1. トップ
  2. 50代女性「夕方になると滝のような汗が…」更年期の“ホットフラッシュ”和らげる方法は?【医師がズバリ回答】

50代女性「夕方になると滝のような汗が…」更年期の“ホットフラッシュ”和らげる方法は?【医師がズバリ回答】

  • 2025.8.22
undefined
出典元:photoAC(※画像はイメージです)

「突然、顔や頭が熱くなって大量の汗が出る…」そんな経験はありませんか?これは、更年期の代表的な症状であるホットフラッシュが原因かもしれません。ホットフラッシュは、多くの人が経験するものですが、その滝のような大量の汗に戸惑い、どう対応すれば良いのか悩む方も多いでしょう。今回は、なぜホットフラッシュで顔や頭から滝汗が出るのか、その背景や仕組みを探り、具体的にできる対処法についてわかりやすく解説します。快適な毎日を取り戻すヒントを見つけてくださいね。

ホットフラッシュの正体とは?顔や頭から汗が止まらない理由

夕方になるとホットフラッシュで顔や頭から滝のような汗がでることに困っています。何かいい対処法はありますか?(59歳・女性)

ホットフラッシュは主に更年期に訪れる症状で、体の温度調節が乱れ、急に顔や頭が熱く感じると同時に大量の汗が流れる現象のことを指します。この症状は、体の中のホルモンバランスの変化、特に女性ホルモンの減少が主な原因です。エストロゲンが減ることで、脳の体温調節中枢が敏感になり、わずかな体温の変化でも「暑い!」と感じやすくなるのです。

とはいえ、なぜ顔や頭だけ汗が多く出るのか、気になりますよね。顔や頭は他の部分に比べて血管が多く分布しており、体温を下げるために熱を放散しやすい場所とされています。そのため、ここからの汗の分泌が特に目立つのです。また、ホットフラッシュは数秒から数分間と短時間で起こり、その間に大量の汗が一気に出ることから「滝汗」と感じやすくなります。

そのほか、ホットフラッシュは精神的なストレスや疲労、睡眠不足なども悪化要因になりやすく、体調や環境により症状の重さが変わることも覚えておきましょう。

実体験に基づく対処法と暮らしの工夫でうまく付き合う

ホットフラッシュの汗の量を減らしたり、襲われた時にできる対処法はいくつかあります。まず、日常生活で気をつけられるポイントから紹介します。

衣服は通気性の良い天然素材のものを選び、重ね着を避けることで汗をかいても不快感を軽減できます。室内は涼しく保つようにし、扇風機や冷感シートを活用するのも有効です。また、水分補給はこまめに行い、体の水分バランスを保つことも大切です。

突発的にホットフラッシュが来たら、首元や顔を保冷剤や濡れタオルで冷やす、顔や頭を軽く扇ぐことで熱を和らげられます。深呼吸をすることで自律神経のバランスを整え、症状が和らぐ場合もあります。

また、ホットフラッシュを悪化させるストレスを減らすため、自分に合ったリラックス法を見つけるのも一つの手です。ヨガや軽いストレッチ、趣味の時間を楽しむなど、心の負担を軽くする活動が役立ちます。

場合によっては医師と相談し、ホルモン療法や漢方薬の利用を検討することもあります。治療法は人それぞれ異なるため、自分に合った方法を見つけていくのがポイントです。

顔や頭の滝汗もうまくケアして快適生活を目指そう!

ホットフラッシュによる顔や頭からの滝汗は、多くの人が経験する自然な体の反応です。原因は主にホルモンバランスの変化によるもので、体の温度調節機能が揺らいで起きる現象とされています。日々のちょっとした工夫や冷却法、リラックス法を取り入れることで、多くの場合その不快感を和らげることができます。

汗を気にせず過ごせる日が増えれば、心身のストレスも減り、ますます健康的な毎日を送れるようになるでしょう。もし症状が強い場合は、専門の医療機関で相談してみるのもひとつの方法です。ホットフラッシュとうまく付き合いながら、自分に合ったケア方法を探してみてくださいね。


監修者:浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。


※記事内の情報は執筆時点の内容です。
調査方法:インターネットサービスによる任意回答(自由回答式)
調査実施日:2025年8月7日