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気になる「アイフレイル」40代から備えたい老眼(老視)対策

  • 2025.10.10

10月10日は「目の愛護デー」。その1か月前、9月10日は「コンタクトレンズの日」でした。この日に合わせたメディアセミナーが開催。気になる「アイフレイル」について、慶応義塾大学眼科学教室教授・教室主任の根岸一乃さんが教えてくれました。

出典:シティリビングWeb

根岸一乃さんの講演「なんとなく見えにくいと感じていませんか?―アイフレイルと40代からの老眼(老視)対策」

出典:シティリビングWeb

そもそも「フレイル」とは、健康と要介護の中間の状態。生活習慣の見直しが肝になってきます。

加齢によって体力が衰えるのと同じように、目も衰えてきます。

小さい文字が見にくい、夕方になると見にくくなる、目が乾燥する、明るいところでまぶしい、目が疲れやすい、まばたきをしないとよく見えない、目がゴロゴロする、まぶたが下がってきた、めやにがでるなど、当てはまることがあれば要注意。

「アイフレイル」とは、健康な目と高度な視機能障害の中間を指します。自覚症状がないこともありますが、放置すると視覚障害につながります。そこに至る前の中間の時期に対処することによって、障害に進むのを防ぐことができるのです。

視機能障害は、健康寿命の短縮にもつながり、ほかのフレイルにも影響します。たとえば、読書ができない、自動車の運転ができない、段差や階段でつまづきやすい、人の顔がわからないなどです。身体活動、社会活動に影響するため、早めに対応していかなければなりません。

アイフレイルの原因となる病気には、「老視(老眼)」があります。

老視は、ピントを合わせる役目の角膜と水晶体が関係します。水晶体によるピント調節で遠くも近くも見ることが可能になりますが、水晶体は年齢とともに硬くなり、厚さを変えられなくなっていきます。これを適切に矯正しないと、読書、書き物、裁縫、スマホなど、日常生活に支障をきたすわけです。

老視の治療としては、老視用メガネ、遠近両用コンタクトレンズ、モノビジョンなどが一般的です。

老視用メガネは、近くを見るのに適した度数が入っているため、手元が見えますが、かけたままだと遠くが見えません。また、メガネには遠近両用メガネもあります。レンズの場所によって度数が違い、視線を移動することによって度数を使い分けます。

コンタクトレンズユーザーの老視対策には、コンタクトの上からメガネ使う“メガネ併用”と、“モノビジョン”があります。

モノビジョンとは、右が遠方、左が近方など、片目ずつ違う見え方にする方法です。両目で見たときに自然に脳が判断してくれますが、物の立体感、暗いところの見え方が劣るなど影響が出ることも。すぐに慣れる人となかなか慣れない人の個人差も大きいです。

また、使用しているコンタクトレンズを、遠近両用に変更することもあります。遠近両用コンタクトレンズ(同時視型)は、常にすべての度数を使いながら脳が最もピントが合っている見え方だけを認識してくれます。脳ってすごいですね。遠近両用コンタクトレンズの特性を理解して、適切に活用していくことが必要です。

未矯正の老視は、仕事や生活の質、健康にも影響するにもかかわらず、きちんと矯正できている人が多いのが現状です。早いうちから自分に合った老視対策を眼科医と相談しながら選んでいくことが大切です。

出典:シティリビングWeb

■日本眼科啓発会議 アイフレイル啓発公式サイト

https://www.eye-frail.jp/

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