「バッテリー80%未満」だけではない？限界スマホが告げる“買い替えサイン”「メーカーによっては7年も」

2025.8.13

しかし、物理的な故障だけでなく、機能的な側面も影響して、いつかは買い替えが必要になります。

そこで今回は、スマートフォンの寿命を決定づける「バッテリーによる経年劣化」「OSサポート切れ」について詳しく解説していきます。

スマートフォンの寿命を左右する要素

かつては2年おきに買い換える人が多かったスマートフォンですが、現在はスマートフォンの買い替えは4年程度に1度が一般的のようです。以前ほど故障が少なくなったことも考えられますが、2年周期で買い替えなくともスマホは性能的にも十分であると判断している人が多いのでしょう。

そもそも、性能に不満がなければいつまでも使えそうですが、いつまで使えるのでしょうか。

物理的な故障以外で考えられるスマートフォンの寿命は、主に以下の2つの要因になります。

１｜バッテリーによる経年劣化

ご存知だとは思いますが、スマートフォンの内蔵バッテリーには寿命があります。一般的に、リチウムイオン電池は500回程度の充電サイクルで劣化が進み、約2〜3年で性能が著しく低下してしまいます。充電の減りが早くなったり、突然電源が落ちるといった症状が出始めたら、バッテリーの寿命が近づいている証拠です。

バッテリーの容量が80％を割り込む場合は、買い替えを検討する目安となります。

［iPhoneでバッテリー容量を確認する方法］
1.［設定］から「バッテリー」をタップ

2.「バッテリーの状態と充電」をタップ

3.最大容量に％が表示される

また、バッテリー交換は可能ですが、端末によっては費用が高くついたり、性能面で劣ったりすることもあるので、よほどの短期間でなければ買い替えをしたほうがいいでしょう。

［バッテリーが劣化すると現れる主な症状］
・バッテリー持ちが悪くなる
フル充電しても、以前より早くバッテリーが減るようになります。

・動作が重くなる
バッテリーの供給電力が不安定になり、動作速度が意図的に制限される場合があります。

・突然シャットダウンする
バッテリー残量があるにもかかわらず、突然電源が落ちることがあります。

２｜OSサポートの終了

スマートフォンのOSのサポートが終了すると、新しい機能が利用できなくなるだけでなく、対応しないアプリが増えていきます。

なお、メーカーによってOSのサポート期間は異なります。iOSはサポート対象であればアップデートができますが、Androidはアップデートできない機種が決められ、更新が打ち切られることがあります。

Apple（iPhone）

一般的に、発売から5〜7年程度はOSアップデートが提供されます。古い機種でもセキュリティアップデートの対象になっており、Androidより長い傾向です。

Google（Pixel）

発売から7年間のOSアップデート、セキュリティアップデートを保証しています。加えて、新モデルと比較してサポート期間が短い過去のシリーズも3年から5年に延長しています。

Samsung（Galaxy）

発売から7回のOSアップデートと7年のセキュリティアップデートを保証し、サポート期間が長くなりました。ただし、今のところGalaxy S23以前は4回のOSアップデートと5年のセキュリティアップデートなど短めとなっています。

その他のAndroid端末

通常2〜4年間のOSアップデートサポートを提供します。比較的短い期間でサポートが終了するケースも少なくありません。

適切な使用期間とは？

バッテリーやOSサポート、故障リスク、コストパフォーマンスなどを総合的に考慮すると、スマートフォンの適切な使用期間は3〜5年が理想的です。

しかし、もう少し長く使いたいという人もいるかと思います。その場合は、バッテリー劣化を抑える工夫をすれば、4～5年間は快適に使用可能です。

ただし、OSサポート期間が終了するタイミングでの買い替えは必要になります。AppleやGoogle、Samsungの一部のモデルは長期間サポートされるため、5年程度使えるでしょう。

スマートフォンの買い替え時を見極めよう

スマートフォンの寿命は、故障以外にも、バッテリーの劣化やOSサポートの終了などの要因が複合的に絡み合っています。

できるだけ出費を抑えて長く使いたいという方は、バッテリーの劣化を防ぎつつ大事に使えば最長7年も使うことが可能です。

ぜひこの機会にご自分のスマートフォンのOSサポート期間を確認して、次の買い替え時を予測してみてください！

ライター：さかもとちひろ
家電・モノライター&デザイナー。オーディオやバッテリーなどの小型ガジェットを中心にモノ系やカルチャー、サービス、マネーなどを執筆。趣味は映画鑑賞と飼いねこと遊ぶこと。2級FP技能士
編集：TRILLニュース