自分に合う香水【選び方とつけ方】ゲランのスターパフューマーが指南

教えてくれたのは…

ゲラン専属調香師＆フレグランス クリエイション ディレクター

デルフィーヌ・ジェルクさん

パリでファッションを学んだ後、調香師の道に。2014年にゲラン初となる女性の専属調香師に任命された後、ソフィア・コッポラ監督の映画『マリー・アントワネット』からインスパイアを受けたフレグランス「ラ プティット ローブ ノワール」を発表し、世界中で人気を博す。その後も数々の名作を生み出し、この秋発表された、「ラール エ ラ マティエール（ゲランのプレミアムなフレグランスライン）」の新作、「ベチバー フォーヴ」も注目を集めている。

自分に似合う香りはどうやって見つければいいのでしょうか？

デルフィーヌ・ジェルクさん

香りの種類を選ぶ前に考えるべきは、その香りでどうなりたいか。その香りによって周囲の人に何のメッセージを届けたいのか。あるいは、まとうことで自信を持ちたいのか、リラックスした気分になりたいのか。香りにはさまざまな作用があるので、そこを明確にすることが、まず必要です。

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デルフィーヌ・ジェルクさんおすすめの香りはこちら

ポジティブマインドに！

ゲラン ラール エ ラ マティエール ペッシュ ミラージュ（オーデパルファン）

50ml ￥36190、100ml ￥50270、200ml ￥71940

フレッシュなピーチと深みを感じるレザー。そのコントラストに魅了される人気フレグランス。

デルフィーヌ・ジェルクさん

“Golden Peach”（黄金の桃）をイメージした香り。ハッピーな気分を喚起するピーチに官能的なレザーを組み合わせました。まとうだけで笑顔になれる、そんな香り。

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ハッピーな気分に！

ゲラン アクア アレゴリア ネロリア ベチバー（オーデトワレ）

75ml ￥15400

爽やかさとエレガントさを併せ持つネロリをキーに据えたフローラル グリーンノート。

デルフィーヌ・ジェルクさん

“アクア アレゴリア”は体と心が喜ぶ香りで構成されているフレグランスシリーズ。明るいネロリやバジル、ベチバーの組み合わせが、明るく、幸せな気持ちに。

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リラックスしたいなら

ゲラン ラール エ ラ マティエール エルブ トゥルブラント（オーデパルファン）

100ml ￥50270、200ml ￥71940

軽やかなムスクとローズマリーなどのフレッシュなハーブにオレンジブロッサムが爽やかな表情を加えるリラクシーな香り。

デルフィーヌ・ジェルクさん

慌ただしい平日から解放される日曜日をイメージ。真っ白なTシャツにデニムで、オーガニックマーケットにハーブを買いに行く。そんなシーンが思い浮かぶとってもクリーンな香りで、穏やかで、ホッとした気分に。

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香水は体のどの部分につけるのが正解ですか？

デルフィーヌ・ジェルクさん

選び方と同じく、どう楽しみたいかによってつけ方は変わります。自分で自分を鼓舞したい、そんなときにはパルスポイントと呼ばれる、手首や首筋、膝の裏などといった、体の中でも体温が高く脈を感じるポイントにつけると柔らかな香り立ちに。髪がある程度長い方でしたら、髪の毛につけると、頭を動かすたびにふわり、ふわりと優しく香りを感じることができますよ。その香りで自分自身をアピールしたいならば、全身に！

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香りのレイヤードを成功させる秘訣は？

デルフィーヌ・ジェルクさん

共通する香りを持つフレグランスを選ぶこと。たとえば、「ラール エ ラ マティエール タバコ ハニー」にはヴァニラが使われているので、これに、ゲランを象徴するヴァニラの香り「ヴァニーユ プラニフォリア エクストレ 21」を組み合わせるなど。ヴァニラの香りが、異なる２つのフレグランスの架け橋になってくれるのです。最初にメインとなるフレグランスをパルスポイントにつけて、全身にレイヤードする香りをまといましょう。

ただ、フレグランスを楽しむうえで大事なのは、自由に、クリエイティブに楽しむこと。ファッションと同じで、間違いはないのですから。

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ゲラン ラール エ ラ マティエール タバコ ハニー（オーデパルファン）

50ml ￥36190、100ml ￥50270、200ml ￥71940

ドライかつ扇状的なタバコアコードとまろやかに甘いヴァニラを組み合わせ、特別な魅力を引き出した大人に似合うフレグランス。

ゲラン ヴァニーユ プラニフォリア エクストレ 21

50ml ￥85800

メゾンを象徴する６つの香り「ゲルリナーデ」からなる“エクストレ”シリーズの１つ。厳選したハイグレードなヴァニラの香りを最大限引き出すため、21日間アルコールに浸す、ゲランの伝統的手法を採用。ヴァニラの甘さが恍惚へと誘うグルマンノート。

フレグランスにもトレンドはあるのでしょうか？

デルフィーヌ・ジェルクさん

ファッションのように短いスパンで、明確にトレンドが変わるということはありません。ただ、人気となる香りの傾向はありますね。今でしたら、淡い香り立ちのものより、強く、長く香るもの。そして、自身の個性を表現できる香りが人気だと感じています。特に若い方は個性を大事にしており、ファッションだけでは表現できないパーソナリティを、フレグランスの力を借りて表現されているなと感じています。一方、ヴァニラやフルーツといったスイートな香りには、普遍的な人気があります。スイートな香りには、人を笑顔にしてポジティブな気持ちに導く力があると思います。

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インタビュー中、「香りで人を幸せにしたい」と何度も口にしていたデルフィーヌ・ジェルクさん。VOCE読者が知りたいフレグランスの疑問にも、笑顔でたっぷり答えてくれました。彼女のアドバイスを参考に、より日常の中でフレグランスを楽しんで。

取材・文／中川知春