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25年前リリース→170万枚超を叩き出した“軽やかなのに骨太”な変態的ソング 伝説バンドの帰還を告げた“再始動の新曲”

  • 2025.10.7

「25年前、あなたはどんな音で胸を高鳴らせていた?」

2000年の冬。2000年代の訪れとともに、街は少しずつざわめきと期待に包まれていった。受験を控えた学生、就職活動に走り回る若者、そして日常の中で変化の予感を探す人々――そんな時代の空気を切り裂くように響いたのが、あのバンドの再始動を告げる鋭い一曲だった。

JUDY AND MARY『Brand New Wave Upper Ground』(作詞:YUKI・作曲:TAKUYA)――2000年2月23日発売

沈黙を破った衝撃の一枚

グループとしての約1年間の活動休止を経て放たれたこのシングルは、ファンにとって待ちわびた“帰還の合図”だった。1990年代を駆け抜け、シーンの象徴となっていた彼らが一度歩みを止めたことは、多くの人にとって衝撃だった。しかし、その沈黙を破るかのように届けられた『Brand New Wave Upper Ground』は、再び全員を引き戻すだけのエネルギーを宿していた。

弾け飛ぶギターが描く“解放”

この楽曲の中心にあるのは、間違いなくTAKUYAのギターだ。テクニカルでありながら変態的とも評されるフレーズの連続は、聴く者を一瞬で別世界へと連れ去る。ただ派手なだけではなく、構造的に緻密で、しかもポップな感覚を失わない。ギターサウンドの隙間からは、バンドが再び動き出した喜びと昂揚感があふれてくるようだった。

そしてその上でYUKIのボーカルが、自由に飛び回る。透明感のある声がギターの暴れ回るフレーズと交錯し、曲全体に独特の高揚感を生み出していた。恩田快人のベースはボトムをしっかりと支えながら疾走感を生み出し、五十嵐公太のドラムは核としてサウンドを躍動させた。

ロックでありながらも、ポップスの華やかさを忘れない。その絶妙なバランスが、JUDY AND MARYらしさを象徴していた。

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1998年、JUDY AND MARY東京ドームライブより (C)SANKEI

ポカリスエットと響き合った“爽快感”

『Brand New Wave Upper Ground』は、大塚製薬「ポカリスエット」のCMソングとしても起用された。美しい青空の映像とともに流れるこの楽曲は、清涼飲料のイメージと驚くほど調和していた。テレビから流れるたびに、日常に少しだけ新しい風が吹き込むような感覚を覚えた人も多かったはずだ。

JUDY AND MARYが示した“集大成”

この楽曲がリリースされた直後の2000年3月には、ベストアルバム『FRESH』が発売され、170万枚を超える大ヒットを記録した。『Brand New Wave Upper Ground』もその中に収められ、バンドの歴史を総括する一枚として多くの人の手に渡った。

休止を経て届けられた新曲が、まさに彼らの歩みを彩る象徴としてベスト盤に刻まれたことは、JUDY AND MARYという存在の大きさを改めて示すものだった。

あの時代の空気とともに

25年前、街の雑踏に溶け込みながら流れてきた『Brand New Wave Upper Ground』は、単なる“再始動のシングル”ではなかった。それは、沈黙を越えたバンドの生命力が、リスナーの心に直接突き刺さった瞬間だったのだ。

新しい世紀を目前にして、誰もが不安と期待を抱えていた時代。そのわずか1年後に解散を迎えることを思えば、この楽曲は彼らの輝きを永遠に刻んだ最後期の象徴でもある。 あの音が胸を震わせた感覚は、今も記憶の奥で鮮烈に蘇る。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。