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大人が意外と解けない数学「57/95」→約分できる?

  • 2025.9.27
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分数の「約分」を覚えているでしょうか。

分母と分子を同じ数で割って、分母・分子の数を小さくすることですよね。

小学校で学習する内容なので、簡単に計算できるはずですが、数が大きくなると約分といえど難しくなってきます。

そこで今回は「大きな数でも簡単に約分をする方法」を紹介します。

問題

57/95を約分しなさい。

まずは自分自身で求めることができるでしょうか。

解説

今回の問題の答えは「3/5です。

どのように求めるのかを順に解説します。

通常約分をするときは、分母と分子の「共通して割れる数(公約数)」を探します。

つまり、今回は「57と95の公約数」ということになります。

少し数が大きいので、公約数を見つけるのが難しくなっています。

そこで、次の性質を利用しましょう。

「2つの数の公約数」は、「2つの数の差の約数」となる。

「57と95の公約数」は
95−57=38なので
「38の約数」になる。

「38の約数」は1、2、19、38の四通りあります。
よって、この四つの数のいずれかが「57と95の公約数」となる。

その四つをそれぞれ確認すると、57と95は19で割ることができると分かります。

57÷19=3
95÷19=5

したがって、今回の問題の答えは「3/5」です。

「2つの数の公約数」は、「2つの数の差の約数」となる理由

なぜ「2つの差の約数」を考えれば良いのか、その理由について、数学的な証明をしてみましょう。

まず2つの数をa、b(a>b)、その公約数をdとします。

約数ということは、その数を割ることができるので
a=md
b=nd
と表すことができます。

このとき、aとbの差を考えると
 a−b
=md−nd
=(m−n)d

dは「a−b」を割ることができます。つまり、dは「a−b」の約数です。

以上より「2つの数の公約数」は、「2つの数の差の約数」であることが分かります。

まとめ

今回は、約分をするときのテクニックを紹介しました。

「2つの数の公約数」は、「2つの数の差の約数」という簡単な性質ですが、意外と知らない人は多いのではないでしょうか。

初めのうちは難しいかもしれませんが、慣れると誰でも計算できるようになりますよ!

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」


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