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医師「なるべく避けて」→実は『大腸がん』のリスクを高めている可能性も…医師が教える“NGな生活習慣”とは?

  • 2025.9.6
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

大腸がんは、日本でもがんの中で罹患者数が多く、誰もが気にかけるべき病気のひとつです。でも「自分は大丈夫」と思っていませんか?実は、普段の何気ない生活習慣が大腸がんのリスクをぐんと高めてしまっている可能性もあるんです。医師たちも「なるべく避けてほしい」と口を揃えるNGな行動とは一体どんなものなのでしょう?この記事では、その原因や背景、具体的な生活の見直しポイントまで、わかりやすく解説していきます。

生活習慣が大腸がんリスクに?避けるべき行動の実態

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

大腸がんは、早期に発見すれば治癒する可能性が高いものの、生活習慣が大きく関わる疾患として知られています。では、どんな習慣がNGなのでしょうか?まず挙げられるのが「高脂肪・高カロリーの食事」です。ファストフードや揚げ物、脂っこい食事が続くと、大腸内の環境が悪化し、発がん性物質が増加しやすくなります。さらに、食物繊維不足も見逃せません。食物繊維は便通をスムーズにするだけでなく、有害物質の排出を助け腸内環境の改善に役立ちます。

また、運動不足も大腸がんリスクを押し上げる要素です。身体を動かさない生活は腸の動きを鈍らせ、便秘の原因に。便秘が続くと腸内に有害物質が長く留まるため、粘膜が刺激されてがんの発生リスクが高まると考えられています。加えて、アルコールの過剰摂取も危険。特に男性の大腸がん発症率と関連していることが多いので飲み過ぎには要注意です。

そして忘れてはいけないのが「喫煙」です。タバコに含まれる発がん性物質は身体全体に悪影響を与えますが、大腸にも悪影響を及ぼし、がんのリスクを高めると結論づけられています。

実践できる改善策とは?

なぜこれらの生活習慣が大腸がんに結びつくのか、その背景には「腸内環境の悪化」が関係しています。腸は免疫の要でもあり、健康のバロメーター。高脂肪な食事や運動不足は腸内の善玉菌を減らし、悪玉菌を増殖させがち。悪玉菌が増えすぎると、発がん性物質を産みだしてしまいます。

  • 食物繊維を多く含む 野菜・果物・海藻・発酵食品 を積極的に摂る
  • 脂肪分や加工肉の摂りすぎを控える
  • 毎日30分程度のウォーキングなど適度な運動をする
  • 禁煙・節酒を心がける

自分の健康を見直すきっかけとして、生活習慣の改善と検診受診を習慣化することが何より大切です。

大腸がんリスクを下げるために、できることを今日から始めよう!

大腸がんは決して他人事ではなく、私たちの生活習慣次第でリスクを大きく減らせる病気です。高脂肪・高カロリーな食事、食物繊維不足、運動不足、過度な飲酒や喫煙はできる限り控えましょう。代わりに、野菜中心の食事や適度な運動、節度ある飲酒、禁煙を意識して日々の生活を改善していくことが重要です。

そして忘れてはいけないのが、定期的な健康診断や大腸検査の受診。大腸がん検診で行われる検便検査(便潜血検査)で陽性となった場合には、放置せずに精密検査を受けましょう。また、内視鏡検査をまだ受けたことがない方は、40歳を目安に一度受けてみることをお勧めしています。自覚症状がなくても検査を受けることで、早期発見につながるでしょう。「何もなければそれで安心」「何か見つかれば早めに対処できる」、その一歩が、未来の健康を守る大切なきっかけになるはずです。


池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック 東京豊島院 院長:柏木 宏幸

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東京女子医科大学消化器内科に入局後、複数の医療機関で胃・大腸内視鏡を中心とした臨床経験を積み、同大学病院助教を経て2023年に現クリニックを開院。胃がん・大腸がんの早期発見と内視鏡検査の普及をミッションに掲げ、健康診断や生活習慣病の治療をはじめ、一般内科および消化器疾患の診療、内視鏡検査と幅広く取り組んでいる。また、クリニックのYouTube(https://www.youtube.com/@HKa-wb4jw)を通じて医療知識や内視鏡検査の重要性をわかりやすく発信し、医療情報の普及活動にも尽力中。

都内トップクラスの内視鏡設備を完備し、土日診療対応、胃・大腸カメラ同日検査、専門医による鎮静下内視鏡、女性医師による検査体制など、患者さんの苦痛を抑えたきめ細かな検査環境を提供。今後も一人でも多くの患者様が安心して内視鏡検査を受けられるよう、質の高い医療サービスを追求し続ける。

池袋ふくろう消化器内科・内視鏡クリニック東京豊島院:https://www.ikebukuro-cl.com

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