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大人が意外と解けない算数 「80をその半分で割って20を足す」→計算できる?

  • 2025.9.27
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今回はSNSでも話題になった問題に挑戦してみましょう。

しっかり文章を読まなければ、正しい答えにはなりませんよ。

問題

80をその半分で割って20を足すと、いくつになりますか。
(SNSで話題になった問題を改題しています)

文章から数式を作り、計算をしてみましょう。

正しい数式を作れるでしょうか。

解説

今回の問題の答えは「22」です。

また、次のように求めることができます。

問題文は「80をその半分で割って20を足す」となっています。
「その半分」というのは「80の半分」なので「40」のことです。

つまり
80÷40+20
という式が作れます。

したがって
80÷40+20
=2+20
=22

よって、答えは「22」となります。

SNSで話題になった問題

今回紹介した問題は、SNSで話題になった問題を、数学の問題として改題したものです。

実はSNSで拡散されていたときは、次のような文章でした(数字は異なります)。

80を半分で割って20を足す

「その半分」という部分が「半分」となりました。

「その」がなくなっただけで、ほとんど同じ文章ですが、これは問題として成立していません。

さまざまな解釈ができるため、その答えをめぐってSNSで話題になりました。

「80÷40+20」と考える場合

「80を半分で割って20を足す」を「80÷40+20」と考えた人たちは、答えが「22」としました。

「80÷40+20」とするのは、今回冒頭で紹介した問題の場合ですね。

一見正しそうですが「80を半分で割る」というのが「何の半分なのか」が、文章からでは分かりません。

「その半分」としなければ「80÷40+20」という式にはなりません。

「80÷2+20」と考える場合

「80を半分で割って20を足す」を「80÷2+20」と考えた人たちは、答えが「60」としました。

これは「80を半分"で" 割る」を「80÷2」としています。

しかし、少し日本語が変ですよね。

「80を半分"に" 割る」であれば「80÷2」と考えることも可能です。

「80÷(1/2)+20」と考える場合

「80を半分で割って20を足す」を「80÷(1/2)+20」と解釈することもできます。この場合、答えは「180」です。

日本人でこの解釈をするのは少数派かと思いますが、英語圏ではこのように考えた方がいるようです。

元の問題文を英語にすると
80 divided by half plus 20
となります。

「half(ハーフ)」というのは、「半分」という意味ですが、「1/2(2分の1)」と訳すこともできます。

よって、「80を半分で割る」というのを「80÷(1/2)」としたのです。

まとめ

「80を半分で割って20を足す」という問題文は、「半分で割る」という部分がさまざまな解釈ができてしまいます。

そこで「80をその半分で割って20を足す」とすることで、正しい問題文になります。

「その」という一語ですが、あるかないかで意味が違いますね。

算数・数学の問題であっても国語力というのが必要になります!

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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