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「なにこれ…ヤバすぎ…」30年前、“英語詞”で話題を呼んだハリウッドソング「マジでかっこいい」世界に挑戦した一曲

  • 2025.10.5

「30年前の春、あなたはどんな音に耳を傾けていた?」

1995年の街には、新しい時代への期待と、どこか浮き立つようなムードが同居していた。カラフルな広告が並ぶ繁華街、レンタルビデオ店の棚に並ぶ洋画のパッケージ、そしてテレビからは海外映画の予告編が次々と流れていた。そんな時代の風をまといながら、J-POPの枠を軽やかに飛び越えた一曲が響き渡った。

CHAGE and ASKA『Something There』(作詞・作曲:飛鳥涼・英語詞:CHARLIE MIDNIGHT)――1995年5月10日発売

世界とつながる歌声

『Something There』は、ハリウッドの実写映画『ストリートファイター』のエンディング・テーマとして起用された。映画のオリジナルサウンドトラック盤に収録され、シングル発売よりも先にアメリカで発表されたことからも、その国際的な位置づけが際立っていた。日本のアーティストがハリウッド作品に楽曲を提供することは当時としても珍しく、国内のファンにとっては誇らしい出来事でもあった。

加えて、日本航空のCMソングにも採用され、映画館とテレビの両方から流れることで、楽曲は広く耳に届く存在となった。海外と日本をつなぐダイナミックな広がりを持ったシングルは、彼らのキャリアの中でも特にユニークな位置を占めている。

異色の英語詞シングル

これまで日本語の情感豊かな歌詞で数々のヒットを飛ばしてきたCHAGE and ASKAが、あえて英語詞で挑戦したことは大きな話題を呼んだ。

英語詞は、CHARLIE MIDNIGHTが担当。彼の言葉と飛鳥涼のメロディが交わることで、世界基準のポップスに肩を並べる響きが生まれた。

シンセサイザーとギターが織り成すサウンドは、90年代半ばのグローバルなポップロックの潮流に呼応しながらも、二人の歌声がしっかりと中心に据えられている。CHAGEの鮮やかな声とASKAの伸びやかな歌声が、異国の言葉を通じて新鮮な表情を見せたのだ。

50万枚を超えるセールス

このシングルは最終的に50万枚以上を売り上げ、英語詞という挑戦作でありながらも多くのリスナーに受け入れられた。その背景には、当時の映画人気やタイアップの力だけでなく、やはりCHAGE and ASKAが持つメロディの普遍性があったといえるだろう。彼らの旋律は言語を超えて響くことを、この曲が証明してみせた。

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CHAGE and ASKA-1990年代撮影 (C)SANKEI

90年代半ばの空気を映した一曲

『Something There』がリリースされた1995年は、世界と日本の距離が急速に縮まりつつあった時代。インターネットが広まり始め、海外のエンターテインメントがより身近になっていく中で、この楽曲はその潮流を象徴する存在だった。

一方で、J-POP全盛期の真っただ中にあった日本の音楽シーンにおいても、英語詞シングルが大きなヒットを記録することは稀だった。「日本語の名曲」ではなく「世界と響き合う曲」として成功を収めたこと自体が、彼らの実力と柔軟さを示していたといえる。

時代を越えて残る余韻

CHAGE and ASKAは、その後も大規模な海外公演を行うなど、国境を越えた活動を積極的に展開していく。『Something There』は、そうした歩みの前触れとしても位置づけられるだろう。

振り返れば、1995年の街角で耳にしたこの曲は、ただのタイアップソングではなく、「日本から世界へ」というメッセージを秘めた一曲だった。春のざわめきとともに流れてきたその響きは、今もなお色褪せず、あの時代が持っていた希望の広がりを鮮やかに思い起こさせてくれる。

現に、令和7年を迎えた今も「歌唱力に痺れた」「マジでかっこいい」「ノックアウトされた」「なにこれ…ヤバすぎ…」と称賛の声で溢れている。


※この記事は執筆時点の情報に基づいています。