(テレビ神奈川 / tvk ほか)
  • 放送期間:2019年10月16日~12月18日
  • 出演:市原隼人 (甘利田幸男 役)

1984年の夏。常節中学校の校門前では、教師と当番の生徒たちが並び、登校してくる生徒に元気よく声をかけていました。その列の中に立つ教師・甘利田幸男(市原隼人)には、誰にも打ち明けられない秘密がありました――。それは、給食を心から愛し、給食を粗末にする者を絶対に許せない“給食絶対主義者”であることです。

彼にとって給食は、一日の中で何よりも待ち遠しい時間であり、学校に来る理由といっても過言ではありません。しかし、教師が生徒以上に給食を楽しみにしていると知られれば、威厳を失いかねないため、甘利田はその情熱を誰にも悟られないよう胸の奥にしまい込んでいました。

そんなある日、彼の前に一人の生徒が現れます。神野ゴウ(佐藤大志)――給食を愛するあまり、新しい食べ方や味わい方を探求する13歳の少年です。ゴウは甘利田に対し、「どちらが給食を“おいしく食べるか”」という挑戦状を叩きつけます。こうして、教師と生徒による前代未聞の“給食バトル”が幕を開けるのでした――。

80年代の学校を舞台に描く“給食愛”の学園ドラマ

ドラマ『おいしい給食』は、1980年代の中学校を舞台にした学園グルメコメディーです。企画・脚本を永森裕二さん、監督・脚本を綾部真弥さんと田口桂さんがつとめ、2019年10月にテレビ神奈川、TOKYO MX、BS12トゥエルビ他で放送がスタートしました。

主演の市原隼人さんが演じるのは、給食をこよなく愛する中学教師・甘利田幸男です。教師でありながら給食を一番の楽しみにしている“給食絶対主義者”の甘利田と、自由な発想で給食を味わう生徒・神野ゴウ(佐藤大志)が、「どちらがおいしく給食を食べるか」を競う物語です。

副担任の御園ひとみ役には武田玲奈さんが出演。さらに、豊嶋花さん、辻本達規さん、いとうまい子さん、酒向芳さんなど個性豊かなキャストが脇を固めています。

なかでも、武田玲奈さんの演技には「可愛い」「このドラマでファンになった」といった声が多く寄せられました。「このドラマには欠かせない存在」と、熱い支持を集めています。

2019年のドラマ放送を皮切りに、シリーズは劇場版との連動で次々と拡大。翌年公開の『劇場版 おいしい給食 Final Battle』(2020年)では、給食廃止の危機を前に、甘利田と神野の“給食バトル”がクライマックスを迎えました。続く『season2』(2021年)では新たな学校へ転勤した甘利田が再び神野と対峙し、『劇場版 おいしい給食 卒業』(2022年)で3年間の物語が一区切り。さらに『season3』(2023年)では舞台を北海道・函館に移し、地元の食文化を交えた新たな給食バトルが繰り広げられました。そして2024年には『劇場版 おいしい給食 Road to イカメシ』、2025年10月24日にはシリーズ第7弾となる『おいしい給食 炎の修学旅行』が劇場公開されました。

本作の魅力は、鯨の竜田揚げやソフトめん、ミルメークなど、昭和世代にはたまらない懐かしの給食メニューが毎話登場するところにあります。昭和の学校文化をリアルに描き、誰もが体験した“給食”を通じて、笑いと懐かしさの両方を楽しめる作品です。

主演の市原隼人さんは本作を通じて新たな表現に挑み、俳優としての幅を大きく広げました。現在放送中のNHK大河ドラマ『べらぼう~蔦重栄華乃夢噺~』では鳥山検校役をつとめ、盲目の高利貸しという難役に挑戦。冷徹さの裏にある人間味を丁寧に描き出し、演技の深みをさらに増しています。『おいしい給食』シリーズが長く愛され続けているのは、市原さんの多彩な表現力と作品の普遍的な魅力が調和しているからだと言えるでしょう。

「どう食べるか」で魅せる唯一無二の食ドラマ

本作の見どころは、主演・市原隼人さんが演じる中学教師・甘利田幸男の“給食絶対主義者”ぶりです。シリアスな役柄の多い市原さんが、給食への情熱を爆発させる姿はまさに圧巻。「まさかここまでやるとは…」と評されるほどの熱演で、給食のために出勤する教師という奇抜な設定を見事に体現しています。拳を突き上げて歓喜し、独特のテンションで給食を語る姿は一度見たら忘れられません。さらに、生徒・神野ゴウとの真剣勝負も見応えがあります。

本作のテーマは、誰もが経験した「給食」という共同の記憶を、創意とユーモアで描くこと――。決められたメニューの中で“どう工夫して食べるか”という発想を軸に、日常の「食」を新しい視点で描いています。一般的なグルメ作品が「何を食べるか」を重視するのに対し、本作は「どう食べるか」を掘り下げた点が大きな特徴です。この独自の構成が、多くの視聴者を魅了し続けています。

一部で、設定は面白いけど合わなかったといった意見もありましたが、その一方で、「こんなにハマったドラマない」「人生で一番面白かった」「文句なしの名作」「神ドラマ」「日本ドラマの最高傑作」といった絶賛の声が続出。

斬新な発想と個性豊かなキャラクター、そして誰もが共感できる“給食”という題材を通して、多くの人の記憶と感情を呼び起こしたドラマ『おいしい給食』――。まさに“尖った描写に絶賛が集まったドラマ”という言葉がふさわしい一作です。


※記事は執筆時点の情報です