「更年期は女性だけだと思ってた…」59歳男性を襲った、医者への相談を戸惑うほどの“男性更年期”　その症状は？

「更年期」と聞くと、多くの人が女性特有のものと考えがちですよね。特に閉経前後の女性が経験する心身の不調、例えばホットフラッシュ（急な発汗）やイライラ、疲れやすさなどが代表的です。でも、最近汗が止まらないと感じている男性のあなた、実は男性にも「更年期のような症状」が現れることがあるんです。この記事では男性の更年期、いわゆる「男性更年期」について、その症状や原因、ケアのポイントをご紹介します。

男性も経験するホルモンバランスの変化とは？

更年期は女性だけと思っていましたが、ホットフラッシュが最近多く辛いです。
自分の意思とは関係なく、汗が止まらなくなり、それが収まったあとで疲れてしまいます。でも男の更年期は相談しにくいので、困ってます。（５９歳男性）

男性の更年期は「アンドロポーズ」とも呼ばれ、加齢によって主に男性ホルモン（テストステロン）の分泌量が徐々に減少することが原因です。

テストステロンは筋肉量、エネルギーレベル、気分、性欲など、さまざまな体の機能に関わっています。40代以降から変化が始まることが多いですが、個人差が大きいのも特徴です。

汗が突然増えたり、夜間に寝汗をかいたりするのは、ホルモンバランスの乱れからくる自律神経の影響も考えられます。また、疲労感や集中力の低下、気分の落ち込みなど、女性の更年期と似た症状を感じる男性が少なくありません。ただし、女性のように明確な閉経の時期はないため、気づきにくい側面もあるのです。

男性更年期の実際の症状と背景にある原因

男性更年期の症状は多彩で、汗の増加だけでなく疲労感、睡眠障害、性欲減退、気分変動などが挙げられます。

ホットフラッシュのような急な発汗に悩む男性もいますが、これは自律神経の不安定さやホルモン低下が関係しています。

背景には加齢のほかに、ストレス過多や睡眠不足、生活習慣の乱れも大きく影響します。仕事のプレッシャーや運動不足などが続くとホルモンのバランスを崩しやすくなります。医療機関での血液検査でテストステロンの数値を調べることも可能ですが、数値だけでなく症状の自覚も診断の重要なポイントです。

身近なケアとしては、規則正しい生活や適度な運動、バランスの良い食事が挙げられます。症状が気になる場合は専門医に相談してみるのも良いでしょう。

汗の悩みも理解してもらえる時代へ

今回の記事では、男性も更年期のようなホルモンバランスの変化を経験する可能性があることをお伝えしました。

汗が止まらず不快に感じることは決して珍しいことではなく、体の変化の一つのサインかもしれません。男性でも心身の不調として更年期を捉えることで、より健康的な毎日を目指すきっかけになるでしょう。

生活習慣の見直しや専門家に相談することで、自分に合った対策を探ることができます。汗をかく＝体からのメッセージと捉え、無理せず自分の体と向き合うことが大切です。

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監修者：浅草橋西口クリニックMo 頴川 博芸

静岡県沼津市出身。日本大学医学部中退、東海大学医学部卒業、順天堂大学大学院医学研究科修了。順天堂大学医学部附属静岡病院で初期臨床研修修了後、順天堂大学医学部附属順天堂医院、越谷市立病院、順天堂大学医学部附属練馬病院などを経て現在は浅草橋西口クリニックMo院長、順天堂大学医学部附属順天堂医院食道・胃外科非常勤助手。資格は日本専門医機構外科専門医、日本温泉気候物理医学会温泉療法医、日本医師会認定産業医など。趣味は旅行。

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調査方法：インターネットサービスによる任意回答（自由回答式）
調査実施日：2025年8月7日