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医師「なるべく食べて」→皮膚の免疫力をアップさせる“食べ物”とは

  • 2025.11.30
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出典:photoAC(※画像はイメージです)

私たちの皮膚は体の中で最大の免疫器官のひとつといわれ、外部の刺激や細菌・ウイルスから守るために日々がんばっています。そんな皮膚の免疫力を支えるために、食事が関わっていることをご存知でしょうか?医師も「なるべく食べて」と推奨する、皮膚の免疫力がアップする食べ物について、掘り下げていきます。

皮膚の免疫力ってどういうこと?食べ物の役割を考える

皮膚は外界に直接触れるところ。だからこそ、雑菌や刺激から体を守る重要な役目を持っています。免疫力とは、簡単にいうと「病原体や異物から体を守る力」。そして皮膚には、ばい菌が入り込まないようにバリア機能を高めたり、炎症を抑えたりする免疫細胞がたくさん存在しているんです。

ここで注目したいのが、食べ物がその免疫力に与える影響。皮膚は常に生まれ変わっているため、栄養をもとに健康な細胞をつくり出すことが大切です。特に、ビタミンやミネラル、良質な脂肪酸などが関わっています。これらの栄養素は、皮膚のバリア機能や免疫細胞の活動をサポートすると考えられているのです。

つまり、「どんな食べ物をしっかり摂るか」で皮膚の免疫力に影響が出る可能性があります。

肌の免疫力アップに役立つと言われる栄養と食品たち

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出典:photoAC(※画像はイメージです)

では実際に、皮膚の免疫力を支えるとされる栄養と、それを多く含む食べ物を見ていきましょう。もちろん食生活全体のバランスも大切ですが、参考にしてみてください。

  • ビタミンC:抗酸化作用が期待でき、肌のコラーゲン生成にも関与。フルーツ(オレンジやキウイ)、ブロッコリー、赤ピーマンなどに豊富です。

  • ビタミンA(β-カロテン):皮膚や粘膜の健康維持に役立つとされる栄養素。にんじん、かぼちゃ、ほうれん草などの緑黄色野菜が豊富です。

  • ビタミンE:こちらも抗酸化作用に関連。ナッツ類やアボカド、植物油に含まれます。

  • 亜鉛:免疫細胞の働きに必要なミネラル。肉類、魚介類、豆類に多く含まれています。

  • オメガ3脂肪酸:炎症のコントロールに関わる脂肪酸。青魚(サバ、イワシ)、亜麻仁油、チアシードなどが代表的です。

これらの栄養素をバランスよく取り入れることで、皮膚のバリア機能の強化や免疫細胞の働きをサポートし、肌の免疫力アップの手助けとなるでしょう。一方で、ビタミンやミネラルを過剰に摂ればよいというわけではありません。偏らないようバランスのよい食事が大切です。

食事だけでなく、十分な睡眠やストレスの軽減、適度な運動も肌の免疫力には関係するため、トータルでの生活習慣の見直しもおこないましょう。

バランスよく取り入れることが大切

皮膚の免疫力を支える食材は、単に“美肌”のためだけではなく、全身の健康や免疫機能のサポートにもつながる可能性があります。肌トラブルの予防や回復の助けになることが期待される一方で、食事の内容だけで「すべてが解決」というわけではありません。食事や生活習慣を改善していくことが大切です。

今日から食材の魅力に目を向けて、あなたの肌と免疫のための食生活を見直してみてはいかがでしょうか。


監修者:PRIDE CLINIC 院長 久野 賀子(https://pride-clinic.com/)

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2017年東京医科歯科大学医学部医学科 卒業。
日大板橋病院にて初期研修終了後、湘南美容クリニックに入職し、5年半勤務。
新宿本院皮膚科医局長として通常の勤務だけでなく、新人医師の指導、VIP対応、トラブル対応に従事。
2024年11月新宿二丁目にPRIDE CLINICオープン。