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意外と迷う?【漢字クイズ】「表す/現す」どう違う?→気になる正解は?

  • 2025.11.1

日本語というのは実に複雑で、読み方は同じなのに漢字や意味が異なるという言葉が山ほど存在しています。文脈によって使い分けなければいけないので、時として面倒だと感じることもありますが、こういった細かな違いがあるからこそ、日本語は繊細で豊かな表現が可能になります。

今回はそんな同音異義語の中から「表す/現す」をご紹介します。みなさんは正しく使い分けることができますか?

問題

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「表す/現す」どう違う?

見える形にするべき対象が違う

「表す/現す」は、どちらも「あらわ(す)」と読みます。

「表す」は「感情や心など、内面的なものを具体的に目に見える形で示す」というような意味合いが強い言葉です。明鏡国語辞典を見ると「感情や考えなどをはっきりと見える形にして表に出す」や「ある手段を使って心や物事のありさまを表現する」などと記載されています。

それに対して「現す」は、「今まで見えていなかったものがはっきりと見えるようになる」という意味合いを持ちます。明鏡国語辞典には「はっきりと見える形をとって、その姿・形を表に出す」や「はっきりと観察できる形をとって、その内容や内面を表に出す」などと記載されています。

まだまだある「あらわす」

実は「表す/現す」意外にも「あらわす」と読む同音異義語があります。それが「著す」「顕す」です。

「著す」には「書物などを書く」という意味があります。「顕す」は「現す」と同じように「今まで見えていなかったものがはっきりと見えるようになる」という意味合いを持っているのですが、特に「価値や功績などの優れた行為」を人目にはっきりと分かるように示すという場合に用いられます。


参考文献:明鏡国語辞典

文(編集):そこさん

元国語科教員。一文字でたくさんの意味を持つ漢字に魅了され、大学では中国文学を専攻し、漢詩について研究。とても身近なのに、意外と深くは知らない漢字。読むだけでちょっと賢くなれる、そんな豆知識をお届けします!