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ゲノム予防医療の研究を支援。アナ・ウィンターらが初のFranca Fund Galaを11月に開催

  • 2025.8.22

来たる11月、映画監督兼フォトグラファーのフランチェスコ・カロッツィーニ、カタール博物館庁議長のシェイカ・アル=マヤッサ・ビン・ハマド・ビン・ハリーファ・アル=サーニー、そしてコンデナストのチーフ・コンテンツ・オフィサーおよび『VOGUE』のグローバル・エディトリアル・ディレクターのアナ・ウィンターが、初のFranca Fund Galaをドーハにて共催する。今回発足するこのガラは、2016年に肺がんにより他界したカロッツィーニの母親で、長年イタリア版『VOGUE』のエディトリアル・ディレクターを務めていたフランカ・ソッツァーニを偲んで、ゲノム予防医療の研究資金を募ることを目的とする。

「私たち親子の間には、強い絆がありました。母は長年シングルマザーで、若くして亡くなったこともあり、彼女を偲ぶ何かをどうしてもやりたかったのです」とカロッツィーニは言う。母が肺がん、中でも希少がんという診断を受けたことがきっかけで治療法を探し始めたカロッツィーニは、やがてハーバード大学の臨床専門医のロバート・E・グリーンの存在を知る。だが、不運にもソッツァーニの病状は十分な治療が施せないほど進行していた。2016年12月にソッツァーニは息を引き取り、彼女の死を受けて、カロッツィーニはグリーンとアーティスト兼実業家のデビッド=アンドリュー・ウォラックとともに、The Franca Fund for Preventive Genomicsを設立。軽度な病から命に関わる疾患まで、あらゆる病気の発見、治療、予防のための遺伝子研究を支援する財団となっている。

2018年にハーバード大学医学大学院とブリガム・アンド・ウイメンズ病院で発足した当財団はこれまで、ピーター・リンドバーグの写真作品を用いたザラZARA)のTシャツスウェットコレクションといったソッツァーニの私物の展示と販売や、ジュリアン・ムーアサルマ・ハエック、イマンなどが表彰されたアワードディナーの開催を通して資金を調達。それでも「まだまだできることがある」とカロッツィーニはたびたび感じていたと言う。そこでシェイカ・アル=マヤッサ・ビン・ハマド・ビン・ハリーファ・アル=サーニーとともに思いついたのが、今回のFranca Fund Galaだ。

「母の信念、そして彼女が芸術とファッションで遺した功績を理解してくれる人と一緒に何かをしたかったのです」とカロッツィーニは語る。共通の趣味を持つシェイカ・アル=マヤッサと、ソッツァーニは生前付き合いがあった。「彼女のほうから、今回のガラを主催することを申し出てくれました」と、カタール博物館庁議長のほかにも、中東・北アフリカ地域(MENA)の若手デザイナーを支援する非営利団体Fashion Trust Arabiaの共同議長を務めるシェイカ・アル=マヤッサについてカロッツィーニは言う。

ガラはデザイン、ファッション、テクノロジーなどのクリエイティブな分野で活動するイノベーターや起業家向けのカタールの複合施設M7とコラボレーションで開催される。当日のゲストリスト、会場、ドレスコード、エンターテインメントに関する詳細は近日発表予定だが、イベントに対するカロッツィーニの思いはすでに熱い。「(ゲノム予防医療の)研究を支援し、多くの人にとって特別な存在だった母を讃える会になります」

Text: Leah Faye Cooper Adaptation: Anzu Kawano

From VOGUE.COM

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