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「倫理観おかしい」「ありえないでしょ」制作過程の“問題対応”に厳しい声も…だけど「相当な覚悟を感じる」“圧巻の快演”光る名映画

  • 2025.9.4

映画鑑賞の醍醐味は、必ずしも爽快感や感動だけではありません。なかには観終わった後、心にずっしりと重い何かを残し、なんとも言えない複雑な気持ちにさせる作品が存在します。今回は、そんな“後味が悪い”邦画5選をセレクトしました。

本記事では第1弾として、2024年公開の映画『先生の白い嘘』(松竹ODS事業室/イノベーション推進部)をご紹介します。

※本記事は、筆者個人の感想をもとに作品選定・制作された記事です
※一部、ストーリーや役柄に関するネタバレを含みます

“後味が悪い”邦画『先生の白い嘘』

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トークイベントに出席した奈緒(C)SANKEI
  • 作品名(配給):映画『先生の白い嘘』(松竹ODS事業室/イノベーション推進部)
  • 公開日:2024年7月5日

あらすじ

鳥飼茜さんの同名漫画を原作に、監督・三木康一郎さん、脚本・安達奈緒子さんで実写映画化。

高校教師の原美鈴(奈緒)は、女性であることの不平等さを感じながらも、その気持ちに蓋をして日々を過ごしていました。ある日、親友である渕野美奈子(三吉彩花)から婚約者として早藤雅巳(風間俊介)を紹介されますが、彼はかつて美鈴に深い心の傷を負わせた張本人でした。

美鈴は早藤を憎みながらも、彼との関係を断ち切ることができません。彼との行為を通じて、これまで抑圧してきた性への欲望に目覚めていく自分に戸惑いを隠せませんでした。

そんなある日、美鈴は担任をしているクラスの男子生徒・新妻祐希(猪狩蒼弥)から打ち明けられた性の悩みに対し、思わず本音を漏らしてしまいます。思いがけない美鈴からの言葉に動揺しながらも、自分に素顔を見せてくれた先生に、新妻は次第に惹かれていくのでした―。

観客「ありえない」制作の裏で物議を醸した出来事

奈緒さん主演で実写化され、その衝撃的な内容で大きな話題を呼んだ映画『先生の白い嘘』。しかし、その制作過程においても、本作は大きな議論を巻き起こしました。きっかけは、物語の根幹をなす性的なシーンの撮影を巡る制作上の判断。出演者がインティマシー・コーディネーターの導入を要望したにもかかわらず、監督がその提案を断っていたのです。

インティマシー・コーディネーターとは、ヌードや性的な接触を含むシーンの撮影時において、演者の心身の安全や尊厳を確保しつつ、より良い表現を追求できるようサポートする専門家のこと。この事実がメディアで報じられると、SNSなどを中心に「倫理観おかしい」「ありえないでしょ」といった厳しい声が相次いだようです。

この反響を受け、公開初日である2024年7月5日の舞台挨拶では、稲垣竜一郎プロデューサーと三木康一郎監督が当時の認識の誤りと配慮不足を認めて関係者各位に謝罪しました。この出来事は、映画界における労働環境やハラスメント対策のあり方、そして俳優の尊厳を守るための環境整備について、業界内外に大きな議論を提起するきっかけとなりました。

映画『先生の白い嘘』の見どころ※ネタバレあり

映画『先生の白い嘘』の見どころは、現代社会に根深く存在する男女間の性の格差という、非常に繊細かつ重要なテーマに真っ向から切り込んでいる点です。主人公の高校教師が、自身の過去のトラウマと向き合いながら、生徒や友人との関係の中で抱える葛藤や社会への違和感が、痛々しいほどリアルに描かれています。

また、本作で主演を務めた奈緒さんの演技には目が離せません。心の内に複雑な感情を秘めた主人公を鬼気迫る演技で体現しており、その表現力は観る者を圧倒します。また、脇を固める風間俊介さんや三吉彩花さん、猪狩蒼弥さんの演技も圧巻です。SNSでは「奈緒さんの表情や演技が光っていて新境地ではないか」「俳優陣の演技が本当に素晴らしい」「相当な覚悟を感じる」など、絶賛のコメントで溢れていました。

一方で、テーマが非常に重く、精神的に辛い描写も多いため、「重たくて背けたくなった」「胸糞悪かった」といった反応もありました。しかし、それと同時に、「主人公が強くてカッコ良くて魅力的」「嫌味なく主人公の目線がスッと入ってくる」など、称賛の声も多く上がっていました。

まだ映画『先生の白い嘘』を観たことがない方、また本記事を読んで興味を持っていただけた方は、“歪んだ感情を描いた痛切な物語”をぜひご覧ください!


ライター:天木拓海
映画・アニメ・ドラマなど、エンタメ作品を観ることを趣味としているライター。エンタメ関連のテーマを中心に、作品考察記事/コラム記事などを手掛ける。

※記事は執筆時点の情報です


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