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どうやって計算する?「時速15kmの自転車で1時間20分走ると海についた」→海までの距離は?

  • 2025.8.27
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小学校のころ習った速さの問題に、苦手意識を持っている人は多いかもしれません。この種の問題は、速さ・距離・時間の三つの要素をどのように式に組み込んだらよいか、分かりにくいところがありますね。

しかし、問題文の意味をしっかり押さえていけば、式を立てるのもさほど難しくないかもしれませんよ。

問題

家から自転車に乗り、時速15kmで走ったら、1時間20分後に海に着きました。
家から海までの距離を求めなさい。

解答

正解は、「20km」です。

どうやって答えを出せばよいのか、分かりましたか?

次の「ポイント」では、どのように式を作って計算すればよいのかを解説しています。ぜひ、ご覧ください。

ポイント

この問題のポイントは、「20分を時間単位に直すこと」です。

なぜなら、時速とは1時間で進む距離のことだからです。

時速15kmとは、「1時間で15km進む速度」という意味です。よって、この自転車が1時間走ると15km×1=15km、2時間走ると15km×2=30km、3時間走ると15km×3=45km進むことになります。

つまり、時速×時間で進んだ距離が分かるのです。

距離=時速×時間

さて、この自転車は1時間20分後に海についています。まず1時間走った分の距離は15km×1時間=15kmです。さらに20分走っているので、その間に進んだ距離を出したいですね。

しかし、20分は時間の単位ではありませんから、そのまま時速と掛けるわけにはいきません。そこで、20分を時間の単位に直します。

1時間は60分ですから、20分を時間単位に直すと20/60という分数で表せます。分子と分母を20で割って約分すると、1/3です。つまり、「20分=1/3時間」なのですね。

20/60=1/3時間

分が時間の単位になりましたので、時速と掛ければ進んだ距離が求められます。

時速15km×1/3時間=5km

これを1時間で進む距離と足せば、家から海までの距離が求められます。

1時間で進む距離=15km
20分で進む距離=5km
1時間20分で進む距離=15km+5km=20km

【別解】時速を分速に直す

別解として、時速を分速に直して答える方法も紹介します。

分速とは1分で進む距離のことです。1時間=60分で進む距離が15kmなので、1分で進む距離は15km÷60分=15/60=1/4kmになりますね。

15km÷60分=分速1/4km

1時間20分は60分+20分=80分です。1分で1/4km進む自転車が80分かかって進む距離は、1/4km×80分で求められます。

分速1/4km×80分=20km

どちらで計算しても、答えは20kmになりましたね。

まとめ

今回は、速さもしくは時間の単位を統一することで、自転車が進んだ距離を求めていきました。

このように速さの問題では、単位をそろえることが正解へのポイントになることが多くあります。今回、速さは時速で与えられていたため、1時間20分を時間単位に統一することがポイントになりました。また、時速を分速に直してから計算することもできます。

他の速さの問題にもチャレンジして、文章で表された意味を読み取りながら、式を作る練習をしてみましょう。

※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。



文(編集):VY
数学とIT技術学習が趣味のWebライター。実用数学技能検定2級と数学教員免許を取得後、家庭教師や学習支援スタッフとして数学指導を行ってきた。文系と理系の別、年齢にとらわれない、誰でも楽しめる数学解説作成を目指している。


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